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異世界序列のシムワールド ~玄関開けたら2分で半壊……しょうがないから最下位から成り上がる~  作者: タック@コミカライズ2本連載中
第四章 神槍精製

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北欧神話っぽい用語解説

 四章終了時点までの作中設定おさらいと、北欧神話のなんちゃって基礎知識的なもの。

 最初に元ネタ解説、次に作中では~といった構成です。


 特に読まなくても平気な部類です。

 本当に、本当になんちゃって知識なので。

 詳しくは解説されている書籍か、どこかのwikiっぽいペディアで!

【異世界序列】

 元の北欧神話では『9つの世界』と言われるもの。

 人間の世界ミッドガルド(中つ国とも言われトールキンの指輪物語でもその呼び名は有名)、アース神族の世界アースガルズ、巨人の世界ヨトゥンヘイム。

 妖精の世界アールヴヘイム、黒妖精の世界スヴァルトアールヴヘイム、冥界ヘルヘイムなどがある。


 作中では9どころか、何故か359605にまで膨れあがっている。



【オーディン】

 北欧神話における主神。

 名前の由来は『激怒』や『狂気』。

 知名度的には、即死攻撃が効かない相手に斬鉄剣するファンタジー召喚魔法の方が有名だが、残念ながら北欧神話にそんな武器は無い。シャキーン、斬鉄剣返しも出来ない。

 どの神話の主神もやたら子供が多かったりするが、いにしえのなろう作家的なものが設定増し増し、王様達が権威付けで増やしまくったせいだとも言われている。

 神様だから近親でも犯罪じゃ無いもん! 精神。


 知識に貪欲で、片眼を、さらには世界樹で逆さ吊りになりながらグングニルで自らを刺して9日生贄に捧げたという、アクロバティック変態。

「ふぅ、縄が切れて助かった」なのでセーフらしい。


 ケニングが異常に多い。

 最後はフェンリルに喰い殺される。


 作中では三代目のオーディンまで存在している。

 四代目はまだ非公式状態。

 きちんと名乗るためには最高神に準じた承認が必要。



【ヴィーザル】

 オーディンの息子の一人。

 ラグナロクのシメを飾るのに、いまいち知名度が無い。

 それもそのはず、ずっと森に隠れ住んでいたという地味な森ボーイ。


 有名なエピソードが、宴会の席で悪口を言われなかっただけというこれまた地味だが、ロキからの悪口回避なのですごくもある。


 ラストエピソードは、ラグナロクの最後でフェンリルの牙を靴で防いで、アゴを引き裂いて殺したとか、剣で貫いたとか。

 前主役のカタキを取るという、グレートマジンガー的なポジションのはずなのに知名度が低い。


 フェンリルの牙さえ防ぐ革靴は、人間達の靴のカカトが硬いから、集めりゃ強くなるんじゃね? みたいな母お手製のパッチワーク方式。


 最近だといつの間にかガンダムになっていた。


 作中だとフェンリルの手助けをしている。



【テュール】

 知名度低いその2。

 幼いフェンリルに唯一餌をあげていた、北欧神話では珍しい性格イケメン軍神。

 元はもっと地位が高かったらしいが、地元の人達の信仰やらなにやらでただの軍神になったとか。


 フェンリルに右手を食べられてしまって、まさに飼い犬に手を噛まれるとはこの事だよ! とか現代なら言いそう。

 最後は、ぽっと出の冥界の番犬ガルムと相打ちになる。


 専用のルーン文字(↑みたいな形で、意味は勝利や戦略、勇気等々)まであるポジションなのにあんまりです。

 当時、働くお兄さん(バイキング)達には人気が高かった。


 作中ではフェンリルとは割と良い関係のまま。



【ケニング】

 物凄く簡単に言うと、北欧神話の比喩っぽい表現。

 現代風だと異名的な……。中二病を発症させた詩人達。

 武器の名前が~テイン(枝)というのが多いのは、それが剣のケニングだからだとか。

 ストレートなもので巨人殺し(トール)や、トリックスター(ロキ)。

 分かりにくいもので、鋭い武器の樹(シグルズ)。


 オーディンは戦士の目をくらます者(ヘルブリンディ)魔法の心得ある者(ゲンドリル)戦死者の父(ヴァルファズル)等、異常にケニングが多い。



【巫女の予言】

(たぶん人間か、その魂だけの?)巫女(ヴォルヴァー)がオーディンに語ったとされるもの。

 世界が始まる過去~ラグナロクの未来まで語っちゃったからさぁ大変。

 いつ預言したかにもよるが、「終末の原因となるフェンリルを鎖で繋げ!」などやらかしてしまった可能性大。

 結局は防止のためにやった事が恨みを買って、ラグナロク発生……かもしれない。


 作中ではなにかで、それを覗き見たシィ=ルヴァーが陰湿な……もとい厳重な封印を施した。

 常人ではその知識を披露しようとすると、何かに検閲されて一部は表現できなくなる。

 未来の事柄は、時間が過ぎてしまえば話せてしまう事もある。


 ある程度は予言から外れた行動も取れるが、一部の決定事項にも近いモノは、並大抵の事では回避できない。

 また、これを意図的にねじ曲げる何かの上位権能も存在する。



【戦乙女】

 オーディンが(はべ)らせている存在。

 北欧神話ハーレム、非常に羨ましい。

 装備イメージ的には白銀と蒼の軽甲冑、頭には羽根飾り、白鳥に変身出来る羽衣を所持。


 戦場で良さげな戦死者をスカウトしてきて、野郎はオーディンの館ヴァルハラ、女子はフレイヤの館フォールクヴァングへ連れて行くとか何とか。

 男臭いヴァルハラで、そのスカウトされた戦死者──エインヘリヤルをもてなす役目がある……けど、どうせならフレイヤの館の方が就職先としては良さそうである。

『フレイヤ様が見てる』と『魁!!ヴァルハラ塾』くらいの格差。


 有名なのはブリュンヒルデや、スクルド。

 残念ながらニーベルン・ヴァレスティは放たない。

 戦闘機にも変形しない。


 作中では、身体を失った高位の存在が、主神などに使役された状態の事を指している。

 今のところ名前有りはランドグリーズのみ。


 黄金鎧自体になったり、アルマジロになったり、誰かの記憶の小学生になったり、ちょっとだけ成長した中学生姿で戦乙女甲冑に身を包んでいたりと、絵がない小説ではわかりにくい存在。



【フレイヤ】

 北欧神話の最高神の一人。

 美と豊穣の女神とか言われているが、ビッチと放浪の女神感がすごい。

 兄に巨根で、勝利の剣(レーヴァテイン)をナンパのために手放したフレイがいる。

 愛人も多数いる。


 乗り物は猫車。

 猫バスと違い、絵画ではリアル猫に()かせているのが確認できる。

 こちらがどん引きである。


 星獣は豚。

 意味は深く考えてはいけない。


 有名なエピソードは、黄金の首飾りブリシンガメンを手に入れるため、それを作ったドヴェルグ四人と四日間セ○クス。

 ドヴェルグ断れよ、と思うが、美人でたわわ……なので仕方が無いのである。

 よしきた! とばかりのウッキウキのロキにチクられ、夫にバレて矢口った。

 何故かそのとばっちりで、関係ない地上の王二人が呪いで争うという超展開。

 浮気ダメ絶対。


 だが、行方不明になった夫を、恋しがって世界中を探すというエピソードもある。

 歩いている途中で流した涙が地中に染み込んで黄金が誕生したという。

 意外と健気! ギャップ萌え!


 また、死を司ってエインヘリヤルを主神と分け合ったり、セイズ魔法では一番の使い手であったりと凜々しい一面もある。


 作中では、孫にフリン(フレイヤの別名っぽいもの)と名付けたりしている。

 そろそろ次の世代であるフリンに最高神の座を譲り渡そうと考えている。

 黄金の首飾りブリシンガメンをダンボール箱で雑に送った。



【グングニル】


 某最後のファンタジーで斬鉄剣の代わりに投げられる槍。

 シリーズによってはガッカリされるとか。


 ……端的に言うと有名すぎて説明不要。

 投げれば必中、ご存じオーディンの槍。


 作中では何本か存在していて、ある程度の記憶を共有している。

 映司が作成したものは能力上限が凄まじく高くなっているが、それに届かせるのは、ほぼ不可能というピーキーすぎる性能。

 自ら喋るが、戦闘中は空気を読んで喋らない事が多い。



【曜日の語源】

 日曜日と月曜日は太陽と月。

 火曜日(テューズデイ)はテュール。

 火曜日(ウェンズデイ)はオーディン。

 木曜日(サーズデイ)はトール。

 金曜日(フライデイ)はフレイヤ。

 土曜日(サタデイ)は北欧神話ではなく、何故かローマ神話からサトゥルヌス。

 ギリシャ神話のクロノスとも同一視されている。


 作中でも、一部の異世界住人以外はオートでユグドラシルの翻訳魔法がかかっているので、主要異世界は曜日の呼び方も一緒。

 その意味や語源も、異世界を昔渡った誰かとかが伝えたかもしれないという設定。


 一週間が七日ではなかったりするSF的で無駄にリアルな異世界では、また別の呼び方が設定されてそう。

 月の呼び方を自分の名前にしちゃったローマ皇帝的なノリで。

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