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パンと弾丸とダンジョンと  Ꮚ・ω・Ꮚメー(パンは銃より強くておいしい)  作者:
多摩丘陵の群馬さん

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17/81

Ꮚ・ω・Ꮚメー(17:名前を付けよう)

Ꮚ・ω・Ꮚメェ (パート2開幕)

 メー (相談したいことがある)


 ホームエリアでシャワーを浴び、部屋に戻ると、バロメッツからそんな申し出を受けました。


「なんでしょうか?」


 メェ (個体名をつけて欲しい)

 メエェ(ステータスオープン、と念じてもらえばわかるが)

 メメェ(今の正式名はトライスター・バロメッツABCのままだ)


 バロメッツたちに向けて『ステータスオープン』と念じて見ると、


 トライスター・バロメッツA

 バイタル:グリーン

 メンタル:グリーン

 タイプ :冒険

 

 トライスター・バロメッツB

 バイタル:グリーン

 メンタル:グリーン

 タイプ :支援

 

 トライスター・バロメッツC

 バイタル:グリーン

 メンタル:グリーン

 タイプ :攻撃


 と表示されました。

 確かにまずそうです。


「タイプというのはなんでしょう?」


 メェ (一応の得意分野だ。冒険は単独での調査や探索、偵察向き)

 メエェ(支援は援護や回復向き、攻撃は言葉通りの攻撃向きだ)

 メメェ(まぁそこまで極端な違いはないがね)

 

灰色のバロメッツがAで冒険型、白いバロメッツがBで支援型、黒いバロメッツがCで攻撃型となります。


 少し考えて――。


「ホームズ、ワトソン、レストレイドでどうでしょうか」


 メェ (シャーロック・ホームズか)

 メエェ(ベーカー街の住人だったな)

メメェ(いいんじゃないか)


 指摘された通り、クラスのベーカーからの思いつきですが、特に異論はないようなので、このままバロメッツAがホームズ、Bはワトソン、Cはレストレイドで行くことにします。


 メェ (それと、ひとつ報告がある)

 メエェ(例のアークシャークとグレーターグリフォンについてだが)

メメェ(何故あんなものが出てきたのかと上に問い合わせたところ、回答があった)


「上というと?」


 メェ (東京大迷宮運営局)

 メエェ(新宿ラストダンジョンにある)

メメェ(個人のナビゲートモンスターの立場でも問い合わせ程度は入れられる)


「どんな回答が?」


 メェ (彼らの正体は『チキンフォレスト』近くにある秘密研究施設の警護モンスターだ)

 メエェ(『チキンフォレスト』があったのは東京エリアと神奈川エリアの境界にあたる多摩丘陵エリア。東京大迷宮との協定のもと、大宮の武装企業シュバリエがアンデッド因子感染症治療薬の研究を行っていた)

メメェ(そこに元アンデッド因子感染者の君が近づいたことで、警護用のアークシャークが反応し、『チキンフォレスト』へ突入した。研究に使っているアンデッド因子の漏洩を防ぐため、アンデッド因子感染者の匂いに鋭敏に反応するようになっていたそうだ)


 シュバリエという企業名には覚えがあります。

 要塞都市大宮を本拠地とし、国内最大級の企業冒険者団を擁する総合軍事企業です。


 メェ (今回のような事故が起こらないよう、アンデッド因子感染者が『チキンフォレスト』に入ろうとすると警告が出るようになっていたのだが)

 メエェ(『チキンフォレスト』入りの直前にアンデッド因子感染症から回復したために、アンデッド因子感染者の匂いが残った状態で警告を回避してしまったようだ)


「グレーターグリフォンのほうはどうして出てきたんでしょう?」


 遭遇のタイミングが違う上、チキンステーキサンドの方に釣り出されていたようです。


 メェ (動き出したタイミングは同時だが、最初は鶏屋敷のほうを嗅ぎ回っていたらしい)

 メエェ(その後、『チキンフォレスト』上空を探っていたところに、チキンステーキサンドの匂いを嗅ぎつけ)

メメェ(あの騒ぎに発展した)


 メー(改めて謝罪したい)


 三匹はそろって頭を下げました。


「……不幸な事故のようなものでしょうから」


 首を横に振りました。

 エピック級のパンでアンデッド因子感染症から突然回復してしまった結果、感染者でないのに感染者の匂いがする人間というエラーの誘発材料になってしまっていたのでしょう。


 メェ (そう言ってもらえるとありがたい)

 メエェ(詫びの印というわけでもないが)

メメェ(紹介状を要求しようと思う)


「紹介状?」


 メェ (さっき言ったアンデッド因子感染症の研究施設への紹介状だ)

 メエェ(アンデッド因子感染症の関連施設ならば薬液リングの解除ができないかと聞いてみたところ)

メメェ(可能との回答があった)


 アンデッド因子感染症は回復しても、首についた血液凝固剤入りの薬液リングはそのままです。

 今度はこちらの解除方法を探さないといけなかったのですが、思わぬところにツテが転がっていたようです。

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