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Brave and Partners Online  作者: 岩越透香
第三章 時の神殿

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闇の結晶4

 投稿遅れました。

 出来る限りのことはしなければ……! 魔法は使えるようだから、急いで強化魔法をかける。


 しかしそれは気休めにしかならなかった。さらに厳しくなる拘束に思わず声を出す。


 HPの減少は止まらない。残り半分。三分の一。四分の一。


 先ほどまでの息苦しさがなくなったかと思ったら、俺は顔面から地面に落ちた。


「触手が急に消えた? 助かった……」

「ボスの当たり判定なくなってるぞー」

「変身中は手を出せないってことか?」

「やめろー! きっと倒せたんだよ! ボスも暴れてるし!」

なんとか上体を起こしてボスの方を見る。ボスは苦しそうにもがいている。振り回した触手が建物にあたり、礼拝堂が崩壊していく。


 当たりどころが良かったのか、悪かったのか、ボスの頭上に大きな瓦礫が落ちてきた。ボスが周りなんて見えているはずもなく、ボスは潰れた。日を跨いで戦っていた相手だったが、案外あっさりと倒れてしまった。


『レイドボス"闇の結晶"が討伐されました』

システムメッセージに湧き上がる俺たち(プレイヤー)


 システムメッセージが終わると同時にボスの体はひび割れる。その欠片が俺の元にも一つ降ってきた。地面にも散らばったが、一人一つだからか拾えなかった。


 能力が足りないせいか、鑑定は出来ない。アイテム名は???。アイテムの説明文には「レイドボス"闇の結晶"の体の一部。禍々しい力を帯びている」と書かれていた。


 長いようで短かったレイドバトルは終わった。今はこれ以上イベントはなさそうだからログアウトしよう。気がついていないだけで疲れていることもある。



 朝食を終え、部屋に戻るとスマホの着信に気がついた。送り主はBPO公式。イベントが進展したお知らせらしい。「皆様のおかげで無事に復魂祭を開催することが出来ます」なんて書かれたら、嬉しくなるな。


 ログインすると、討伐に参加していたプレイヤーよりも多くの人が忙しなく働いていた。邪魔にならないように町まで行こうとしたが、思うようにいかない。荷物を運んでいる大柄な男性にぶつかってしまった。


「すみません! 不注意でした……」

「こんなに人が居るんだ。ぶつかるぐらい普通のことだ。気にしないでくれ。あんたは俺たちには出来ないことをしてくれたんだろ?」

「えっと……」

「謙遜したって無駄だぜ! この神殿を魔物から取り返してくれたのはあんたたちだろ? 俺には戦う力はねえ。占領された時、どれほど悔しかったか。その屈辱を果たしてくれたんだ。本当にありがとう」

彼は俺に頭を下げた。少し目立ってしまって恥ずかしかったけれど、心が温かくなった。


「あ! もう行かねえと」

「引き止めてしまってすみません」

「良いんだよ! これは――いや、なんでもねえ。じゃあな!」

彼は上司に呼ばれたようで、急いで礼拝堂に入って行った。何かを言いかけたような気がしたが、止めたということは大した話ではなかったのだろう。俺は彼を見送ってから、町へ向かった。


 笑顔の親子や屋台が置かれる町を見て、雑貨屋さんに聞いた話を思い出す。聞いた話では、もうすぐ復魂祭が開催される時期だ。町に住んでいる人全員が家の外に出てきたかのように、町は人で溢れていた。


 戦い続けていたパートナー達を休ませたかったが、町の人たちが働いている中でゆっくりしているのは少し辛い。


 何もしないでログアウトするのは嫌だから掲示板を見てからログアウトすることにしよう。ドロップした謎のアイテムの情報が何か載っているかもしれない。他のサーバーでのボスの様子も少し気になる。色々な掲示板を覗いてみよう。

 投稿を忘れたことは申し訳ないと思っています。計画性のない作者でごめんなさい。

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