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亡霊×少年少女  作者: 雨霧パレット
太陽の魔女
81/88

聖書

久しぶりの最新話投稿。

未完成の上に分割中ということで、ここまでぶった切ってお送りします。

(ポルター)(ガイスト)×少年少女

第二十五話『太陽の魔女』


これは遠い昔の話であり、いまの話であり、未来の話である。

美しく淑やかなお(とぎ)(ばなし)でも聖書でもなく、先人たちが代々脈々と綴った徐々伝でもない。

白銀の月は幾千にもわたってゆっくり瞬きを繰り返し、遠き【かの地】を温かくときに優しく懐かしそうに見つめている。

太陽は沈み、(くに)は怒りで狂ったように燃えている。

(かご)(ひと)は汝らの敵となり、神となり、友となり、(さだ)()となるだろう。

國と【かの地】を結ぶ《(ふく)(いん)(うた)》が、広く澄みわたった空にたかだかと鳴り響いている。これはまさに、天恵をいただく民の絵図と(たと)えられよう。


————ここは(ボックス)(ガーデン)

————我らその小さき(あめ)(つち)を生み出し、かの地を七日にて創造す。

————全能の創造者たる我らは(つく)(よみ)(ゆめ)(うつつ)を以て、かの地に汝らを残す。

————いざ()かん、我らが(せい)()

————流れ()つれば、(すなわ)ち『解放』。


彼が遺した詩は【かの地】に深く深く染みついて、やがて彼女のための道しるべとなる。

すべてはそう、《ボックスガーデン・プロジェクト》のために。

彼らに残された猶予は、人間換算でおよそ24時間。

『そのとき』は、もうすぐそこ。


ラストスパート!!

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