44話 ドゲドー打ち上げとか楽しむ。
へいへーい! イケメン達飲んでるぅ?
どうよどうよー?
you達レベル上がっちゃたーっ?
なんだよー? 蟻ばっかの相手で実感わかないかー。
まぁそりゃそうだよな。
でもあの蟻を一発でスッパリ切れるって結構なワザだと思うぜぇ。
そうだ! なんかギルドで討伐受けて試してみたらどうよ。
ん?
あ、うん。
猫耳ちゃんが『魔王様魔王様』って言って俺を呼んでるのは、わざと無視してるだけだから気にすんな。
おうお前らも無視しろ。猫耳ちゃんはこの世にいないものとして扱え。
あ。てゆーか強くなるの目的だったらさ、もうある程度達成しちゃったんじゃね?
どうすんの? これから。
ほ? イケメン達も災厄の種を討伐したいか!?
うんうん! いいよいいよ俺的にも一緒の方が有難い!
これからまたよろしくだよ~!
じゃあ前の予定通りに、この街出る事にしてさ!
旅に出りゃ~実戦もすぐあるだろうし、そこで試してみたら?
そしたら嫌でも実感できるだろー。
お? 1号どした?
あぁそっか。イケメン十人衆に報酬渡しきれてないのか。
じゃあ、あれだよ。この際みんなをこの宴会に呼んじゃって、ついでに渡せば?
妹ちゃんも一緒にどう?
おう。かまわんかまわん。
全員飲み食い放題で楽しもうぜ!
送別会送別会!
つっても転移ですぐ戻れるんだけどな! あっはっはっは。
おーう。気ぃ付けて呼びにいってなー。
あ、幼女と犬耳ちゃ~ん。
ゴメンだけど1号手伝って上げてくんない?
あ。二人ともわかんない?
なんで? 幼女は興味ないから気配覚えてない? 犬耳ちゃんは匂い自体がわかんない?
ん。じゃあ。無理だな! スマンっ!
じゃあ、1,2,3号!
ゴメンだけどお前らだけで頑張って~!! いってらー!!
……
イケメン達が他のイケメン呼びに行っちゃったから話にま~ぜて。
ん?
あ、うん。
猫耳ちゃんが『魔王様魔王様』って言って俺を呼んでるのは、俺が無視してるだけだから気にしないでね。
………
え?
……なんかソレを喜び始めてるって?
……うっわ。
ちょっと幼女。見ちゃいけません。
しっかしアレだね。赤毛ちゃん。
飛行と転移まで使えるようになっちゃったとはなぁ。
凄いよね。進歩の速さ。
へ~……氷とか火とかは全然できないのか。
習得の順序かなりおかしいよね。
う~ん?
……可能性としてだけど、飛行は馬車でずーっと体験してたし……転移も頻繁に体験してたってのも影響あんのかもな?
雷撃も体験してからできるようになったもんね。
ん? 体験?
あぁ。茶髪ロングさんも体験してみる?
コレ。
つん。パチ! わっ!
茶髪ロングさんは、その気はなさそうだね……なんかホっとした。
ん?
その気?
あ~………魔王魔王うるさい猫耳ちゃん腕かして~。
つん。パチ! やあぁん!
……コレ。
『あ~……』ってなるよね。うん。
あ。ごめん赤毛ちゃん。そんな顔赤くしないで。
赤毛ちゃんに全身つんパチサービスしたとか言ってない。
今言ったけど。
うん。ゴメンね。
杖のバチバチだけじゃないんだね。
もう素手でもできるんだね。凄いわ。
だからごめんなさい。
それに赤毛ちゃんは『微』の方だから。
まだ全然俺が嬉しい方だからね!
ん? こっちは『ド』だから。
マジで引く方だから。
…………ほらぁ。
言葉一つでもこのハァハァだよ……
無視もダメ。
躾もダメ。
……だったらどうしたらいいんだろうね? ほんと。
え? 犬耳ちゃんも受けてみたいの?
いいよ~。
つん。パチ! わんっ。
…………
ん~?
つん。パチ! わんっ!
ん~……
……保留っ!
幼女はダメデスー!
試させませんー!
おお?
なんだ聞き分けいいな。
って、赤毛ちゃんにねだるんかい!
……
おまかせしますよ?
赤毛ちゃんの好きなように。
……
単にビックリしてるだけやがな幼女。
って、猫耳!
ハァハアしながら赤毛ちゃんにビリビリ談義持ちかけるのやめよ?
俺赤毛ちゃんにビリビリしたことないし。
つんパチくらいだし。
っ!?
『アレビリサービス』は言わんとこっ! 猫耳っ!
こらっ! やめ!
猫耳っ! やめんかーい!
いい加減ビリビリすっぞっ!
だから、やめーちゅーとろーがーっ!
あああもう! くらえぃっ!
…………あぁ。
なんて厄介な。
……なんでこう恍惚とした顔が出来るのよこの子。
やめてください茶髪ロングさん。
『アレビリサービス』を掘り起こさないでください。
ほら! 話しかえよ!
そういえば茶髪ロングさんはレベルアップどう? 変わりあった?
へ~。
回復の能力向上した感じかー。
さすがは聖騎士だなぁ。
犬耳ちゃんはマジックアーチャー完全把握できたっぽいしな。
うん。凄いよ二人とも。
幼女はこれから伝説の職業めざすしな。
え?
忍者教えろ?
ん~……イメージだけど。
動きが早くて……情報収集とか斥候とか、あと暗殺が得意なイメージだな。
あっ! 幼女に暗殺なんかさせる気ないからなっ!
どっちかって~と情報収集と斥候のイメージだからなっ!
いや、暗殺かっこいいフンス! ってすんな。
……マジで覚えそうで怖いから。
いや、だからやめてください茶髪ロングさん。
『アレビリサービス』を、蒸し返さないでください。
……ちょっとだけ教えろ?
どっちにしろ猫耳から聞き出すから隠しても意味ない?
う~ん……
…………じゃあ。
幼女に聞こえない状態なら教える。
……
ふははははっ!
幼女の興味津々になった耳をふさげる速さを持った者などそうはおるまい!
そして俺は幼女が聞こえる状態な限り喋る気はないのだ!
完璧な作戦だ!
ふははははは!
あ。ずりぃ。
茶髪ロングさんずりぃ。
後でこっそり教えるから今は耳塞ご? とかズリィ。
うわぁ、みんな聞く気マンマン。
赤毛ちゃん……なんとなくだけど、ちょっといつもより目が輝いてる気がするよ?
……わかりましたっ!
わかりましたよ!
もうヤケだ!
説明させて頂きますっ!
***
イケメン達おかえり。
うん。来てそうそうお願いしていい?
幼女をよろしく。
多分明日の昼くらいまで。
妹ちゃんが一緒に遊んでくれると嬉しいかな。
うん。普通の遊びがいいと思う。
いいかな?
そっか。
うん。ありがと。
……俺。
ほら……
……今日猫耳ちゃん連れてきちゃったじゃない?
そしたら茶髪ロングさん達が、みんなで『もうそういう気が起きないように』してくれるんだって。
…………
……ってゆーわけで……幼女を宜しくお願いします。
お金は幼女に預けてあるから。
ほんとなんかゴメンな。
みんなに宜しく。
じゃ、
赤毛ちゃん
茶髪ロングさん。
犬耳ちゃん。
…………猫耳。
行きましょっか。
***
しゅっ、しゅごいのぉぉおおっ!!
もうらめぇっ!
こ…こんなの……
も…うバカに…なっちゃうっ!
らめ、ら…っらめぇぇぇええ!!
……って、ホントに言う人いるのね。
うん。
まぁ、言ったの
俺だけど。
茶髪ロングさんの回復の使い方がやばかった。
ほんとは性騎士なんじゃね? と思わずにはいられない。
もうしばらくえっちぃ事は必要ない気がします。
今なら仙人にもなれそうな気がする。俺。




