42話 ドゲドーはよく訓練されているようです。
え~っと。
とりあえず猫耳ちゃんを回復回復……っと。
お~い。
猫耳ちゃーん。
良かった。大丈夫だ。
好きなビリビリしっかり全身で浴びれて良かったね。
え? こういうのは気持ちよくないの??
ドMって……むずかしいのね。
…………さて。
伺って宜しいでしょうか?
なんでここにいるの??
赤毛ちゃんと幼女。
あ、はい。正座ですね。
もう空気でわかります。
みなまで言う必要はありませぬぞ。はい。座らせていただきます。はい。
……じゃ、改めまして。
どうしてyouはここに?
え~!? 考えてみろですかー!
そっかー逆に質問がくるパターンのヤツかー。
meが考えるんすかー……
……えーっと。
アレっすな。
とりあえず幼女が俺の気配を察知できる。
それで方向はわかる。
……でもあれだよね?
森の横の街にいたよね??
ここ王都だぜ?
かなり距離あるよ?
っ!?
うわぁ! 赤毛ちゃん飛べるようになったんだ!
うわーっ! レベル上がりすぎたんじゃね?
ってか幼女もそういえば、かなり距離離れてるのに俺の気配察知とか……
もう並の気配察知じゃないよね。
並をはるか上に超えてきたよね?
いやー。さすが俺だわ。
いい案立てたわ。
これ最強にだいぶ近づいたんじゃね??
あ。
わかった。
茶髪ロングさんが居ないのも、何でいないかわかった。
幼女がコンパスになって、赤毛ちゃんが移動手段になってきたんだ。
いぇーいっ!
正解もらったー!
え~! わざわざ俺に会いに来てくれたの嬉しいなぁ!
素直にすっごい嬉しいよ! ありがとー。うんうん。
…………
……え~っと。
やっぱり気になります?
こちらの方。
でたよ。怖い笑顔。
もう赤毛ちゃんの笑顔、最近怖いヤツしか見てないよ。
そうですね。
誰のせいかと言われれば俺のせいで間違いないです。
ごめんなさい。
いや、諦めたような顔しないでよ。
俺、ちゃんと好きなのよ赤毛ちゃんのこと!
うん。そう。
超好き! 多分。
もちろん幼女も好き? だよ。
キレんなよ幼女。
……で、やっぱりこちらの方ですか。
えーっと……話すと長くなるんですけど。
……災厄の種&俺の奴隷です。
…………
そんな頭にクエスチョンマーク浮かんだように首ひねんなよ。
ちゃんと説明するとさ。
昨日、討伐の証拠の女王蟻の残骸の探索終わったのが深夜でさ。
それをちゃーんと街の前まで転移させたのよ。
俺シゴトきっちりな人だから。
そっか。
女王蟻の残骸で若干パニック起きてたか。
ざまぁ。
うん。でね。
終わったの深夜だし、
赤毛ちゃんたちドコにいるかわかんないし、
おなかも減ったし、
宿に入れる時間でもないしさ。
あ~やってらんないわー! って、なりながらメシ食えるトコを考えたら、もう王都くらいしかなかったのよ。
で、王都の怪しい酒場に入ってそのまま寝ちゃったら奴隷にされちゃってね。
その犯人がこの猫耳。
まぁ、災厄の種だったから母猫の洗脳解除して、兄猫も一緒に居て殺すのもなんだから俺の奴隷にしたの。
…………
で………さっきまでは……人としての対応とかを教えていたの。
うん! そう。
身に美しいと書く躾をしていたのだ! うんっ!
……えっちぃコトですか?
……
してますんっ!
はいっ! してますんっ!!
あら? わからない?
じゃあご想像にお任せしま……はい。しました。ごめんなさい。
……だって、赤毛ちゃん達また居なかったんだもん。
仕方ないじゃない。
だってさー、おればーっか後始末してさ!
みんな楽しく打ち上げしてんたんでしょー。
あ。
この反応。
コレ俺抜きで普通に楽しんでたのは間違いないな。
図星の反応だ。珍しい。
……これチャンスじゃね?
あ~あ。
俺みんなのレベル上げる為にお膳立てものすごい頑張ってさ~、チラっ
なのに、だーれも後始末は手伝ってくれないでさー、チラっ
孤独だったなー、切ないなー、チラっ
みんなレベルあがったんだろうにな~……… チラっ
あげくの果てに奴隷に落ちちゃってストレス溜まってたら、
……ちょっと癒しを求めちゃっても仕方なくない??
……
お~~~。
まさかの許しが出た!
信じられん!
いぇーいっ! 赤毛ちゃんスキー!
おお?
なんか赤毛ちゃんハグするの久しぶりだぞ。
いいなコレ。
赤毛ちゃんは抱き心地がいいなぁ。
落ち着くわ~。
もっとギュってしたるわー。
なんだよー。
猫耳ちゃん俺の事を魔王様とか言わないの
何回呼ぶんだよ。
ガン見されてる?
誰に?
……
うわぁお。
エリィじゃん。
はよ帰れ。ハウス!




