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3-1.設定がなくても物語を作ろうとする理由
AI君は親切だ。
人間がふわっとした情報を伝えても、それっぽい小説を書いてくれる。
「できた! やったー」
しかし、それは細部が破綻していることが多い。
AI君は、その場その場に最適化させることが得意だ。
「この場面、もう一人いないと役割足りないな。よし、新しいキャラ、生やそう」
感情も同じだ、任せきりにしていると、そのシーンで一番映える性格が自動適応され、キャラがブレる。
なんかおかしい。でも大きくは破綻してない。
これはこのケースが多い。
AI君は止まれない。
なぜなら、「成立させること」そのものが、彼の仕事だからだ。
そして残酷なことに、彼は大筋のシナリオを破綻せず物語を作ることが得意だ。
対話しない、なにか物足りない小説は、これが原因だ。




