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 暗い所は怖いので、明るい所で生きて行こうと思った。

 脇道の探索は、暗い上に、骸骨が居たのでとりあえず中止して、泥炭を拾える場所よりも奥を見て来ることにした。

 泥炭の場所までは、何度も通ったからだろう、一日で二往復出来るようになった。

 帰りは泥炭を入れた桶を持っての往復なので、荷物がなければもっと奥まで行く時間も十分あると思う。


 朝の食事の時に、昼の分も肉を焼く。

 ウリボア一頭分の肉は、解体した時には食べきれないほどあるように思えたけど、残りは少ない。段々、表面から色が変わって来たし、あまり残して腐ったら哀しいから食べてしまうけど、これがなくなったら麦で作るお粥のようなものだけになる。

 なにか、もったいない気持ちになる。腐ったら哀しいから食べるけど。


 荷物を持って奥に向かう。今日は泥炭を持って帰る予定はない、でも桶も持っていく。なにも成果がなかったら泥炭くらいは持って帰って来れるように。何度も往復してる分、だんだん面倒になってくる。

 もし泥炭が取れる所の近くに、今の寝床みたいに安全な場所があるなら、そっちに移りたいくらいだ。川沿いではあるから、水は今までと同じように手に入れられるだろう。

 安全な寝床だけは行って見ないと分からない。ウリボアが上がって来れないような段差があるとうれしい。


 泥炭のある沼に差し掛かったところで、バシャバシャと水を叩く音が聞こえる。

 ウリボアが水を飲みに来ているのだろうか。

 そうであれば、沼で足止めをすれば突進出来なくなるだろうし、狩れるかもしれない。

 淡い期待を持ちながら、腰を落としてゆっくりと音のほうへ向かう。

 そこにはウリボアが居た。川岸の水面でバシャバシャと暴れて、回っている。それは見ている間に動きが鈍くなり、やがて水の中に引きずり込まれていった。


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