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 脇道は暗い。

 脇道への入口も影になっていて暗かった。そしてその奥もずっと暗かった。

 寝床にしている場所は、昼間が明るくて草が生えてるくらいだったから忘れかけていたけど、ダンジョンの中は暗い所のほうが多い。洞窟にイメージするような真っ暗でない分だけ助かると言っても、視界が狭くなるのは怖い。

 どこに魔物がいるのか分かり難いし、石なんかでも光を反射して魔物の瞳に見えるような時もある。

 ゆっくりと、隅のほうを歩く。

 魔物には会いたくないし、食料は欲しい。果物があればうれしい。でも脇道は暗くて草も生えていない。ここに木が生えているとは思えない。


 カチャ、カチャ。


 音が聞こえた気がした。

 腰を落として、息をひそめる。

 どこだろう。道の奥のように思えた。でもはっきりとは断言できない。音はした、と思う。

 不安になって左右も後ろも見る。

 誰もいない。

 前を見ても何もない。


 カチャ、カチャ。


 やっぱり音がする。

 奥からだと、思う。

 どうしよう。どこかに隠れようか。それとも今の内に逃げようか。

 腰を落としたままの体制を続けていたら、足が痛くなってきた。

 音がするんだから、何かが居る。

 一度真っ直ぐに立ってみる。足が疲れ切ってしまっては逃げられない。


 カチャ、カチャ。


 奥から現れた骸骨。

 それを見て、大急ぎで逃げ出した。


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