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桶に入れて来た泥炭を、足元にぶちまける。
食べ物はウリボアを狩れたことで、気持ち、余裕が出来た。美味しい肉は良い。そうなると、肉を焼くのに火がいる。泥炭は乾かさないと燃料として使えないから、早めに集めて置かないと、食事の時に困る。
桶一杯に入れてきたいけど、泥炭は結構重い。途中でウリボアに会ったら嫌だし、桶一杯には持って来れない。
もっと沢山運ぶ方法があるといいのに。
なんとか、桶で運べるだけ運んだ。場所が分かってるから、一日二往復はなんとか行ける。朝に一往復して、昼食。そしてもう一往復。
それが終わったら桶を洗って、飲み水を補充しないといけないし、体も拭きたいから、桶が泥炭だらけのままじゃマズイ。
泥炭を運んだり、桶を洗ったりしているうちに、体の生臭いのがなくなったみたいだ。桶を綺麗にするのに、何度も泥炭を流したせいだろうか。
数日掛けて、泥炭の量が溜まってきた。
その間、近くの川に水を飲みに来るウリボアは見かけていない。泥炭を拾う場所との往復で、ずっと見ていたわけじゃないけれど。重い泥炭を運んでいる時には会いたくない。でも居ないとなると、食料が段々心配になってくる。
塩を塗り込んだお肉は、なんか色が変わって少し固くなってきている。これで正しいのか分からない。食べたらお腹を壊しそうだし、まだ生肉が残っているから後回しにしよう。
それより、泥炭を取りに行く途中に、分かれ道があるのに気づいた、川の反対側。壁の近くは光が入り難いからいつ通っても影になっていた場所。その部分に脇道がある。
知らない道を進むのは怖いけれど、草でも木でも、何か使えるものが生えていないだろうか。理想は木が生えていて、果物が生っているといい。薄暗くて、辛うじて草が生えているダンジョンでは、多分、無理だけど。お肉も、泥炭も、余裕があるうちに見て来ないと。




