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まったく嘆かわしい!
ダンジョンに頼り、魔物の死を持って街を生かしているからこうなる!
死は死を呼ぶだけだと、なぜ分からん!
街の中心にあるダンジョン。そこから溢れて来る穢れを塞ぐこともせず、魔物の肉を集め、あまつさえ街の中で肉と皮の加工をする。
何のために街に裏門があると思っておるのだ、穢れは裏門の外に置くこと。それが街を守ることだと言うのに。
穢れを街の中に持ってくるなどと!
職人には敬意を、などと世迷い事を言い出した結果がこれだ。
死を扱う穢れに満ちた者どもを民として扱う、などという世迷い事を言い出した結果がこれだ。
街中に病魔が留まり、医者の浄化でも祓い切れんではないか。
こうなれば、肉屋ギルドも、革加工ギルドも、冒険者もすべて街から追い出し、ダンジョンを封鎖する。それしか街の穢れを払う方法はない。
すぐに領主様に許可を頂かねば。
許可出来ないだと! あの若造め! 今、やらなければ、街が滅びることがなぜ分からん!
すでに穢れは街の方々に広がり始めておる。
呪いの元凶たる魔物。それに日頃から接し、強く呪いを身に宿している肉屋ギルドも、革加工ギルドも、冒険者も、すべてを街から消し去らなければ手遅れになるぞ。
街の為に決断をするのが領主の仕事であろうに。
それが! それが! 否だと言う!
決断出来ずして何が領主だ!
まったくもって嘆かわしい!




