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 宿の主人から仕事を紹介された。

 なんでも、肉屋ギルドで大人数を率いてダンジョンに入るからそこで食事の用意をしろと言うことだ。

 冬の間の仕事では食事を作る係になったということは話していたから、そのせいかもしれない。手持ちのお金も少なくなってきたし、丁度いいと言えば丁度いいけど。


 そして今は肉屋ギルドでダンジョンに入る準備をしている。


 冬の間に兵士達に率いられて入った時とは違い、今回は肉屋ギルドで指揮を取り、実際に狩りをするのは冒険者と言っていいのか、普段からダンジョンに入っている人たちだそうだ。

 祭りに向けて大量の肉を確保するためにと言われたときには、普段からダンジョンに入ってる人をわざわざ雇う意味が分からなかった。雇わなくても勝手にダンジョンに入って肉を取って来る人たちなんだから。

 準備をしながら詳しく聞いて見ると、普段は少人数でダンジョンに入るから浅い所でしか狩りはしないらしい。それもそうか、狩った獲物を持って帰って来ないといけないわけだし、奥に行くほど往復するだけで日数が掛かる。兵士達と入った時は最終的に3日も歩いて奥に行ったけど、肉を取るために入る人たちはそんなに奥まで行かないそうだ。精々1日。それで充分に獲物がいるらしい。


 今回は人数も多いし、拠点も作るので2日かかる位置まで移動する。

 そこで3日狩りをしてから、また2日掛けて戻ってくる。合計7日。

 それだけの食料と水を持ち込まなければいけない。前も大きな荷物を担がされたことを思い出して気が滅入る。

 帰りは飲み食いした分だけ荷物は減るが、それ以上に増えた狩りの成果を持って帰らないといけない。肉屋ギルドが肉の調達に行くんだ、持っていった食料よりも成果が少ないなんてことはないだろう。つまり帰りはもっと重い。


 準備をしながらだんだん嫌になってきたけどもう仕事は受けてしまったんだし、仕事を放り出して帰ったら宿から追い出されるかもしれない。だから出来るだけ考えることをしないで準備だけを進める。


 食料はギルド持ち。武器防具は個人持ち。報酬は決まっていて、ボーナスはなさそうだ。

 普段狩りをしている人たちはこれでいいんだろうか。狩った分だけ儲かる普段の狩りのほうが実入りはよさそうに思えてしまう。自分の場合は狩りなんて出来ないからしょうがないんだけど。


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