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 街に蔓延る病魔が消えない。

 毎日を浄化に費やしても病魔が消えない。

 聖別された塩も残り少ない。聖別の儀式を日々行っても、それ以上の戦いがあり、聖別された塩は消費されていく。

 最近では、聖別される前の塩ですら入手が難しくなっていると聞く。

 聖水もそうだ。浄化に使うものは日々消費されていく。

 浄化の炎ですら浄化しきれない数の病巣(びょうそう)が積みあがっている。

 そして医者の中からも倒れる者が出始めている。

 このままでは全ての病魔が滅びるよりも前に、浄化の手段を失うことになるだろう。

 最早、時間がない。

 早急に街の浄化を行う必要がある。


 仮面をつけた姿で街を行く。

 持ち慣れた浄化の道具に加えて、浄化の炎を携えて街を歩く。

 日々の浄化で、病魔が多い場所は分かっている。

 それが日毎にどう移動していっているのかも。

 ならば、次に病魔が潜む場所も想像はつく。

 今までは病魔に倒れた者を浄化することで病魔を滅ぼそうとしてきた。

 だが、それでは追いつかない。

 病魔の移動は早く、浄化の儀式を逃れ次の場所に巣食っている。

 病魔が次に移動する先で待ち構え、浄化するしか手はない。

 全ての浄化を。

 街、全ての浄化を。


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