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 筋肉痛を我慢して泥炭を拾って来ても、筋肉痛が直る頃には、もう泥炭がなくなってしまう。

 なにかとても不毛に思う。

 なければ肉が焼けないし、麦粥も作れないから、取りに行くしかないのは分かっている。

 でも、痛いのを我慢して持って来たものが、何度も繰り返し持って来てもなくなってしまうのは、不毛に思う。

 筋肉痛で体が痛いままだと、魔物に会った時が危ないから、探索はせずにいた。

 それなのに、痛みを我慢しながら泥炭を持って来て、食事を作って、水を汲んで来ては体を拭いて。そんなことだけで日が過ぎてしまう。

 これは不毛なんじゃないだろうか。


 それに、そうやって過ごすうちに塩の量も少なくなってきた。

 いよいよ、また街に行かないといけない。

 そろそろ伝染病は、いや、呪いなんだっけ、収まっているんだろうか。

 ウリボアの毛皮は二枚ある。

 一枚は時間が経って固くなっているから、安く買われてしまうかもしれないけど。それでも、前に一枚だけ売った時よりも使えるお金は多いはずだ。

 今度はどうしよう。麦はまだあるし、塩だけでもいいだろうか。それとも、麦も塩も買えるだけ買って、ダンジョンから出なくても良いようにした方がいいだろうか。


 中世の伝染病って、どのくらいの期間で終わってたんだっけ。

 度々流行したとか、大勢死んだって書かれたものを読んだ覚えはあるけど、一度の発生から収束までの期間についての記述を見た記憶がない。もっと専門的な本じゃないと書いてない類のものだったのかもしれない。

 ここでの伝染病なのか、呪いと一緒にしてもいいかも分からないけど、何か参考にしたい気持ちはある。

 いつまでダンジョンに居れば平気なのか、それが分かれば、買う物の量も少しは考えられるから。


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