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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
第六章 二人の過去編
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第七十五話 弱者と強者

こんばんわ!

気まぐれですいません。

今日も投稿します!

前回の惨劇で死者が出てしまった、隼人が通う北武蔵大学。ウインメタルは戦い、自分と瓜二つな正体不明の敵を追い払うことが出来たものの、自分のクラスメートを助けられなかったことを責められ、なんとしても襲撃者の正体を暴きだし、倒すことに闘志を燃やしていた。浮かない気分のまま全ての授業を終えた隼人は家には帰らず田中が待つ研究所へ向かっていた。その時、電話が鳴った。

「もしもし?」

「隼人、大丈夫か?」

電話をかけてきたのは広人だった。彼もやはり、隼人の事が心配だったのだ。

「うちのクラスから犠牲者が出て、ボロクソ言われたよ。お前がいて何で助けられなかったんだって。」

「そうか、大変だったな。でも安心しろ。お前が頑張っているのは知ってるし、お前ならきっと倒せる。」

「ありがとう。僕も絶対に倒すから。学校の平和のために!」

そう言って隼人は電話を切り、研究所に入って行った。


「田中さん!来たよ!」

「おう、隼人!待っていたぞ。」

田中は研究室に入ってきた隼人を招き入れる。

「少しまずいことになった。」

「どうしたの?」

隼人が訊くと、今度はエリカが答える。

「山崎清治が行方を晦ましました。」

「何でまた?いつから居ないの?」

「先ほど田中博士が国立工学研究所に連絡を入れ確認した所、三日前の夜から置き手紙を残して行方不明だそうです。」

三日前は丁度襲撃者が隼人の大学を襲った日である。これはあまりにもタイミングが良すぎると田中も隼人も思っていた。

「じゃあ、今回の事件の黒幕は…。」

「間違いないなく山崎だ。ラドミウム合金の製造方法を知っているのは私とあいつだけだ。」

田中は険しい顔でそう言い切った時、突然研究室の大型モニターが点灯し、非通知のTV電話が掛かった。

「田中さん、誰だろう?」

「分からんが、出てみよう。」

田中はコールを受ける。すると、そこには白衣を着た30代半ば位の男性が映し出された。

「久しぶりだな、田中。」

「山崎、お前なのか?」

その人物はなんと山崎清治だったのだ。山崎は不敵な笑みを浮かべながら続ける。

「俺はお前を潰したつもりだったが、ウインメタルを開発し世間から評価されるとはな。」

「山崎、どうしてこんな事をした?」

田中は声を荒げながら問い詰めた。

「決まっている。今度こそお前を抹殺するためだ。そしてそこのウインメタルもな!」

山崎は画面越しに隼人を指さしながら言った。今度は隼人が問い詰める。

「ぼくの学校に随分酷いことをしてくれたね。僕だけならともかく、関係ない人を巻き込むなんて!一体何が目的なの?」

隼人は珍しく声に怒りを込めている。しかし、山崎はまるであざ笑うかのようにご機嫌な様子で答えた。

「決まっている。弱者を排除するためだ。」

「弱者の排除?」

隼人は山崎が何を言いたいのか分からなかった。そして、山崎の方は自信満々な様子で続ける。

「私はお前みたいなタイプがハナから気に入らなかったんだ、田中!お前は研究者としては一流かも知れんが、貧乏で無名校しか出られなかったな。私みたいな生まれながらのエリートに勝とうなんて、世間が許してくれると思ったのか?」

「山崎!ラドミウムの事をまだ恨んでいるのか?!あれがどれだけ危険なのかお前も分かっているだろ?」

「うるさい!あれを使えば、貧民街などを一掃できるような新兵器が開発できたんだぞ!なのに、お前は自分と同じ弱者をも救おうとかホザいていたな。馬鹿な研究所の上層部はお前の方に賛同したが、この私を敵に回した結果、どうなったかもう分かったよな?」

「まさか、あれもお前が…。」

「今更気づいても遅いぜ!」

田中は山崎の言葉に呆然とする。隼人の方は何が起きたのか分からないという表情を浮かべる中、山崎はさらに続ける。

「救済措置をやろう。」

「救済措置だと?」

田中達は怪訝な表情を浮かべた。

「そうだ。お前の研究所とウインメタルのメタリックアーマーを私に売れ!そうしたら、次に襲撃することを止めるのを考えてやる。」

随分一方的な要求だったが、田中達の意思はもう決まっていた。

「そんな要求は受け入れられん!お前みたいに弱者を食い物にするような研究者何かに渡せる物はない!」

「メタリックアーマーを僕が渡すって本当に思っていたの?お前に渡したって使えないから!」

「あなたの発言に正当性はひとつもありません!よって要求は拒絶いたします!」

3人は山崎の要求を突っぱねた。しかし、山崎は臆することもなく微笑む。

「そうかい。ならば近いうちにその愚かな選択を後悔することだろう。覚悟しておけ。」

山崎はそれだけ言うと通信を切ってしまった。

「田中さん。」

「どうした隼人。」

「僕はあいつを倒す。田中さんも色々あったみたいだけど、一度それは忘れて一緒に倒す方法を考えようよ。」

「私も全力でサポート致します。あのような人間は一刻も早く捕まえなければいけません。」

隼人とエリカは田中を励ますようにそう言った。その言葉を聞いて険しい表情を浮かべていた田中も微笑んだ。

「ああ。分かった。これ以上あいつの好きにさせるわけにはいかないからな!」

3人の戦いは、今始まった。

こんばんわ!

天気が悪く、暇だったので更新させてもらいました。

さあ、ウインメタル達は山崎の野望を食い止められるのか?

そして、謎の襲撃者の正体とは?

次回もお楽しみに!

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