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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
第二章 サハリン編
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第二十一話 決死の潜入

こんにちわ!

サハリン編も終わりが近づいてきました!

市街地での巨大カブトエビ襲撃事件から一夜明け、隼人とアンドレイ達の改造生物殲滅捜査員一行はユジノサハリンスクからホムルクスへと移動していた。いつもだったら警察車輌での移動だが、今回は事態を重く見たサハリン州警察本部が一刻も早く解決するようにとのことで、ヘリを用意してくれた。そしてウインメタルもメタルウイングを展開し、ヘリと並んで飛んでいる。

「それにしても、ヘリまで用意してくれるなんて、ロシアの警察は随分気前がいいんだね。」

「まぁ、今回は事態が事態だからな。放置するわけにはいかないと思ったんだろう。」

通信を介してウインメタルとアンドレイがそんな会話をする。そして、ウインメタルは一番気になってたことを言った。

「やっぱり来たんだね、アーニャ。」

「当たり前よ。これですべてが決まるんだから、私だけ黙って見てるわけにはいかないわ!」

ウインメタルは通信でボソッとそうつぶやくと、ヘリの後ろの席に座っていたアーニャが得意げな顔でそう言った。

「民間人なのに…そこまで必死に事件追いかける必要あるの?」

「あなたもただの外国人じゃない!国内の事件だけやってればいいのに、わざわざこのロシアまで来なくても良かったんじゃない?」

「今回は僕にしか倒せない敵だからね。事件解決に国境なんてない。」

「そう。じゃあ任せたわ!でもあとで取材の時間頂戴!」

「はいはい。」

ウインメタルもアーニャも心理的に余裕があるのか普段通りに会話をしている。ヘリがホムルクスまであと少しに差し掛かったところで、ウインメタルに通信が入る。田中からだった。

『おはよう、ウインメタル!今日はホムルクスに行く日だったよな?』

「おはよう、田中さん。うん、もうすぐ着くところだよ。」

『そうか。くれぐれも油断するなよ。基地の場所などは分かっても、敵がどんな手を打ってくるかわからん。とにかく生きて帰ってこい!』

「了解、無論そのつもりだよ!」

そう言って通信を切ったウインメタル。すると、今度はニコライから通信が入った。

『各機、間もなくホムルクス上空です!着陸準備を急いでください。着陸次第、目的地に向けて移動します!』

『了解!』

ニコライの通信に、みんなが返事をする。そして、各ヘリコプター及びウインメタルはホムルクス郊外にある着陸地点に接近。そのまま、着陸した。

「着いたか。」

「いよいよですね。」

ヘリを降りながらニコライとアンドレイがそう言う。そしてウインメタルも着陸してボソリと呟いた。

「ここで決めれば日本に帰れる。早く帰って納豆とたこ焼きが食べたい。」

「随分余裕ね!」

そのつぶやきに、アーニャが絡んできた。

「そっちも余裕みたいだね。」

「これから化物を殺しに行くのに食べ物のことを考えるほどの余裕は私にはないけどね。」

「本当に付いてきちゃって良かったの?巻き込まれたら死ぬかもしれないのに?」

ウインメタルはふと、アーニャにそう問いかけた。

「大丈夫!みんなが必死で戦ってるんだし、信じてるから!それに、この現状をもっと多くの人に知ってもらって、こんなことを二度と犯さないためにはこうするしかないもの。」

アーニャは一見明るく振舞ってはいるが、その目には闘志を秘めた必死さが伝わってきていた。

「よし、みんな行くぞ!」

アンドレイが全員に声を掛け、ウインメタルとアーニャを含む捜査員一行は目的地であるザガースキーのアジトと見られる古びた研究所へと向かった。今回は奇襲を掛けるため、近くにある林から接近し、裏から建物に入るという作戦が立案された。ウインメタルを先頭に草木を切り裂きながら進んでいく捜査員達。しかし、その時だった。

「グァァァ!」

「うわァァァ、出たぁ!」

雑木林に人間のものでは無い不気味な咆哮と、それに反応した捜査員たちの悲鳴が響き渡った。見ると、全長4メートルを越えようかという巨大なトカゲのような生物がウインメタルたちに立ちふさがるかのように現れた。

「やはり、簡単には行かせてくれないか。」

ウインメタルがそう呟く。巨大なトカゲは不気味に輝く赤い目で捜査員たちを見るやいなや、口を開けて襲い掛かってきた。しかし…。

「運が悪かったね!僕がいるんだよ!」

そう言ってウインメタルはマキシムダガーを展開し、巨大トカゲを一刀両断した。

「グァァァ!」

巨大トカゲは悲鳴上げながら真っ二つに切断され、絶命した。

「見張り役かな?とにかく、研究所にやつがいる可能性は高いね。」

ウインメタルは捜査員たちにそう告げ、そのまま前進した。その後も巨大トカゲは次々と現れたが、ウインメタルはバサバサとマキシムダガーで倒していった。そして、林を抜けたとき…。

「ん?アレだ!」

アンドレイが指を指したその先には、広い荒地に佇む古い大きな建物だった。

「ついに来たわね。」

アーニャもそうつぶやく。そう、ここが今回の目的地であるザガースキーのアジトと見られる研究所跡だ。

「行こう、みんな!これ以上こんな馬鹿げた真似をさせないために!」

ウインメタルがそうみんなに言う。そして、捜査員たちもその言葉に頷き、異様な雰囲気を醸し出す研究所跡へと向ったのだった。

こんにちわ!

投稿が遅くなってすみません!

もう疲れすぎて、ヤバイです!

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