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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
第七章 レイダー編
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第百三話 強敵ゲラウス

おはようございます!

いよいよゲラウスと対決します!

色々とトラブルがあったものの、ルーン達の案内で無事にグラーセスに到着したウインメタルとエリカ。マシーンから降りた瞬間にウインメタルは高濃度の毒粒子の悪臭に思わずたじろいでしまった。そして、目の前には全ての元凶、ゲラウスがその圧倒的な存在感を漂わせながら立ちはだかっている。

「エリカ、どうやって倒そうか?」

「この大きさでは一撃で倒すのは難しいでしょう。まずは解析してみましょう。」

そう言ってエリカは解析を始めた。ゲラウスの方はウインメタル達の事が見えているのかいないのか分からないが、触手を動かしているだけで特に二人に攻撃を仕掛てくるような様子はない。

「お待たせしました。」

「どうだった?」

「植物のような外見をしておりますが、蛋白質や脂質といった動物的な物質で構成されています。体内には蟻の巣のように無数の袋状の器官が張り巡らされており、足の様な物はまるで根の如く地面に張り巡らされているので歩くことはできないと思います。」

「こいつが動物か植物かは分からないってことか。でもまあいいや。歩けないなら飛べるこっちが有利だ。牽制も込めて攻撃しよう。」

そう言ってウインメタルはメタリックガンを取り出してゲラウスにビームを発射した。あまり深くは考えていなかった二人だったが、ビームがゲラウスの幹のような体に直撃した瞬間…ゴゴゴゴゴ…。

「な、なんだ?」

ウインメタルは思わず息を飲んだ。ビームを撃たれたゲラウスは、まるで怒ったかのように長い触手をウインメタルとエリカめがけて伸ばしてきた。

「うわっ!」

「ゲラウスの体内エネルギー、上昇しています!」

何とか触手を交わしているウインメタルとエリカ。そして、ウインメタルはこのままでは埒が明かないと思い…。

「くそっ、マキシムダガー!」

マキシムダガーを取り出して自分を追いかけていた触手を切り落とした。しかし、それによって更に怒りを爆発させてしまったのか、ゲラウスはさらに沢山の触手をウインメタルに伸ばしてきた。

「ウインメタル、気を付けてください!攻撃性だけでなく、毒粒子の濃度まで上昇しています。」

「うん。しかし、凶暴な奴だな。とにかくこの触手は邪魔だから…フリーズモード!」

ウインメタルは多数の触手がまとまって襲いかかってきた所をフリーズモードで全て凍らせた。超低温によって凍らされたは先端からボロボロに崩れてなくなってしまった。

「キィィィィィィィィ!」

その瞬間、ゲラウスは突然悲鳴のような高い声を発した。そして、ウインメタル達が立っている地面が地鳴りを起こして揺れ始めた。

「わっ、何だこれ?」

「これは…ゲラウスの足と思われます!」

いきなり地面から巨大な木の根っこの様な物が現れてウインメタル達を攻撃し始めた。ウインメタルは攻撃を避けるためにエリカを背中に乗せて飛び上がったが、それでもしつこくゲラウスの足、もしくは根っこはしつこく追いかけてきた。ウインメタルはマキシムダガーで反撃したが…。

「うっ、硬い!」

「先程の触手と異なり、こちらは硬い表皮の様なもので覆われております。」

ゲラウスの足はマキシムダガーで切れるどころか、ほんの少し傷がついただけで大したダメージにはならなかった。襲いかかる無数の足を必死で薙ぎ払うものの、大して効果が無い上に数が多すぎてキリがなかった。

「しつこいな。これじゃあ、こっちがやられちゃう!」

「私に考えがあります。今から言う通りにしてください!」

エリカはウインメタルに何かを耳打ちした。

「分かった。試してみる価値はありそうだな。」

ウインメタルも作戦に同意した。まずは一度ゲラウスの足から距離を取ったウインメタル。再び足はウインメタルめがけて攻撃を仕掛けてきたが、ウインメタルは今度は一気に上空へ飛び上がった。足の方も唸りを上げながら上空へ延びてくる。

「よし、いいぞ。」

ウインメタルとエリカは劣勢にもかかわらず何故か落ち着いていた。そして今度はゲラウスのキノコの傘のような頭部の方向に急降下した。足の方もウインメタルを追いかけて急降下している。そしてウインメタルはゲラウスの頭部すれすれのところで突然止まった。

「さあ来い。僕達はここだよ!」

ゲラウスを挑発するかのようにマキシムダガーをしまい、手を広げるウインメタル。ゲラウスの足も攻撃がとまる気配がなくそのままウインメタルめがけて長く硬い足を伸ばしてきたのだが…。

「今です!」

「了解!」

足がウインメタルに当たる寸前でウインメタルは素早く攻撃を避けた。すると、ウインメタルを攻撃するつもりで伸ばした足は、ゲラウスのキノコの傘のような頭に突き刺さってしまった。

「キィィィィィィィィィ!」

誤って自らを攻撃してしまったゲラウスは悲鳴を上げ、痛みにもだえるかのようにその巨体を左右に揺らしていた。

「あれほどの巨体を誇り、天敵も無く、動く必要も無いあの生命体に知性が発達しているとは思えないと踏みました。」

「さすがエリカ!まあ、大きさで勝てなくてもこっちには知能があるからね。」

作戦が上手くいき、これで勝負ありと思った二人だった。しかし、予想外の事が起こる。

「ん?エリカ。」

「ウインメタル。どうしました?」

「ゲラウスの様子がおかしい。」

ウインメタルはすぐにゲラウスの異変に気付いた。木の幹の上部と思われる部分がいきなり枝別れを始めた。そして、その中からタコやイカの漏斗の様な部分が10本ほど幹を囲むように出てきた。まるで円形の要塞を守る砲台のように。そして、そこからウインメタル達めがけて紫色の液体をものすごい勢いで噴射してきた。

「な、何だ?避けろ!」

慌てて二人は謎の紫色の液体を避けた。そして、かわりにその先にあった廃墟ビルの様なものに直撃したのだが、液体を受けたビルは煙を上げて跡形も無く溶けてなくなってしまった。

「あれは体内の毒素を強力な酸に変換して作った溶解液です。」

「なるほどねぇ、簡単には勝たせてくれないってことか。」

ダメージを与えて有利になったと思いきや、ゲラウスは新たな能力を発動し、ウインメタル達に襲いかかってきたのだった。

おはようございます!

本当は昨日更新したかったのですが、諸事情でできませんでした。

さあ、戦況は一向に有利になりませんがウインメタルは勝てるのか?

次回をお楽しみに!

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