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【二周目-08】

※三十行の空行ののち本文。一周目の方は本話スキップ推奨































【閲覧レベルⅢ 裏魔法規則第五十七条(命の魔法の定義)・第五十七条之二(リリトおよび命の魔法に関する特則)】


■裏魔法規則第五十七条(命の魔法の定義)

第一項

 本規則にいう「命の魔法」とは、魂界妖精門吸精綱夢魔目偽人科リリト属リリト(以下、リリトとする)の個体が自己の生命若しくはこれに準ずる生命力を代償として、他者の身体又は精神の損傷を治癒し、若しくは回復せしめる力のうち、夢魔目の精魂吸収(エナジードレイン)の反転として定義される魔法を指す。この魔法は、古来より王統の存立と国体の維持に密接不可分なるものとして伝承される、極度に希少かつ特異な性質を有するものとする。


第二項

 命の魔法は、その性質上、広く一般に公開し、又は拡散することが許されないものとし、国家の最高機密として厳重に管理されなければならない。


第三項

 前二項に定める命の魔法の存在及び運用は、王家の正統性と国家秩序の根幹に関わるものとして、特別の保護と統制の下に置かれる。



■裏魔法規則第五十七条之二(リリトおよび命の魔法に関する特則)

第一項

 リリトの飼育並びに繁殖は、オズバーン領内においてのみこれを許可する。いかなる者も、当該領域以外においてリリトを保持し、移送し、また繁殖させてはならない。


第二項

 リリトに関する情報を取り扱うことができる機関は、次に掲げるものに限り、その他の組織または個人による情報取得・閲覧・保持を禁ずる。

  (一)王宮

  (二)王宮特査局

  (三)王宮総枢研

  (四)オズバーン生態管理局

 

第三項

 本規則第三条第一項に定める「戦争の危機」が宣言された場合においては、王家の血統に連なる将軍および司令官に対し、命の魔法による積極的な治癒の施行を推奨する。当該施術は、戦力維持並びに王統安定の観点から特に重要視される。


第四項

 本条第一項の規定にかかわらず、本規則第三条第一項にいう戦争又は戦争の危機が宣言された場合において、命の魔法による治癒を目的とする戦場医療任務の遂行上やむを得ない必要があると認められるときは、王宮特査局及びオズバーン生態管理局の共同の許可を受けて、リリトを戦場に随行させ、又はオズバーン領外に一時的に移送することができる。

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