閑話 婚姻式の翌朝 ①
「パパもおじぃちゃまもみんな、どうしたの?ごびょうきなの?」
ポレットとデイビッドの婚姻式の翌朝。
王宮に宿泊したワイズの男たちをそれぞれの妻が迎えに来た。
昨夜は飲み過ぎて二日酔いで屍になっているだろう事は容易に想像出来たために、これ以上王宮に勤める者たちの手を煩わすわけにはいかないと回収に来たのだ。
ルシアンも昨夜はポレットを王子宮に送り届けた後で、フェリックスたちワイズの男共の宴という名のやけ酒を煽る会に参加したのだが、彼は深酒することもなく早々に引き上げた。
そして今朝はいつもと変わらず朝の鍛錬も済ませ、出仕しているのだった。
その父親であるフェリックスはというと……
「ぱぱキュウリみたいなおかおのいろよ?」
母ハノンと共に父親を迎えに来たノエルが二日酔いでぐったりとしているフェリックスに向かってそう言った。
「ぱぱもおじいちゃまもおじちゃまもみんな、おやさいになっちゃったの?」
二日酔いで死屍累々とする男共の顔色を野菜に例えるノエルを見て、フェリックスや前ワイズ侯爵アルドンが力なく言う。
「ノエル……もう一人の天使が来てくれた……」
「ノエルたんは絶対にお嫁になんかいっちゃいかんぞ……」
なぜ父や祖父がそう言うのか。ノエルにはわからなかったが、その様子がとても辛そうだったので優しいノエルは元気よく頷いた。
「うん!わかった!ノエルはだれともけっこんしないわ!」
「ノエルたんっ……!誠かっ……!」
「だってノエル、おとこのこよりもケーキのほうがすきだもの」
「そうかっ……そうだよなっ……ノエルは男よりもケーキだよな!」
「うん!ママのマドレーヌもね!」
「そうだそうだ!ママのマドレーヌは絶品だからな!」
「うん!」
「ワイズの威信にかけて毎日たらふく食べさせてあげるぞ!」
そのやり取りを見て、ハノンは内心「あーあぁ……」と嘆息した。
今は色気よりも食い気なノエルだが、そんなノエルにもきっと恋をする相手が見つかるはずなのだ。
ワイズ家の血をひくなら尚更……。
その事を忘れて(現実逃避をしているだけかもしれないが)、盛り上がる男たちを呆れ顔で見遣るハノンであった。
「今からこの調子じゃ、ノエルに好きな男の子が出来た時はどうなっちゃうのかしら……」
諸事情によりバタバタしておりまして、
簡単更新で申し訳ないです。
。゜(゜´ω`゜)゜。




