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異世界最強の魔術師は包丁を手に (旧作 世界一の魔術師 大幅リメイク版)  作者: クリップキラー
少年期 前座 学校に行こう
13/48

入学

学校編。

キャラクターの紹介がメインですね。

話が動くまで今しばらくお待ちください

教室へ到着すると、すでに20人ちょいの同い年と思われる子供たちが集まっていた。

 おそらく、これからのクラスメイト的存在となるのだろう。


 しかし教室に着いたはいいが、どうすればいいのだろうか?


 ふと教室の前方を見ると、黒板があり、そこには、「好きな席に座って待っていてください」と、書かれていた。

 そもそも識字率の高くない世界で、しょっぱなから文字で指令を出すのは無理があるのでは?とは思ったが、黒板に書かれた文字を読み取ったかどうかはわからないものの、すでに席についている人も数人いた。

 その子たち同様に、俺も空いている席に座る。


 そのまま座って待っていると、その後も何人かの子供が入ってきた。

 人数にして36人。

 いくら待ってもそれ以上子供は来なかった。


 そしてさらに待つこと数分で、先ほど結晶の隣にいた女の人がやってきた。


「どうも皆さんこんにちは。まず最初に皆さん。空いている椅子に座ってください」


 黒板に書かれていた言葉を分かっていない人たちに向けて言った。

 全員が座り終えると、女の人は口を開いた。


「皆さんこんにちは。私がこのB−2クラスの担当のヴァイアです。よろしくお願いします」


 ヴァイア先生はそう言って、皆の顔を一人一人ゆっくりと見て、そして言った。


「あなたたちは無事に学校に入学することができました。今日からこの教室にいる全員が君たちの仲間です。お父さんお母さんから離れて、寮で暮らすことになり、寂しくなることもあるかもしれませんが、みんなで力を合わせて、色々なことを学んでいきましょう」


 言っていることはほとんど日本と変わらない。

 友達と仲良く、楽しく明るく元気よく、そして真面目に学べってことだ。


「今日は、授業もありません。まず、皆さんに渡すものがあるので、一人一人名前を呼んだら来てください」


 先生は、手元にあった木箱から、服を取り出し、言った。


「これは、この学校の制服です。明日からはこれを着て学校生活を行ってください」


 そう言うと、一人一人の名前を言いながら、その服を次々と皆に渡していった。

 当然俺にも渡された。手で触った感じ、肌触りがなめらかでとてもいい。

 これがいわゆる、魔法使いのローブってやつだろうか。


「あとは、寮の部屋だけ発表して、それぞれの部屋に荷物を置いてもらいます。明日の朝、朝食を食べたらこの場所へ集まってください。今日はそこからは自由な時間にして構いません。建物から出ないこと、むやみやたらと物に触れないこと、あと、何があっても魔法を使おうなんて思ってはいけません。それでは、寮の部屋番号を言っていくので、その場所に向かってください。鍵も渡しますが、無くさないように」


 と、年齢がまだ小学一年生くらいの子供に言うには内容的に少し難しいのではないかと思われる言葉を連発しながら先生は、一人一人の名前と部屋番号を言っていく。

 とはいってっも、日本に比べて、早く自立ができるようにならなきゃいけないこの世界の子供達の方が、物わかりはいいようだが。

 

 俺も自分の部屋番号を言われ、言われた番号の部屋へ移動する。

 渡された鍵を手に、教室を出る。


 外には他の先生がいて、どの部屋があっちで、その部屋はこっちだと、すごい速さで子供達の対応をしていく。


 俺は鍵に刻まれた番号と、学校のマップを見ながら、自力で寮まで向かった。

 一度教室のあった建物(校舎)をでて、その先にある二つの建物の方へ向かう。

 男子と女子で建物が分かれているようで、迷うことなく男子用の方の建物に入る。


 あとは、自分の部屋まで向かうだけだった。

 2階の角の2人部屋だった。

 ルームメイトはソニックという、獣人の子供だった。

 

 俺が部屋に入って数分後にやってきた。

 ナマケモノ族の獣人で、とてつもないほどにマイペース。

 ソニックという名前はあまり似合っていない。

 まだまだ知らないことは多いが、少なくともソニックという名前が似合っていない事は確かだ。


 ちなみに同じクラスだ。


「よろしくね〜」


 と、軽く挨拶されたので、普通によろしくと返した。

 ナマケモノがしゃべるところは俺も見たことなかったが、語尾が伸びるものなんだろうか?

 そんな変な疑問を抱えながら、俺は自分の荷物を整理した。


 ソニックはのろのろと自分の荷物を下ろし始めた。


「君の名前はな〜に〜?」


「ガリューだ」


「そうか〜。ガリュ〜君か〜」


 自分の荷物をやっと開けたソニックは、荷物を少しづつ出していく。


「僕はね〜。魔力11級だったらしいんだ〜。Bクラスにギリギリだったみたいだよ〜。ガリュ〜君は何級〜?」


「ん?級?そういえば言われてないな。何も言われてないから、何級かわからないな」


「そうなのか〜。何級なんだろうね〜?」


 俺は荷物を整理し終え、服などを部屋の中にあった収納場所に納め終えたので、そのままベッドに座り込んだ。


「さあ?まあそのうちわかると思うよ」


「そ〜だね〜。何はともあれ〜、これからよろしくね〜」


 話しながら思った。マイペースってこういうことじゃあないと思うんだよなあ。と。

 語尾が異様に長いのに関して突っ込みたいところだが、あえて言わないでおこう。


「ああ。よろしく」


 その後も少しソニックと話していたら、それだけで日が暮れ始めた。

 明日からは授業があるようなので、今日は早めに寝ないとな、と、俺は部屋の中にあるシャワー室のようなところに向かうが、蛇口的なものがない。

 排水溝的なものはあるので、ここがおそらくシャワーを浴びるところなんだろうが。


 と、疑問に思っていたが、後になってわかった。

 そもそも水道なんてない。

 魔法でお湯を作り出すんだった。と。


 でも今日は魔法使うなって言われてるしな。

 そもそも、あんまり使い方わかってないけどね。


 俺は軽く汗を拭いて、寝ることにした。




♢♢♢♢♢


 


 夜。

 皆が寝静まった後のこと。

 ガリューもとっくのとうに寝ているが、その寝つきはどうも悪いようだ。


(力が…漲ってきたぞ!フハハハハハハ!復活も近い、か)


 その夜、ガリューはなかなか寝付けなかったが、それがなぜななのか、なんの予兆なのかまでは、知る由もなかったのであった。



 



 


 


 

 

 

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