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第16話 脱出

「……何故だ」


 俺は膝と掌を地面につき、項垂れていた。俗に言うorzのポーズだ。


 そしてそれを角と翼を生やした絶世の美女が俺を不思議そうに見る。


「なぜ、外に行く道がない……」


 そう言うとよりいっそう項垂れる。


 ……話は数分前に遡る。


 俺は外に行く階段を探していたのだが、下に行く階段しか見つからず、仕方なく俺は下に降りていた。


 そして一番下であろう場所に着いた俺は上の階層と同じようにここを調べていた。


「『神々の記憶』」


 《絶望の樹海》

 階層:最下層

 魔物:魔神のみ


 最下層に着くと……魔神が、いた。


 ……いや、訂正しよう。魔神しかなかった。


 魔神って言うのは魔族の中で最も強く、美しい者に与えられた職業のことである。


 その魔神は豪華なイスに座り、俺を見ていた。


「なあ、魔神さん。ちょといいか?」


「なに?」


「ここから外に出る道ってないのか?」


 俺は魔神にそう聞いた。


「ないわ」


 即答だった。


 そして冒頭に戻るのである。


「何故だ」


 俺はorzのポーズからピクリとも動かずにそうこぼした。


「……ねぇ」


 俺はより一層項垂れる。


「何故なんだっ!」


 そう言うと俺は地面を叩いてクレーターを作る。


「……おーい」


「どうして、外に出る道がないんだ!」


 俺は更に頭を3度打ち付け3つクレーターを作る。


「……ねぇ、ちょっと」


「……道がないなら、作れば良いじゃないか!」


 こんな簡単なことどうして思いつかなかつたんだ?


 そう言うと俺は立ち上がり、天井に向かって拳を向ける。


「ふぅ」


 心を落ち着け、精神を統一する。


「……聞いてる?」


「ドッセイ!」


 俺は天井に向かって全力で腕を振り抜いた。


 …………すると、空が開けた。


 より正確に言うとダンジョンの天井に風穴が空いた。


「よしっ!」


 俺は膝を叩くと、ガッツポーズを取る。


 頭に長々と硬質な声が聞こえる。 


『カオスドラゴンを瞬殺しました。カオスドラゴンを瞬殺しました。カオスドラゴンを瞬殺しました。カオスドラゴンを瞬殺しました。……以下略』


 ……天の声さん、最後まできちんと言えよ。以下略ってなんだよ。しかも瞬殺って何だよ。


「やめて!」


 俺は魔神に全力で頭を叩かれた。


「いてぇ、何すんだ!」


 何すんだ! という心底不思議な表情で魔神を見る。


「それ、天井に風穴開けたやつが言うセリフ!?」


 そう言うと魔神は驚いたような顔になる。


 俺の顔が数秒止まったかと思うと真顔になる。


「……じゃあな!」


 ……ワタクシ、ナニモ、シテオリマセン。


 俺は手をあげるとサッパリした表情を作り、地面を蹴った。


「までコラァ! ちょ、お前まってええええ!」


 魔神が俺に手を伸ばしてくるのを避けるように、俺が全力でジャンプするとダンジョンの外に出た。


 周りを見渡すと大自然が広がっている。


『スキル『跳躍』を取得しました。スキル『跳躍』を最適化し、『天駆』に最適化しました』


 頭に声が響き、頭の中に知識が流れ込んでくる。


 俺は流れ込んできた知識にならい、足の下に魔力を集める。


「『天駆』」


 俺がそう叫ぶと体が加速し、空中を歩けるようになった。


『スキル『魔力操作』を取得しました。スキル『魔力操作』をスキル『魔力支配』に最適化しました』


 同時に頭に声が響く。


 俺は『神々の記憶』から地図を引き抜き、空を超スピードで飛んでエルシオンに向かった。



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