第15話 叡智
今回は「オリジナル」について考えてみようと思います。
オリジナル…オリジナリティーとも言います。
ここでちょっと「オリジナリティー」って10回言って下さい。
ちょっとだけHな気分になりません?
さて「オリジナル」です。
結論からいうと、あり得ません。
少なくとも、私の中にそんなものはない!です。
1から100を作ることは出来ても
0から1を創ることは、本当の天才が時代と幸運に祝福された時だけ起こる奇跡です。
伝説の木の棒を考えた時、書いている時、過去に自分が読んで、見て、聞いて、妄想した様々なことが私の中を駆け巡ります。
駆け巡ってくれる知識は人によって様々です。
私は、脳内がピンク1色で統一されているので、その邪念で全てが埋まり、他の邪念が入ってこれず、思考がスムーズに出来て考えがまとまりやすい、というチートスキルで若干有利かもしれません。
「オリジナル」はあり得ないけど、「自分なりに考えた」は存在するのです。
そこに、脈々と受け継がれた叡智があるのです。
貴方の中にもきっと叡智があります。
小説、漫画、アニメ等において「オリジナル」と言ってもいいと私達が思える神ですら、その神からしたら、「オリジナル」と言えるのは貴方だけという神がいて、またその神ですら…。
考えたらキリがないです。
どこまでいっても…どれだけいっても…神には会えないのです。
これは私のオリジナルです、と言える人は本当に限られた人だけです。
私が「オリジナル」と聞いて真っ先に思い浮かぶ言葉があります。
朝の丘に雪が積もり、その路を進めば、巨大なる泉で水浴びする天使を見て彼はいいました。
ボインと。
私はこの言葉が創られたことを、神に感謝しました。
悪意を持って叡智を使うことだけは、ダメです。




