武装解説:【棍】
この世界における〝狩人〟、特には〝竜狩人〟は他の如何なる業種より世間から注目されがちです。
【棍】の地味さは時に狩人のイメージそのものを著しく下げてしまう場合もある為、使用率も低いわけですね。
★【棍】
◆装備する主な職業:武闘家、神官、修道士など
●常時発動型技能
◎【棍操術:葬杭】
神官、及びそれを派生元とする職業に就いた狩人、或いは操を神に捧げた神職の人間が装備している場合、DEFとMNDの数値に10%の上昇補正が乗る。
更に装備している間、死霊、骸骨、活屍などの死を超越した存在へ与えるダメージもまた10%増加する。
後者については職業を問わぬ為、上記の存在への対抗手段が少ない前衛職が第2武器として持つ事も多い。
●随時発動型技能
◎【棍操術:足払】
棍で相手の足を打ち、転ばせる支援系技能。
多少の重量差は無視して転倒を狙える為、人間のみならず竜化生物相手でも迷宮を彷徨う者までなら充分に機能する。
棍で打っているのに支援系技能に分類されているのは、この技能によって相手へのダメージが発生する事がないから。
また、当然だが飛んでいる相手には意味がない。
◎【棍操術:連属】
属性を纏わせた連撃を見舞う攻撃系技能。
適性が高くなればなるほど纏わせられる属性が増える。
Sランクともなれば7つもの属性を纏う有用な攻撃技になるが、Fランクだと1つしか纏えず、この技能の存在1つで【棍】の装備は高適性の者しか意味がないと思われがち。
◎【棍操術:如意】
棍の長さや太さを変化させる万能系技能。
単純に【槍】以上の、ともすれば遠隔武器以上のリーチが得られる支援系の効果、突いた相手を遠くへ吹っ飛ばしたり押し潰したりする攻撃系の効果、突き立てた棍を太くして一時的な壁にする防御系の効果など、用途は多岐に渡る。
ただし実際に棍が伸びたり太くなったりしているわけではなく、あくまでも使用者の魔力が〝長くした場合〟や〝太くした場合〟に合わせて棍の形状を模倣するだけに過ぎない。
その為、魔力を吸収・遮断する類の技能や魔術に弱い。
◎【棍操術:武踊】
敵の攻撃を任意の方向へ逸らしつつ反撃する防御系技能。
反撃するのなら【武人術:反撃】や【盾操術:反射】、逸らすのなら【戦闘術:柳風】や【化生術:集光】などといった技能が存在しているが、この技能の本質は受けた攻撃を逸らして反撃しながら、その攻撃が物理ならばATKとDEFが、そうでないならばINTとMNDが一時的に強化されるという点にあり、他の技能にない強烈な個性となっている。
その際の挙動は『〝舞踊〟のようだ』と言われる事も。
総合評価:C
リーチは長いが【槍】と違って刃のない打突武器。
攻撃系、防御系、支援系、万能系と全種類の技能が揃っているという利便性の高さが売りだが、他の武器と比べて全体的に地味めである事もまた事実であり、使用率は高くない。
竜化生物相手に通用する技能も存在するというのは上記の通りであるものの、どちらかといえば対人戦向けの武器。




