第四十二姉 「いや、おかしいだろ!?なに『不思議なこともあるものね?』みたいな顔してんだよ!」
昨日、ついに累計100P突破しました。
お気に入り登録してくださった方、感想をいただいた方、評価をしてくださった方、そして、今までこのお話を読んでくれた全ての方に感謝いたします。
今後もブラコン姉を普及するために頑張っていきたいと思います。
あと、ちょっと不思議なのが、昨日一気に10人近い方々がお気に入り登録してくださいました。
一日で何件も登録されるのは初めてなのでびっくりです。
読者の方が姉好きの知り合いに声でもかけてくれたんでしょうか?嬉しい限りではありますが。
新章突入でついに魔法の特訓です。もちろんいきなり真面目で厳しい修行シーンなんて入りません。
何事も楽しみながらでないと、人は成長できないのです。
「つかまえてごらんなさぁ~い!」
「こいつぅ!待て~!」
「うふふふふふ!」
「あははははは!」
「仲良きことは美しき哉、か。ふふ。」
今、俺たちはノエルさんと初めて出会ったあの泉へと繋がる川へと遊びにきている。
間違えた、魔法の訓練にきている。
今日は水着回だ!
また間違えた!修行編だ!
ノエルさん曰く『魔法の特訓に必要なのは穏やかな精神と、属性に相性の良い地形なのだ!』ということだ。
さきねぇの魔法訓練は後回しらしい。
マッチほどの火をつけるつもりで、ガス爆発のような大事件が起こる可能性があるからだ。
よって、さきねぇは俺が魔法の感覚を掴んだ後、ギルドの訓練場で特訓することになった。
さきねぇが『魔法を俺に教わりたい!』と駄々をこねたということもあるが。
まぁ俺とさきねぇは姉弟パワーで感覚や好みが似ている。
ノエルさんが教えるよりも、俺が教えたほうが早いだろう。
『俺が、姉さんに、モノを教える』・・・なんと甘美な響きか!
頑張って魔法を覚えるぞ!
バシャ!
俺の顔に水がかかる。
「へっへっへっへ、油断大敵よん!」
「こいつぅ、やったなー!」
「きゃっきゃ!」
「うふふ!」
ちなみに川についてから一時間くらい経っているが、ずっとこんな感じだ。
リラックスって大事だよね!
さきねぇはショートパンツに白いTシャツというラフな格好で川にはいっている。
もちろん服は水で透けてブラがスケスケだ。めっちゃ赤い。
なんであんな派手なブラつけてんだよ。誰かに見られたらどうするんだ!
まぁこの場所はノエルさん特製の結界が張られているので、人も魔物も寄り付かないが。
しかし、エロかわいいな。やばい。
あの長く美しい黒髪が雫でキラキラ光っている。
スラッと長く綺麗な足も、惜しげもなく日光の下にさらされている。
大きなお胸も、水をバシャバシャ掻き分けながら進むたびに、たゆんたゆんと揺れている。
もちろんブラは透けている。
くそ、なんでうちのお姉さまはこんなにかっこかわいいんだよ・・・
弟としてじゃなく、普通のクラスメイトとかで出会ってたら即一目ぼれだっただろうな。
まぁ今現在でも0歳のころから一目ぼれ中なんだけどね!
しかもかわいいだけとか綺麗なだけじゃなく、色気もあるんだよな。
この俺ですら、ずっと凝視してたら変な気分になりそうだ。
・・・きっと、それを狙っての透ける白いTシャツに目立つ赤いブラなんだろうが。
そ、そんな、あなたの思い通りになんて、ならないんだからね!とツンデレてみる。
あーここに俺の魂のTG-2があれば激写しまくるんだけどな~。
どっかにデジカメ落ちてないかな。
「二人ともー!あんまり遠くにはいかないようになー!それと、怪我には気をつけるんだぞー!」
「「はーい!」」
ノエルさんは完全に『子供を海に連れてきたお母さん』状態だ。
年齢的に考えたらおばあちゃんか?
しかし、見た目はやばすぎるほどかわいい。
今日は薄手の白いワンピースに麦藁帽子をかぶっていて、木陰で本を読んでいる。
どっからどうみても『深窓のご令嬢』だ。
エロゲーでいえば人気投票ダントツ一位のメインヒロインだ。
それだけヒロイン力を感じる。
姉を見る。
あ、川の中に思いっきりダイブした。
出てきた。その手にはびちびちと新鮮な魚が握られている。
「とったどぉー!」
「おお、おめー。」
うん、こんなヒロインがいてもいいんじゃないかな。
俺は好きよ?人気が出るかどうかはわからんけど。
ちなみに、この世界に水着はないそうだ。残念。
魔物がいるってことは、地球でいえば海岸をワニたちが我が物顔で歩いているようなものなので、水辺で長時間遊ぶといった風習があまりないみたい。
ただ、海水浴がないわけでもないらしい。
国や一部の金持ちが強力な結界を設置できる魔法使いを雇い、魔物が近づけない場所を一定期間だけ設けるんだって。
コストがかかるから、料金はやっぱり高いみたいだが。
ファンタジー世界の海水浴・・・素晴らしいな。
一度はいってみたいものだ。
「よし、いったん休憩してみんなでお魚タイムといきましょうか!」
「おお、一回で三匹も捕まえたのですか!さすが姉上!」
「え?一匹だけど・・・?」
「え?俺とノエルさんの分は・・・?」
「え?ないけど・・・?」
「え?今、『みんなでお魚タイム』っていったよね?なんで・・・?」
「え?」
「いや、おかしいだろ!?なに『不思議なこともあるものね?』みたいな顔してんだよ!」
結局、ワンフォーオール・オールフォーワンの精神を奮い立たせ、10分経たずに俺追い立て係・姉獲る係でもう二匹ゲットする。
棒にぶっさし、魔法袋から取り出した『塩っぽいなにか』を振りかける。
それをノエルさんに火魔法でこんがり焼いてもらえば『なんかの魚の塩焼き』の完成だ。
さすがS級冒険者のノエルさん、室内料理だけでなく野外料理もお手の物だ。
「(ガツガツガツガツ!)おいしいわね!(ガツガツガツガツ!)」
「(むしゃむしゃ)おいしいね。自然の恵み万歳だわ。(むしゃむしゃ)」
「(モグモグ)やはり、大勢で食べるとおいしいな。(モグモグ)」
「(ガツガツガツガツ!)げっぷ。ごちそうさまー。」
「お行儀が悪い!」「汚いぞ!」
「サーセーン。お腹がいっぱいになってやった。今は反省している。」
謝る気が全く伝わらない謝罪をする姉。
まったくまったくもう!
そんな感じで小休憩してから、また川に入り姉と戯れる俺。
魔法の特訓?なんのことです?
ノエルさんは岩に座り、ちゃぷちゃぷと足を水につけている。
「エルエルも一緒に入りましょうよー?」
「私はいいよ。二人を見ているだけで楽しいから。」
「か~ら~の~?」
「?カラノ?」
「無理強いしないの。でも、ほんと気持ちいいですよ。少しだけでもどうですか?」
「し、しかし・・・水の中に入るのは恥ずかしいじゃないか。」
なぜか照れるノエルさん。
俺と姉はアイコンタクトをとる。
姉弟会議開催だの合図だ。
「ひそひそ(ねぇ、聞いた?いまの、すげぇかわいくなかった?)」
「ひそひそ(聞いた。すげぇかわいかったね。なんなのあの究極生物。)」
「ひそひそ(もしかして、あれなんじゃない?泳げないとか。)」
「ひそひそ(それなら川に入れるのもかわいそうじゃない?」)
「ひそひそ(川ったってエルエルのお腹くらいまでしかないじゃない。余裕よ。考えてみなさい?エルエルが川の中で『わ、わたしはおよげないんだ~!』とか言ってる姿を。)」
「いこう。いくしかないよ!遥か遠い理想郷へ・・・!」
うっかり声がでてしまった。
ノエルさんに怪しまれる前に行動に移さなければ!
アーサー王よ、今参ります!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
新しく評価をいれてくださった方、ありがとうございます。
例え閲覧数がゼロでも自分の書きたい物を書こうと思っていますが、こういった目に見える形で「読者さんがいる」とわかると、とても嬉しいです。
ご意見、ご感想ありましたらよろしくお願いいたします。




