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最強薬師は絶対誰にも恋しない  作者: 菁 犬兎
第2章メリル動く
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メリルは友達になりたい

「本当にこの国の貴族など皆クズばかりですわ」


「おーい。自重して。クララ自重して」


あのね? 今日は思わぬお客様が昼ご飯時に乱入して来たんだけどね? それが結構面白い二人組だったの。


「そもそも我が両親も馬鹿正直に自分達の資産を切り崩して追い詰められて、窮地に追い込まれた挙げ句、私に皇妃になれなどと。それ程追い詰められる前に陛下にもっと進言するなりなんなり出来たのではないのでしょうか?」


この子モグモグしながら、よくこんなに喋れるよね?

ほんのり涙目になっているけど、そんなに飢えてたの?

伯爵令嬢なのに?


「なんだ、やけに人が多いな」


「あ、気にせず座って」


ナイスタイミングだよね? アンタもこの状況楽しんでいきなよ。中々こんな機会訪れないと思うよ?


「そもそも、陛下も失礼ですわ。妃候補を探していると言いながら、候補者が集まれば邪険にされる。舐めてますわね」


「あ。それは同意。だったら最初から探してるなんて言わなきゃいいのに。本当にいい迷惑だな? お陰で私達が親からいらぬプレッシャーをかけられる」


そうだよね。

貴族のご令嬢も大変だよね? しがらみが多いもんね?


「まぁそれに群がる私達も私達だけどなぁ。私は一応形だけ整えばなんとでもなるが、クララはなぁ」


「成果が見られるまで帰って来るなと言われましたわ。本当にふざけてますわよね〜あの者達、闇討ちしてやろうかしら〜?」


「おーい。自分の親闇討ちすんな。お前本当にしそうだから怖い」


私、カスバールの貴族のイメージが一気に変わったわ。

貴女達も苦労してるのね? てっきりお金を溜め込んで自分達だけ楽してるとか思ってた。ゴメン。


「でも、それならクララどうするの? 自分の領地に帰れないじゃない」


「そうなのですわ。でも、ディアナも巻き込みましたから、何処ぞの親戚の家にでも押しかけて適当に良さげなお相手探しでもしようかと考えております」


「え! それは初耳だぞ! お前いい加減にしろ?」


「それはそうですわ。今思い付きましたから」


凄いわクララ。

なんて滅茶苦茶な計画たてるのかな?

行き当たりバッタリ?


「・・・陛下に謁見を願い出るつもりはないのか?」


「えっと、失礼。貴方もここの屋敷の?」


「・・・ああ。もしかしたら陛下の目に止まるかも知れないだろう?諦めるのか?」


「「ははは。ナイナイ」」


見事に息が合ったわね?

テット? テニア? 吹き出しちゃ駄目だよ? 我慢して。


「私達、所謂行き遅れ組なんだ。陛下は私達より歳下だから、まず候補から除外されるだろう。ナシェス様ならまだありえたがな? リディ様ではまず可能性はない」


「ですわね〜。それに、リディ様は女魔術師様に夢中だと噂されておりますわ〜。だったらさっさとその方と婚約しやがれですわ〜。陛下がもたもたされていたお陰で私、家から追い出されてしまいましたもの」


黒いね? クララ可愛いなりして真っ黒だね?

うん。嫌いじゃない!貴女私と友達にならない?


「もし、万が一陛下から声がかかったら、君はどうする?」


「んーーーー。どうもこうも、拒否権はありませんわね? まぁ、お飾りの妃ぐらいにはなれると思いますが。そんな心配はしておりませんわ。万が一にも私が選ばれる事などありませんもの」


そうだね。あのご令嬢の群れの中に加わっていたなら、まず無かったよね。


「あ、名乗りもせず申し訳ありませんでしたわ。私はクララ・エドモンと申します」


「私はディアナ・エルネビィ。貴方はコチラの家の方か?」


「いや。私はメリルの友人だ。名はリディ・ディムレム」


「「は?」」


ありゃ。リディ・・・もしかしてちょっとムッとしてる?

好き勝手言われてヘソ曲げた?


「言い訳ではないが、私は一度も妃を探してくれと言った覚えもなければメリルを婚約者にすると口にした覚えもない。周りが勝手に騒いでいるのだ。誤解するな」


同時に私を見たね? うん? あ、私?


「私が噂の女魔術師らしいよ? 私達、婚約者になりそうに見える?」


「・・・ぶふぅ!!」


おい。テット笑ってんじゃないわよ。

それは、なんに対する笑いだコラ。


「・・・さーて」


「お陰様でお腹一杯になりましたわ〜」


うん? 流れる様な所作で二人共立ち上がったね?

もしかして、やっと状況を把握出来たかな?


「大事なお食事時にお邪魔致しましたわ。後はどうぞ親しい方々だけで、お食事をお楽しみ下さいませ」


「メリル様。このご恩はいつか必ず。次にお伺いした時にでも。では失礼致します」


あ、現実逃避だね?

無かった事にするつもりみたいだよこの二人。


凄いね? 食べるだけ食べて堂々と立ち去ろうとしてるよ?

流石貴族のご令嬢達。図々しさを感じさせない爽やかスマイル。


「待て」


「「う!」」


あ、流石にリディに呼び止められて無視は出来ないんだね? そりゃそうか。そんな事するのは私くらいだわ。


「次と言わず今借りを返してゆけ。お前達・・・望み通り私の妃候補にしてやろう」


「「げぇ」」


「ちょっとリディ? 大丈夫なの? そんな事して」


どいつもこいつも悪い顔してるなぁ。

あれ? もしかして私もその中の一人だったりする?


「私は相手が私より年上だろうが、そんな事は気にしない。問題は私と利害が一致するかだ」


「あの〜見逃してくれたりは・・・・・」


いや〜ごめん。

リディ拗ねちゃったわ。


おかしいなぁ。私もこんなつもり、なかったんだけどなぁ?


「ない。お前達は今日から私の妃候補者だ。この宮廷に留まるがいい」


「「うげぇーーーー!!」」


コラコラ。淑女よ貴女達、貴族のご令嬢。

気をつけた方がいいよ? リディはエルハド様程は器大きくないからね?


まぁ、取り敢えず。頑張れ!(笑)

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