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最強薬師は絶対誰にも恋しない  作者: 菁 犬兎
第1章カスバール宮廷
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メリルは反省する

熱くなってるのはどっちだって話だよね。


「メリル様? 本当に怪我の手当て、されなくても大丈夫ですか?」


「大丈夫よ。だって、怪我が跡形も無くなってしまったら犯人を見つけても罪に問えなくなってしまうかもしれないでしょ? 証拠が無いとか言われても困るし」


まさかあんな場所であんな風に襲われるなんて考えもしなかったから油断していた事は確かだった。


しかも相手が複数人だった事もあって冷静に対処しきれなかったというのも確か。


気付いたら両手を拘束具で固定されて、お決まりの奴等のお楽しみタイムだった訳ですが。


「・・・・グス・・・・メリル様・・」


「え? 何故テニアが泣く? 私ではなくテニアが泣いちゃう?」


私の勘だけど、多分テニアも過去似たような体験をした事があるんだと思うんだよね。


あと、これもただの予想なんだけど。テニアは恋愛対象が同性なのだと思う。だから余計トラウマが根深いんじゃ無いかな? 本当に、世知辛い世の中だよね。


「・・・・泣かないでテニア。大丈夫。寸前で三人が助けてくれたから。それに、いざとなれば私だって暴発覚悟で魔法使ってたし」


「・・・・うっ・・・うううう・・・・」


それに、今までここにいてあんな事をされる気配なんて微塵もなかった。ここは一度リディによって一掃されている。それに、今私に居なくなられても皆困る筈。だから、宮廷内の人間がこれを考えたとは思えない。だとすると思い当たるのは一つ。


「女の敵は、やっぱり女なのかもねぇ? テニアは私と同じ女性だけど、味方でいてくれるでしょ?」


「もちろんです! 相手が誰であろうが、メリル様をこんな目に合わせた輩はゆるしませんわ!! 例えそれが可愛らしい淑女であっても!!」


テニア、テニアー?ダダ漏れてる。可愛らしい淑女辺りで頬が赤くなっている。これは、疑わしいなぁ。


コンコンッ


「メリル、様。犯人の目星がつきました」


「あ、そう? じゃあ私もそっちに・・・」


「いえ。まだ休んでいて下さいッス。怪我、治さないんですよね?」


う、うーん。気まずい。

テット私から完全に目を逸らしてるし。


そう。私テット達に余計な事を言っちゃったんだよね。

つい、投げやりな気分になって、あんな事を口にしちゃった。テットやリディはそんなんじゃないって、知ってるのに。


「あ、あのさ? テット・・・」


出来れば最後に私が吐き出した言葉は忘れてくれないかな。あれじゃ三人を責めたみたいじゃない。違うのに。


「・・・暫くはテニアを側に置いて下さいッス。決して一人にならないように。いいッスね?勝手な事をすればお叱りを受けるのはテニアッスからね?」


「・・・・・・・わかった」


取り付く島なし!!

ぐぁぁぁぁぁぁ!何故ぇええええ!!


「・・・・本気で心配しているのですわ。メリル様の体と、心の事を」


「・・・・・うん」


あーあーあー!!

こんな事なら宮廷を爆破してでもアイツらからサッサと逃げるんだった! あの後のリディとテットのあの顔。とても直視出来なかったもんね? ってか、なんで私の事でそんな必至になる? 別に殺された訳でもあるまいし!!


いや、違うよね。

もう私も流石に気付いてるよ。

テットとリディは私の事大切にしてくれてると思う。


仲間、みたいに思ってもいいんだと思うんだよね。

でもさ、何度も言うけど、私人と接するの得意じゃない。


目的があるから守られるのは分かる。

でも、私本人が大事に扱われるのは、正直戸惑う。


お姉ちゃんの時みたいな失敗もうしたくないの。


「それにしても腹が立つ。私、いつの間にリディの婚約者候補になってたんだろ? リディも初耳みたいだったけど?」


「そんなもの、貴女をここから逃がしたくない誰かの策略としか思えませんわね? ですが、こんな事をして、未だにここが昔と変わらない場所だと思っておいでなのですわね?」


あ、やっぱり? やっぱりここも碌な場所じゃなかったんだ?風紀、乱れまくりだったんだ?


「冷静に考えれば平民の私がリディの婚約者なんかになれる訳無いのに。もっとしっかり頭を働かせて欲しいわ」


「それが、そうでも無いようですわ」


「ん?」


どういう事? 皇族との結婚は同じ位もしくは貴族相手じゃなきゃ確か認められなかった筈では?


「メリル様の様に特別な能力。特に魔力を持つ者は大変貴重な人物ですわ。子孫を残す上でより優秀な後継をと考え平民から貴族の位を賜った人物は過去にもおります。現に、チェシャはその優秀な血を継いでいるのではないでしょうか? それを考えればメリル様は陛下の妃に選ばれる可能性はとても高いかと」


「え? 嫌」


皇族の妃? ウゲェ冗談じゃないわ!

そんなんなったら私の円満な調合ライフが過ごせなくなる!! 断固拒否! そして阻止!


「いざとなったら。テニア、私と一緒に逃げてね?」


テニア? 顔が真っ赤だけど? こりゃ早まったかな?


「何処へなりともお供致しますわ!!そうです。男など信用してはなりません! 私といれば未来永劫安心して暮らせますわ!!」


近い! テニア近いよ! 分かった分かった。

何だろなぁ? 意外と皆グイグイ来るんだよね。

そして最近気付いたんだけどさ?


私、意外と強引に来られると断れないんだよね?

自分の新たな一面にビックリだわ。

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