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最強薬師は絶対誰にも恋しない  作者: 菁 犬兎
第1章カスバール宮廷
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デズロは昔を懐かしむ

それにしても、本当にここに来るのは久しぶりだね?


もう、二度と足を踏み入れないと思っていたのに。


「デ、デズロ・・・様」


懐かしい顔ぶれだ。

ちゃんと生き残れて良かったね?


でも、これしか残らなかったんだ?

もうアレから何年も経つのにねぇ。


「突然の訪問に関わらず快く私達を迎え入れてくれたリディ陛下に感謝する。少しの間、こちらに滞在させて頂きたい」


もっと反発されるかと思ったけど。

見渡す限り、当時の事情を知る者ばかりだね?


リディが手を回したのかな?

なんせ、この間まで戦っていた国のトップがここにいるんだから、首狙われてもおかしくないもんね?


・・・そんな事考えるのはエルハドと僕の事を何も知らない愚か者だけだと思うけど。


「こちらこそ。ようこそ我が国に足を運んで下さった。我が国も未だ数々の問題を抱え不安定な情勢を抱えていますが、出来る限りあなた方をもてなしたい。今回アースポントを新しく増やして頂けるとの申し出も有り難いものです。ここにおられる間どうぞ気兼ねなくお過ごし下さい」


「それは有り難い。しかし、そんなに我々に気を使わないで頂きたい。これは、和平後の親善交流の一つとして捉えて貰いたい」


ま、おかしい話ではないよね?

丁度いいから、エルハドも少し自分の息子の仕事手伝ってあげなよ。僕は遊ぶけどね?


「アースポントを増やすにあたり、貴方にご紹介したい者がいます。通してくれ」


ザワリッ


おやおやおや〜?


どうやらメリルの事を隠したかったみたいだねぇ?

やっぱ僕をこの国に引き止めたいのかなぁ?


「この者は現在あるアースポントに魔力を貯める事が出来る唯一の人物。我が国の最重要人物のメリルです」


「お初にお目にかかります。メリルでっす!」


あ、違うね? メリルが何かしでかさないかヒヤヒヤしてるんだね?皆 凄い汗だよ? 大丈夫?


「私はエルハド・レインハート。こちらはデズロ・マスカーシャだ。暫くこちらで世話になる」


「そうなんですね? どうぞ気兼ね無くお過ごしを。それで? 私は何すれば良いの?」


「メ、メリル様・・・あ、あの。お言葉使いを・・・」


「え? 何? なんか文句が?」


ん? アレェ何故皆前のめり?

それにしてもメリル強気だね?

いつも通りでいいって言ったけど、いつもこんな感じなの? メリルはここの女王様なの? あ、プレイの一種?


「僕と一緒にアースポントを作らないかな?君はそちらの才能もありそうだし? 魔力は多い程助かる」


「え? 嫌。面倒」


「「「メリル様!!」」」


え? な、何?


綺麗な土下座の列がメリルの目の前に出来上がったんだけど。プププッ。


「どうか! そんな事仰らずに!! お力をお貸しくださいませ! これが成し遂げられれば今よりもっと国を安定させられます!!」


「メリル様! どうか我々をお助け下さいませ!」


「後生ですからぁ〜メリル様〜」


「・・・・お前達。客人の前だ、やめてくれ」


「「「は!」」」


え? 無意識なの? 無意識に土下座する習慣がここでは身に付いてるの? 何それ面白い! メリル腕組んで仁王立ちだし。何この構図。永久保存版だよね。


「無理にとは言わないよ? 気が向いたらいつでもおいで? リディ、僕達今日はもう休みたいんだけど・・・」


「では、それぞれお部屋にご案内致しますので・・・」


「悪いが。部屋はデズロと同じにしてくれまいか?」


シーーーーーーン。


エルハド? 君、何いってるのかな?


宮廷で君と僕が同じ部屋になるなんて普通あり得ないよ。

・・・・・はぁ。参ったなぁ。


「・・・・エルハド様、しかし・・・」


「お願いリディ。エルハドの言う通りにしてくれる?」


周りの目が険しくなったねぇ。

まぁ、信用してないと言ってるもんだもんね?でも・・。


「勿論ベッドは一つにしてね?」


あはは! 皆真っ青な顔だね? 懐かしいなぁ。


「勘違いしないで? 察して欲しいなぁ? 僕とエルハドはとても仲良しなんだよ? とっても、ね?」


「・・・ん? デズロ? 何を・・・」


お前の発言の所為で、ただでさえややこしい事態が更にややこしくなったね? お仕置きだよ?


チュッ


「!?」


「「「い!?」」」


何驚いてるの? ほっぺキスしただけでさぁ? エルハド平然と立ってるよ? 見習いなよ、この精神力の強さ。


「エルハドは片時も僕と離れたくないんだって。熱烈だよねー?僕照れちゃう!!」


あ、エルハド今少し動揺したね? そうだよ、動揺しようよ。じゃなきゃ嫌がらせにならないでしょ?


「・・・・・・・・それは、気が回らず申し訳ありませんでした。部屋は一室広い部屋をご用意致します」


「ありがとう、リディ!! 」


ん? メリル何? その呆れた者を見る目は。

土下座の行列に比べたら僕のお茶目な悪戯なんて可愛いものでしょ?


それにしても、エルハドいくら警戒しているからって皆の前であの発言はない。アレじゃ色々誤解してくださいって言ってるようなものだから、肯定しといてあげたよ?


さ、案内された部屋に入ろっか?パタンッ


「・・・・お前。何考えて・・・」


「それは、こっちの台詞なんだけど?相手を警戒させてどうすんの? 時間、そんなにないんだよ?」


一応自分に非がある事は分かってるんだ? フーン?


「・・・すまん。これでは、お前がまた、変な目で見られてしまうな」


「今更? あそこにいる奴等は僕がここでどんな目に遭っていたか知ってるんだよ? やっぱりそうかと思っただけでしょ?」


何? なんでそんな納得出来ないみたいな目で見るの?

君、本当に我儘だよねぇ?


「僕が愛人なのが気に入らない? そんなに嫌なら部屋別々にして貰えばいいよ。エル・・・・」


「阿呆が・・・・・・・・そんな事を、言いたい訳ではない。お前が気にしないなら構わない」


エルハドも、ここにいると思い出すんだねぇ。

どんなに時間が経っても・・・忘れる事は出来ないよね?


「・・・・()()()()に平然と立てる日が来るなんて・・・ほんと、人生何が起こるかわからないよねぇ?・・エルハド、大丈夫」


あの謁見室で、かつて僕の愛する人は殺された。


「僕は・・・・大丈夫だから」


ティファの、実の母親が。

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