表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強薬師は絶対誰にも恋しない  作者: 菁 犬兎
第3章 翔ける想い
154/194

アズニールは女運がない

R15?


念の為。

とくに問題は無いとは思いますが。

「ったく。どいつもこいつも勝手な事ばかり・・」


政務官が大幅に入れ替わって宮廷内も大分雰囲気が変わった。


そして、ここに勤める人間も増えた訳だが・・・。


「アズニール隊長騎士って思ったより給料少ないっすねぇ? 俺辞めよっかな?」


「本当にな? 騙されたー俺騙されたー」


最近の若者は! もっとこう、ないのか?

大義的なものとか、あるだろ?


「え? 考えが古い」


だぁー! どうせな! オッサンだしな?

なんならその安い給料でずっと働いてきたわコンチキショウめ!


「マチェスタ!」


ん? 陛下とあれは、確かバーゼルハイム家の使用人では?

何故彼がここにいるんだ? あの家の者はここに来る事を許されていないと思うが、陛下が呼んだのだろうか?


ガッ!


「・・・・っ!」


「しっ!」


おい! 現役騎士が背後を取られるとか、勘弁して欲しい。しかも、なんだ人の口を押さえて・・・だが、抵抗できん!


「・・・・ディアナ様・・・」


「静かに」


いきなり、なんなんだ。

陛下とあの男の話を盗み聞きするつもりなのか?


勘弁してくれ。


「陛下。陛下が私などに気安く話しかけてはなりません。周りの目もあります。私はまだバーゼンハイム家の使用人なのですよ?」


「だから、いい加減そちらを辞めて私の所で働け。お前はとても優秀だ。あの家には勿体ない」


あの男、陛下と親密そうだが、一体どんな繋がりがあるんだ? リディ様が帝位を継ぐ前からのお知り合いだろうか?


バーゼルハイム家といえば、メリル様が襲われた事件で最初にリディ様に呼び出された公爵家のご令嬢の家だよな?


あの男、あの後大丈夫だったのか?

自分が事件に関わったと認めた後よくもまぁ、平然とその屋敷で仕事出来るもんだな?


「何度も申し上げておりますが、私はバーゼルハイム家に大きな恩があります。旦那様も、魔術師様襲撃の件は私がお嬢様を庇うために嘘をついたのだと思って下さっておりますので、心配ありません。それに、その方が貴方も都合が良いのでは?」


「・・・・彼女の暴走を止めてくれるのは有難いが。私は純粋に、お前の能力が欲しいんだ。お前は、頭も良いし、魔力も強い。それなのに、公爵家の使用人として使われるなど宝の持ち腐れではないのか?」


へぇ? リディ様があそこまでお褒めになるなどメリル様以外に初めて聞いたな。


そんなに優秀なのかあの男。


それは、まぁいいのだが。

ディアナ様。いい加減私から手を離して頂きたい。


あと、近い!

体を密着させないでくれませんかね?

俺は今、自分の手を何処へ置いたらいいのか正直迷っている! さっきからとても凄い良い香りがするんだ。


早く離れろ!


「そんな事はありませんよ。私はとても、充実した毎日を過ごしております。元々人の面倒をみたり、育てたりすることが好きなので。それよりも、私はとても大事な魔術師様を危険な目に遭わせてしまった事をいまだに悔やんでおります。もう、あの様な事がないよう目を配っておきますので」


「・・・そうか。だが、私はいつでもお前を受け入れるぞ? マチェスタ」


「はい。ありがとうございます」


やばい。

こちらに来るぞ?

おい! ここだと逃げ場がないぞ?

下手に隠れたりするから面倒なことになりそうだぞ!


「アズニール殿、恋人はいらっしゃいますか?」


「は? いないが・・・なんっ・・」


チョットマテ。

これは、何が起こっているんだ?


「・・・・・アズニール? と・・・」


「リディ様」


「や、すまん! つい声を掛けてしまった。邪魔をしてすまない」


いやいやいや?

待て待て! これは違う! 俺は職務中にこんな事する様な男じゃねぇぞ!そ、それに。相手が公爵家の令嬢とか身分差甚だしく!


「ちょっ! リ・・・・」


「まだ行くな。もう少し付き合え」


って! 何故再び?

何故再び俺はこの女にキスされてるんだ?


いい加減にしろ!


「離れろ! なんなんだ一体!」


「アズニール殿はどう思う?」


「は?」


「・・・・いや。あの男、何故未だにバーゼルハイム家にいるのだろう。カロレッタならば激怒して追い出しそうなものなのに・・・それに、こうやって定期的にリディ様の前に現れる・・・前々から気味が悪いと思っていた」


そうなのか? お前、今俺にした事は完全に無視なのか?

上等だコラ。


「その話はまた後でゆっくり聞きます。で? 貴方俺に何か言う事があるのでは?」


「ん? なんだそんな怒った顔で。恋人はいないのだろ?」


「なんですか? 欲求不満でらしたのですか? 公爵家令嬢殿?」


家が位の高い貴族だからって舐めんなよ。

俺達はお前らの玩具じゃねぇんだぞ?


「そうだな? 久し振りにキスしたが、想像以上に良かったな? もう一度してみるか?」


・・・・・・あ?

え? すみません。予測していなかった返答に俺は怒りが吹っ飛んだ。こいつ何なんだ?


俺、こうやってこいつと話すのは初めてだよな?

ま、まさかコイツ・・・・痴女!?


「こ、断る! 貴女は自分の立場をお忘れか?」


「冗談だよ。面白い人だな? いい歳の男性で独身だから構わないかと思ったが、もしや初めてではないよな?」


「当たり前だろ!! 俺をいくつだと思っている! 貴女より大分歳上だぞ!」


冷静になれ俺。

そうだ、俺も確かに女性とこんなにも近くで触れ合うのはとても久しぶりで正直戸惑いと興奮が止まらない。


しかもそれが綺麗な女とかだったら尚更だ。

例え中身が男装変態痴女だとしても!


「では、キスくらいでギャーギャー騒ぐな。まぁ、今ので誤解はされたろうが。もし、何か言われたら一方的に私に追い回されていると言っておけ」


「は? な、何故です?」


「悪いな。私に好きな男がいると知ればリディは私を無理に妃や側室には迎えない。その可能性は出来れば残しておきたくないのでな?」


「ーーーっな!」


や、やられた!

俺はこのご令嬢にまんまと嵌められた!!


つまり、俺は都合よく巻き込まれたんだな?


「じょ、冗談じゃ・・・」


「本当は綺麗な女性が相手ならとても嬉しかったのだが、それだと可哀想だろ? 相手の女性が」


俺は可哀想じゃないのか!

やっぱり貴族なんて碌な奴がいねぇな!


そして俺、何故毎回こうも女に振り回されるんだろ!

もっとこう、普通の女は存在しないのか?


俺は、絶対女運がないと思う!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ