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最強薬師は絶対誰にも恋しない  作者: 菁 犬兎
第2章メリル動く
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メリルはシャミと約束する

本日無事カスバールの宮廷に戻って来たメリルです!

早速だけど、どうなってんの?コレ。


「メリル様。お帰りなさいませ」


テニア凄く困ってるね?

帰って来て早々にお母さんが飛び出して来たから何事かと思ったけど・・・・マジですか?


「ショックで食事もまともに取らないのです。ずっと部屋に閉じこもってしまって」


そりゃそうだよね。

私だっていきなり自分の体が男に変化したらショックだわ。どうしようかな。


「・・・シャミと二人だけにしてくれない? 二人で話したい」


「・・・はい。では、必要になったらお声がけ下さい」


でも、まさかシャミがアンドロギュヌスだったなんて・・・もしかして、奴隷商人は知っててシャミを攫って来たの?


「シャミ?」


「やだ! 来ないで!」


これは、完全に変化を終えている。

もう、男の子には戻せないわね。


「シャミ。話はお母さんから聞いたよ」


「ううう・・・・メリルゥ」


なんでだろうね?

なんで、シャミばかり辛い目に遭うのかな?

本当に理不尽だよね? シャミは、良い子なのにね。


「ゴメンね。シャミが大変な時に側にいなくて。抱き締めてもいいかな?」


「うえええええ! メリルー!!」


でも、きっと側にいても私にもどうにも出来なかった。

これは、病気でもなんでもないから。


「やっぱり、女の子になるのは嫌だよね?」


「分かんないけど、女の子だとメリルと結婚出来ない。メリルと家族になれないよぉ」


「なんで? 女の子だって家族にはなれるよ? シャミは私の婚約者でしょ? ずっと一緒にいよう?」


「・・・・え? で、でも?」


ん? 何? 何かおかしい事言った?

もしかしてシャミそれでショック受けてた?


「メリルは女の子、俺も女の子になったら、どうやって家族になる?」


「あのね、確かに男女間じゃないと子供が出来ないから子孫は増やせないけど同性同士番っちゃいけない法はないの。自分の住民権利証に家族の欄があるんだけどね? そこに書き足されれば家族になれるよ?」


「・・・ そうなの?」


「そう。その代わり、簡単に入れたり出したり出来ないから、よく考えないといけない。あと、本来なら自分達が暮らす領主にその許しを貰うんだけど、それが結構面倒くさい! 偏見もあるしね? だから、もしシャミが大きくなって私と家族になる事を望むなら、私はシャミと家族になるよ? それとも、私の事、信用出来ない?」


シャミ酷い顔だね?

そういえばシャミがこんな風に泣いたところ初めて見た。


「でも、女の子同士だと、チュー出来ない」


「出来るよ? なんで女の子同士だと駄目なの?」


「・・・・あれ? そうなの?じゃあメリルチューする?」


「うん。おいで」


これは、全く想定外の出来事だわ。

そっか。シャミ、女の子だったか〜。う〜ん。


「・・・・身体、大丈夫? もう痛くない?」


「うん。変化した時は凄く痛かったけど、マリオーネが痛くないようにしてくれた。凄く、怖かった」


「うん。よく頑張ったね? 偉いよシャミ・・・シャミは私の婚約者でいたいんだよね?」


「うん! メリルと結婚する!」


これは、もうしょうがないよね。

私も、腹をくくるしかないか?


「じゃあシャミ。これからは私以外、誰にも体に触れさせたりしないで」


「・・・・え?」


「緊急時以外は駄目。私以外に手を握ったり抱き締めたりキスなんてもっての他。絶対にやめて」


ずっとシャミは男の子だと思ってたから、自由にさせて来たけど、もうそういう訳にはいかないもんね?


「エドにも触らせないで。いい? 勿論今回みたいに具合が悪くなって運んでもらったり、襲われて逃げる時に手を繋ぐのは構わない。でも、不用意に触り合ったりしちゃ駄目よ? 」


「・・・・・・うん? わ、分かった」


あれ? なんだろ。

これじゃ嫉妬に狂った恋人みたいね?

そんな事は、ない筈なんだけど・・・?


「・・・・本当に、俺でいいの?」


「なんで? シャミを選んだのは私だよ? シャミが嫌じゃないなら、私はシャミと一緒にいたい」


ゴメンねシャミ。辛い目にあわせて。

私がシャミと婚約するなんて言わなければシャミにこんな辛い思いさせなかった筈だよね? 私、本当最低だよね。


そのくせ、シャミが素直に好意を寄せてくれる事が嬉しくて、シャミが私だけを見てくれる事が堪らなく愛しくて。


誰も好きにならないって言った癖に、本当はシャミが離れる日が来るのがとても嫌だった。


「シャミ。私ね、本当はもう誰にも恋はしないって決めてたの。家族も作らないで静かに隠れて暮らしたいって。だから、私シャミに恋する事は出来ないかも知れない」


「そうなの?」


「うん。でもね、シャミを家族として愛す事は出来ると思う。私が死ぬまでずっと側にいてくれる?」


あれ? シャミ、目の色が少し変化した?

綺麗な金色から、僅かに赤色が浮き上がってる。


「・・・・・うん。側にいる。俺メリルの家族になる」


そうか。


シャミは、精霊の愛し子だもんね。

きっとアンドロギュヌスとしての変化と成獣としての変化が同時に起こったんだね。


「メリル。キスして」


「うん。でも、皆には内緒だよ?」


まぁ。お互い大人に近づいた記念って事で。

今日だけは、見逃して欲しい。

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