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第16回桜庭メルの心霊スポット探訪:裏人形館 五

 「カロロロ……お前1人で俺を相手取るつもりか?既にお前は手負いだというのに」


 緋狒神がメルの左肩の傷を指差す。


 「こんなの傷の内に入りませんよ」

 「いや入るだろう。血が流れてるぞ」

 「あなた相手にはちょうどいいハンデです」


 メルがそう挑発すると、緋狒神はまるで人間のように額に青筋を浮かべた。


 「貴様……俺を舐めているな?以前の俺だと思っていたら、痛い目を見るのは貴様の方だぞ」

 「四の五の言ってないでさっさと始めましょうよ。そろそろ配信も終わりたいんです」


 既に今回の配信は長時間化している上に盛大に脱線もしている。


 「人間の分際で……傲慢が過ぎるぞ!」


 緋狒神がメルへと向かって駆け出す。

 その速度は以前戦った時とは比べ物にならないほど速い。

 メルは驚いて目を見開きつつ、緋狒神の右拳から伸びる金属質な爪を包丁で受け止めた。


 「足りんなぁ!」


 しかしメルが受け止めたのとは別の腕が、メルの頬を殴りつける。


 「うあっ……」


 風に吹かれた木の葉のように、メルの華奢な体が宙を舞う。


 「俺の腕を1本や2本防いだところでいい気になるな、今の俺には6本の腕があるんだ!」


 吹き飛んだメルを追いかけ、緋狒神は6本の腕を駆使して更なる追撃を加える。

 緋狒神の腕は6本あるが、どういう訳か鋭い爪が生えているのは左右の真ん中の2本の腕だけだった。その爪は一撃で致命傷になりかねない長さと鋭さを備えているので、メルは優先的に爪による攻撃を防御する。


 「ぐっ、あっ……」


 防御しきれなかった腕による殴打がメルを襲い、メルは苦悶の声を漏らす。

 緋狒神の攻撃は大振りで、お世辞にも洗練されているとは言えない。だが緋狒神が6本の腕を攻撃に使えるのに対し、メルが防御に使える腕は2本だけ。どうしても防ぎきれない攻撃が出てきてしまう。


 「桜庭さん!くっ……どうして動かないの……!」


 燎火がメルに加勢しようとするも、消耗が激しく立ち上がることすらままならない。


 「カロロロロ!どうした、こんなものか桜庭メル!俺の体に好き勝手に傷を付けていたこの間の勢いはどこへ行った!?」


 防戦一方のメルに対し、緋狒神は高揚した様子で高笑いを上げる。

 前回の緋狒神との戦いで、メルは猿霊を視認したことによる祟りに苦しめられたが、こと近接戦闘においてはメルは緋狒神を圧倒していた。

 だがそんなメルを今、緋狒神は6本腕によって圧倒していた。以前は力で叶わなかった相手を暴力で圧倒しているという事実に、緋狒神の高揚は留まるところを知らない。


 「腕2本で勝てなかったから腕を6本に増やすなんて、まるっきりおバカさんの発想じゃないですか……!」

 「カロロッ、負け惜しみにしか聞こえんなぁ!」


 いい気になってメルを殴りつけている緋狒神には、挑発の言葉も届かない。


 「ぐっ、ああ、っ……!」


 鳩尾に緋狒神の左下の腕が突き刺さり、メルの口から唾液が飛ぶ。

 爪による攻撃だけはどうにか捌き続けているため、今のところ大量の出血を伴うような重傷は負っていない。


 「……ど、どうやら、ただ腕が増えただけということでもなさそうですね……」

 「ほう?気付いたか」


 緋狒神がニヤリと笑う。

 メルを圧倒する緋狒神の近接戦闘能力は、ただ腕が増えたことによるものではない。緋狒神自身の膂力も明らかに以前より増していた。


 「俺はただ死の淵から蘇ったのではない。桜庭メル、貴様を確実に殺すため、強力な怪異を取り込んだのだ」

 「怪異を、取り込んだ……?」

 「ああ。確か100人の人間を食らった鬼とか言っていたか。力に優れた怪異でな、俺はその鬼を取り込み、鬼の手足を俺の腕へと作り替えたのだ」

 「そんなことが……」


 怪異とはそもそもが有り得ない存在であるが故に、怪異はどのようにも存在し得る。メルは以前サクラから聞いた言葉を思い出した。

 緋狒神は厳密には怪異ではなく祟り神だが、他の怪異を取り込んでその手足を自らの腕に作り替えるという行為は、まさしく怪異らしい非常識さだ。

 そしてその怪異を取り込むという行為の効果は絶大だった。以前の緋狒神は猿霊による祟りが本領であり、近接戦闘はあくまで余興に過ぎなかった。しかし今の緋狒神はむしろ猿霊が添え物で、近接戦闘こそが本領となっていた。


 「鬼を取り込んだことで、俺の体はより強靭になり、膂力も増大した。そしてそれだけでなく、こんな芸当も可能になった!カロロロロロォッ!!」


 緋狒神がけたたましい咆哮を上げる。

 すると緋狒神の体の表面にバチバチと火花のようなものが発生し、それから黒い炎のようなエネルギーが緋狒神の全身を包み込んだ。

 全身を黒い炎に巻かれても、緋狒神が苦しむ素振りは無い。それどころか緋狒神が持つ霊力が急速に高まり、ビリビリと肌で感じられるほどの物理的な圧力を放っている。


 「カロロォッ!!」

 「っ、しまっ……」


 金属質な爪に黒い炎を纏わせ、緋狒神がメルに目掛けて腕を振るう。黒い炎が発現する前と比べて、緋狒神の敏捷性は飛躍的に上昇していた。

 その速度に、既にかなりのダメージを負っていたメルは反応しきれなかった。辛うじて急所は外したものの、メルの胸に緋狒神の爪が根元まで深々と突き刺さる。


 「っ、がふっ……」


 胸を深く抉られ、メルは口から大量の血を吐き出す。


 「この黒い炎を纏うことで、俺の戦闘能力は更に1段階上昇する!」

 「ごふっ!?」


 右の爪に続き、左の爪までもがメルの体に突き刺され、再びメルの口から大量の血液が溢れ出す。

 緋狒神は左右の爪でメルの体を固定したまま、爪の無い4本の腕でメルをメタメタに殴りつける。


 「桜庭さん!?」


 燎火はメルの下へ駆け寄ろうとするが、『礫火天狗』の消耗によって未だに立ち上がれない。


 (メルちゃん……!)


 メルの側にいるサクラは、体を持たないためメルを助けることができない。手が届く距離にいるというのにメルの助けになれない不甲斐なさに、サクラは唇を噛んだ。


 「カロロロロ!我ながら素晴らしい力だ!」


 しばらくメルを殴り続けていた緋狒神が、不意に自らの力に酔いしれるように叫んだ。

 既にメルは全身が血塗れで、左腕が明らかにおかしな方向に曲がっている。


 「ふっ……ふっ……」


 唇から零れる呼吸は非常に微かで、生命力がほとんど感じられない。

 死に体となったメルの体を、緋狒神は興味を失ったように放り捨てる。


 「これだけの力があれば、もう猿山などに閉じ籠っている必要などあるまい!これからは花嫁が欲しければ里へ下りて無理矢理に奪えばいいのだ!いや、いっそのこと適当な街に支配者として君臨するのもいいかもしれんな!男は全て殺し女は全て花嫁にして、俺の俺による俺だけのための街を作るのだ!」


 強大な力がもたらす全能感と仇敵たるメルを蹂躙する快感で、緋狒神は深い酩酊状態に陥っていた。まるで泥酔者のように、欲望を思いつくままに叫んでいる。

 すると瀕死の重傷を負っていたはずのメルが、覚束ない脚でゆらゆらと立ち上がる。


 「もう……勝ったつもりでいるんですか……?メルに……止めも刺さないで……?」

 「ああ?半死人が何をごちゃごちゃ言っている?」


 メルの声は掠れており、緋狒神にはメルが言っていることが聞き取れない。


 「……ふざけるなよ」

 「っ!?」


 鬱陶しげに視線を向けた緋狒神に対し、メルは鋭い視線を向ける。その眼光の力強さは、死にかけの人間とは到底思えない。


 「メルに止めも刺さないまま、勝者気取りで今後の皮算用ですか……メルを舐めるのも……大概にしろ!」


 メルの激しい怒りに呼応するように、メルの左右の瞳が血のような赤色に染まる。そしてメルが離さずに握り締めていた包丁の刃からは、紫色の炎がかつてない勢いで噴出した。

 紫色の炎はメルを包み込むように体に纏わりつく。それはまるで天女の羽衣のようにも見えた。


 「ぬぅ……」


 紫色の炎の勢いに気圧され、緋狒神が半歩後退る。


 「桜庭、さん……?」


 凄まじい量のエネルギーを纏ったメルの姿に、燎火は呆然と見惚れている。


 (メルちゃん……あなた、そこまで呪詛の力を……)


 メルが纏う紫色の炎の禍々しさに、サクラは思わず顔を顰めた。


 「てやああああっ!!」


 彗星の尾のように紫色の炎を後方に靡かせながら、メルは重症者とは思えないほどの速度で緋狒神へと迫る。

 紫色の炎の作用によって、メルの全身の傷が癒えた……という訳ではない。あまりにも激しい怒りが、メルに全身の苦痛を忘れさせたのだ。

 一瞬で緋狒神の眼前へと肉薄したメルは、その勢いそのままに緋狒神へと包丁を振り下ろす。


 「小癪な!」


 緋狒神は右手の爪を繰り出して包丁を迎え撃つ。

 メルの包丁と緋狒神の爪がぶつかり合い、


 「カロロロロロォッ!?」


 次の瞬間、緋狒神の腕に十数か所もの裂傷が生じ、一斉に赤黒い血が噴出した。


 「なっ……何だ!?何が起こった!?」


 ズタズタになった腕を他の腕で庇いながら、緋狒神は状況が飲み込めずに狼狽える。


 「あああああっ!!」


 すかさず二太刀目の包丁を振り下ろすメル。緋狒神は混乱しつつも左手の爪で迎撃するが、


 「カロロロォッ!?」


 左腕も右腕と同様、一瞬でズタズタに引き裂かれてしまった。


 「これは一体何なんだ!?桜庭メル、貴様は一体何をしている!?」

 「あああああっ!!」


 緋狒神の問いには一切答えず、メルは包丁を振るい続ける。

 緋狒神は当然防御を試みるが、メルの包丁と打ち合うことのできる強度を持つ爪は全て砕けてしまった。止むを得ず、残っている爪の無い4本の腕を重ねて包丁の刃を受け止める。


 「っ、カロロロロォォッ!?」


 高密度の紫色の炎を纏う包丁の刃は、緋狒神の4本の腕をまるでバターのように容易く切り裂いた。


 「何なんだ……お前は本当に何なんだ桜庭メルぅっ!?」


 想像を絶する包丁の攻撃力に、半狂乱に陥る緋狒神。自らの力に酔いしれる酩酊感はとうに消え失せている。


 「あああああっ!!」


 上段から斜めに振り下ろされた包丁が、緋狒神の左肩から腰の辺りまでを袈裟懸けに切り裂く。その傷は非常に深く、傷口から緋狒神の体の向こう側の風景が見えていた。


 「カ……ロ……ッ」


 苦痛が強すぎるあまり、緋狒神は最早叫ぶことすらできなかった。

 そして並大抵の怪異であればとっくに死んでいるであろう程の傷を与えてなお、メルは緋狒神に対する攻撃の手は緩めない。


 「ひっ、ひぃぃっ」


 力を手に入れた自身も祟り神としての誇りも投げ捨て、緋狒神はメルに背中を向けて逃げ出した。

 しかしメルが投擲した包丁が右脚の腱を的確に切り裂き、数歩も逃げない内に緋狒神は転倒する。


 「くっ、来るなっ、来るなあっ!?」


 メルが包丁を回収するため緋狒神に近付くと、緋狒神は怯え切った様子でぶんぶんと頭を振った。よくよく見ると緋狒神の両目からは涙が溢れ出している。

 メルは緋狒神の脚から無造作に包丁を引き抜くと、無慈悲にそれを頭上へと持ち上げる。その姿は緋狒神に強烈な死のイメージをもたらした。


 「あ……ああ……」


 全身をガタガタと震わせ、滂沱の涙を流しながらメルを見上げる緋狒神。

 事ここに至って緋狒神にはメルを殺そうという気概は微塵も残っておらず、ただこの場から逃げ出すことしか考えていない。


 「そっ、そうだ、猿霊に……!」


 だがまだ緋狒神は奥の手を残していた。それは前回の戦いでもメルから逃げ延びることに成功した、猿霊への意識と魂の移送だ。

 この広場に召喚した猿霊は既に燎火の『礫火天狗』によって全滅しているが、緋狒神はここから離れた複数の場所に何体もの猿霊を用意している。勿論万一自分が負けそうになった時の備えとしてだ。

 緋狒神は自分の周到さに感謝しながら、猿霊に意識と魂を移そうと試みる。

 しかし。


 「あ、あれ……どうして……!?」


 何故か緋狒神は意識と魂を猿霊に移すことができなかった。

 予想だにしない事態に呆然とする緋狒神に、メルが遂に包丁を振り下ろす。


 「ま、待っ……」


 緋狒神が命乞いを口にする暇もなく、包丁が緋狒神の首を刎ね飛ばした。


 「な……んで……」


 緋狒神の首は放物線上に宙を舞い、地面に落下する。

 コロコロと地面を転がった緋狒神の首は、黒いロリータシューズにぶつかって停止した。


 「ふふっ。無様なものね、緋狒神」


 そう言って緋狒神を嘲笑うロリータシューズの主は、ゴスロリファッションに全身を包んだ常夜見魅影だった。


 「常夜見、さん……?」


 メルは朦朧とする意識の中、見知った顔に首を傾げる。


 「常夜見魅影!?何故ここに……」

 「あら。あなたもいたのね、祓道師」


 どうやらメルだけでなく、燎火も魅影との面識があるようだった。


 「常夜見魅影……どういうことだ……」


 緋狒神の生首が、掠れた声で魅影に尋ねる。緋狒神はどういう訳か、首を刎ねられてもまだ意識を保っているようだった。


 「俺が猿霊に魂を移せなかったのは……お前が何かしたのか……?」

 「あら、鋭いのね。ええ、その通りよ。あなたが各地に用意していた猿霊は、私が処分させてもらったわ」

 「何故だ……お前は俺の協力者のはずだ……」

 「常夜見魅影が緋狒神の協力者……?どういうことですか!?」


 燎火が魅影を問い質すと、魅影は鬱陶しそうに顔を顰めた。


 「どういうことも何も言葉通りだわ。緋狒神が短期間で祟り神の力を取り戻したのも、怪異を取り込んで更なる力を手に入れたのも、全て私の協力あってのことよ」

 「なっ……」


 魅影の衝撃の告白に、言葉を失う燎火。


 「常夜見魅影……何故俺の邪魔をした……お前も俺と同じで、桜庭メルに復讐がしたいんじゃなかったのか……」


 緋狒神の声は徐々に弱々しくなっていく。生首になっても未だに生き永らえている緋狒神だが、やはりその肉体は死へと向かっているのだ。


 「ごめんなさい、それは嘘なの」

 「何……?」

 「私は桜庭さんに恨みなんてこれっぽっちもないもの。桜庭さんに復讐がしたいっていうのは、あなたをその気にさせるための真っ赤な嘘」

 「そんな嘘……何、のために……」

 「あなたを確実に桜庭さんに殺させるためよ」


 魅影は唇を三日月のように歪め、背筋が冷えるような笑顔を浮かべる。


 「あなたが桜庭さんに殺されてくれないと、私にとっては都合が悪いの。それなのにあなたは臆病者で、桜庭さんに殺される前に逃げ出してしまった。だから私があなたに力を与えれば、あなたはきっと桜庭さんにもう1度挑んで、そして今度こそ桜庭さんに殺されてくれると思ったの。そしてやっぱり私の思っていた通りになったわ」

 「な……何故……」

 「これ以上は教えてあげない――時間切れだわ」


 魅影は冷酷にそう言い放つと、右脚で緋狒神の生首を踏み潰した。


 「……さて。これで私の目的は果たせたから、この辺りでお暇させていただくわね」


 魅影の体が重力の枷から解き放たれたようにふわりと浮き上がる。


 「待ちなさい、常夜見魅影!このままあなたを逃がす訳には……」

 「あなたに何ができるというの、祓道師。ただでさえ私より弱い上に、霊力のほとんどを使い果たしているというのに」


 魅影は燎火に顔を向けようとすらしなかった。それは嫌悪ではなく無関心のように見える。


 「それに、あなたは私ではなく桜庭さんに気を遣ってあげるべきではなくて?緋狒神は勝ったけれど、死にかけているわよ」

 「あっ、さ、桜庭さん!」


 メルの体がゆっくりと倒れていく。ようやく立ち上がれる程度にまで回復した燎火は、慌ててメルに駆け寄り、その体を抱き留めた。


 「ふふっ、バイバイ」


 燎火がメルを支えている間に、魅影は空に吸い込まれるようにして姿を消した。


 「桜庭さん、大丈夫ですか!?桜庭さん!」

 「幾世守、さん……」


 メルは霞む視界で燎火の顔を捉える。


 「メルを殺すなら、今がチャンスですよ……」

 「なっ、何言ってるんですか!?助けていただいたのにそんなことする訳ないじゃないですか!」


 メルに猿霊の攻撃から身を挺して庇われたことに、燎火は恩義と負い目を感じていた。


 「ふふっ、冗談ですよ……」

 「……冗談が言える余裕があるなら大丈夫そうですね」


 メルの軽口に、燎火は安心したように少し表情を緩めた。


 「桜庭さん。本当なら今すぐ救急車を呼びたいのですが、この空間は呪術的に隠匿されているため救急隊が来ることができません。ですからまず救急隊が来ることのできる旧夢崎庭園まで移動しようと思います」

 「あっ……じゃあ、その前に……」


 メルは燎火に肩を借りながら、カメラに向かって儚げな笑顔を向ける。


 「皆さん……第16回心霊スポット探訪、いかがでしたか……?」

 『いかがって言われても……』『いいから早く病院行けよ』『怪我がエンタメのレベル越えてるのよ』

 「次回……第17回でお会いしましょうね……バイバ~イ……」

 『分かったから早く行けって』『キセモリさん早く連れてって』


 回らない頭でどうにか配信を締めたメルが、そのまま燎火に連れられて行く。


 「苦労掛けますねぇ幾世守さん……」

 「何言ってるんですか、もうっ」


 過去1番の重傷を負ったメルを燎火が画面外へ連れて行くという、過去に類を見ないラストでこの日の配信は締めくくられた。

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次回は明日更新します

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