表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第6部 夏目ホノカ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

383/404

第1章 深緑のシャツを(夏目ホノカ編)後編

六郭星学園寮



真瀬莉緒

「ここが僕の部屋か…………。」


部屋は広くリビングとベッドルームが2部屋あり、両方防音になっているらしいのでベッドルームからもう一つのベッドルームからは何も聞こえない。この部屋に2人1組というのがこの寮のルールらしい。初杉さんは……まだ来ていない。


ゆっくりするか……。そう思った時、部屋のドアが開いた。


初杉ジロウ

「やあ、さっきぶり!」


真瀬莉緒

「初杉さん。お疲れ様です。」


初杉ジロウ

「うん。莉緒もお疲れ様。さて…………遊びにでも行こうか。」


真瀬莉緒

「今からですか?…………元気ですね。」


初杉ジロウ

「そうかな?…………でも、もしかしたらこれからが楽しすぎてアドレナリンが出ているかもね。…………じゃあ、僕は出かけるから、莉緒はゆっくり休んで。」


真瀬莉緒

「はい。…………行ってらっしゃい。」


初杉さんは頷くと、部屋から出ていく。


1人になった僕は、どうしようかと考えたが、とりあえずメルマを見ることにした。


メルマとは、Vtuberのことである。つまり、Vtuberの動画鑑賞だ。


名前は綺羅星メルマ(きらぼし めるま)。ここ最近で登録者数が60万人を超えた、今1番勢いのある女性Vtuberだ。


綺羅星メルマ

「星々のみんな〜!みんなのアース。綺羅星メルマで〜す!」


いつものかけ声にいつもの挨拶。最近の心の拠り所だ。


綺羅星メルマ……癒されるな……。


メルマの動画をひと通り見終わると僕はすぐに寝床についた……。



六郭星学園 Gクラス教室



真瀬莉緒

「ふぅ…………おはようございます。」


翌日。僕は早めにGクラス教室に入る。僕よりも先に、夏目さんがいた。


夏目ホノカ

「真瀬さん…………おはようございます。」


真瀬莉緒

「夏目さん。早いですね。」


夏目ホノカ

「はい。いつもこの時間に教室に入っております。」


真瀬莉緒

「そうなんですね。早起きは三文の徳って言いますよね。」


夏目ホノカ

「はい。ですので、真瀬さんも早起きしてみては?」


真瀬莉緒

「そうですね…………。考えてみます。」


夏目ホノカ

「ありがとうございます。…………ところで、本日は楽曲の作成はどうしましょうか?」


真瀬莉緒

「あー…………今日は、少しイベントがあるので、お休みしたいです。」


夏目ホノカ

「イベント…………気になりますね。どんなイベントですか?」


真瀬莉緒

「はい。配信者のイベントですけど…………。」


僕はメルマの写真を見せる。


夏目ホノカ

「ああ…………素敵なキャラクターですね。興味があるのでついていってもいいですか?」


真瀬莉緒

「そうですね…………問題はないです。一緒に行きましょう。」


夏目ホノカ

「ありがとうございます。…………では、放課後。イベント会場でお会いしましょう。」


真瀬莉緒

「はい。放課後に。」


その後、春井さんと名雲さん。クラスメイトたちも登校し、放課後まで授業を受けた。



アウトレットモール



アウトレットモールにやって来た。僕と夏目さんはイベント会場に向かう。


夏目ホノカ

「…………異性の方とこんなところに来るの、久しぶりです。」


真瀬莉緒

「そうなんですね。…………僕で良かったですか?」


夏目ホノカ

「はい。…………真瀬さんのこと、大切に思ってますから。」


真瀬莉緒

「そうですか…………?少し、嬉しいですね。」


夏目ホノカ

「ふふ…………。」


そんな話をしているうちに、イベント会場についた。


僕らと同世代の男女が多く来ていた。


真瀬莉緒

「意外と、同世代が多いですね。」


夏目ホノカ

「それくらい、この世代に人気があるんですね。素敵です。」


そして、モニターにメルマが映る。会場のボルテージが上がる。


夏目ホノカ

「すごいですね…………!ワクワクしますね。」


真瀬莉緒

「はい。…………楽しんでいきましょう。」


メルマの登場に会場のお客さんは興奮をする。


そして、メルマは歌を歌う。


夏目さんはその歌を聴き、嬉しそうに曲を楽しんでいた。


僕も楽しんで歌を聴く。メルマはやっぱり癒されるな。


トークやグッズ情報など雑談も挟み、歌を歌う。そんなイベントを楽しむ。


かれこれ、1時間が経ち、イベントは幕を閉じた。


夏目ホノカ

「これが…………イベントですか…………。とても楽しいですね。」


真瀬莉緒

「初めてなんですか?…………こういったイベントに参加するのは。」


夏目ホノカ

「はい。でも、すっかり虜になってしましました。興味でいっぱいです。」


真瀬莉緒

「じゃあ…………良ければ、このグッズ。使いませんか?」


僕は、深緑のグッズシャツを渡す。


夏目ホノカ

「良いんですか?…………では、お言葉に甘えて。」


真瀬莉緒

「はい。まだ数枚あるので…………藍色の方が良かったですか?」


夏目ホノカ

「藍色ですか!…………藍色が良いです。」


真瀬莉緒

「藍色…………お好きなんですね。」


夏目ホノカ

「はい。藍色は私の1番好きな色ではありますが、こういった濃い青色はあまり販売されていないので、こういった色があるグッズは興味に惹かれます。」


真瀬莉緒

「良いですね。何か藍色の物があったら紹介しますよ。」


夏目ホノカ

「ありがとうございます。…………では、そろそろ学園に戻りましょう。」


真瀬莉緒

「はい。…………今日のメルマの楽曲でアイディアが浮かびました。今度、聞いてもらえますか?」


夏目ホノカ

「もちろんです。聞かせてください。」


真瀬莉緒

「はい。では…………行きましょう。」


僕たちは学園に戻る。帰り道も、色々と雑談を繰り返して、その日は楽しい1日を過ごせた。



六郭星学園 莉緒・ジロウの部屋



真瀬莉緒

「よし…………できた。」


僕は学園に戻ったあと、寮の部屋で楽曲のベースを作っていた。そして、なんとかベースは完成した。


真瀬莉緒

「これを姉さんに聞いてもらうか…………。それとも…………。」


僕は初杉さんを見る。


初杉ジロウ

「…………?なんとなくだけど、曲を聴けばいいのかい?」


真瀬莉緒

「そうですね…………。良いですか?」


初杉ジロウ

「うん。良いよ。でも、俺にわかるかな…………?楽器は弾けるけど、人並くらいだよ。」


真瀬莉緒

「大丈夫です。お願いします。」


初杉ジロウ

「わかったよ。…………聞かせて。」


真瀬莉緒

「はい。」


僕は初杉さんに、ベースを聞いてもらう。



初杉さんが演奏を聴き終わると、嬉しそうに喜んでいた。


初杉ジロウ

「すごいや…………莉緒くんの曲。心を掴むね。」


真瀬莉緒

「ありがとうございます。」


初杉ジロウ

「でも、この曲は夏目さんの得意な楽器を使っているよね。」


真瀬莉緒

「はい。夏目さんのこと、声優さんのことも考えて作りました。」


初杉ジロウ

「そっか…………夏目さんとの楽曲作成。頑張ってね。」


真瀬莉緒

「ありがとうございます。頑張ります。」


僕は初杉さんにお礼を言って、ベッドルームに入り、眠りについた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ