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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第6部 名雲メイ編

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第4章 青いゲームソフト(薮本マサキ編)後編

真瀬志奈

「やった…………!やりましたね!みなさんに認めてもらいましたよ!」


薮本マサキ

「うん!これで…………声優歌唱祭にも堂々と出席できるよ。ありがとう…………志奈さん。志奈さんがいなかったら僕は、どんなことになっていたのか…………。」


真瀬志奈

「それに気づいたのは薮本さん自身です。私も、新しい夢を見つけるために陰ながら、応援しています。」


薮本マサキ

「…………うん。」


こうして、私たちの課題発表は幕を閉じた。



そして…………。



六郭星学園 大講堂



SクラスからKクラスまで全クラスの生徒がずらりと並ぶ。


遊馬雄三

「ただいまより、六郭星学園卒業式を行います。」


卒業式が始まる。1年間ではあるが、このクラスに出会えてよかったと実感する。


1人1人名前が呼ばれていく。


遊馬雄三

「浦川アイク。」


浦川アイク

「はい。」


遊馬雄三

「初杉ジロウ。」


初杉ジロウ

「はい。」


遊馬雄三

「薮本マサキ。」


薮本マサキ

「はい。」


仲の良かったみんなが呼ばれていく。

そして私も呼ばれる。


遊馬雄三

「真瀬志奈。」


真瀬志奈

「はい。」


そうか……卒業するんだ……。そう思うと悲しみに溢れていく……






遊馬雄三

「以上で卒業式を終了いたします。」


そして、あっという間に卒業式が終わる。

本当にあっという間だった。卒業式も学校生活も。


ただ……唯一の救いは……。


初杉ジロウ

「みんな、同じ大学に進学するんだね。」


薮本マサキ

「そうだね。まさか期末テストの上位50位の生徒が同じ大学に進学するなんて…………。」


浦川アイク

「ああ…………不思議なことだ。」


大学もみなさんと、同じ大学になった。これからもお会いできるのが救いだ。


来年度もよろしくお願いします。


薮本マサキ

「いよいよだね。声優歌唱祭。」


浦川アイク

「2人は関係者席で見るんだな。…………羨ましい限りだ。」


初杉ジロウ

「楽しみにしているよ。今からドキドキだよ。」


真瀬志奈

「期待してくださいね。…………そういえば、今日わかるんですね。薮本さんの書いた歌詞。」


薮本マサキ

「それこそ期待してほしいな。…………きっと、ね。」


真瀬志奈

「…………はい。」



声優歌唱祭 会場



会場に着いた私たち。声優さんの楽屋に呼ばれ、挨拶をすることになった。


楽屋に行くと、今回の楽曲を提供した声優さんに挨拶をする。


真瀬志奈

「今回はこのような仕事をお願いいただきありがとうございます。」


薮本さんは挨拶をすると、握手を声優さんが求めてきた。


薮本マサキ

「ああ…………実は僕、ファンなんです。どんなことがあっても、僕は声優さんを信じます。」


そう言って、握手をした。


私たちは少し雑談をしたあと、声優さんにお礼をして、楽屋をあとにした。



会場の関係者席についた。後ろには莉緒と名雲さんがいる。


真瀬莉緒

「姉さん待っていたよ。…………さ。こっちへ座って。」


私と薮本さんは席に座る。


薮本マサキ

「ドキドキだね…………。緊張するよ。」


真瀬志奈

「そうですね。…………始まりましたね。」


声優歌唱祭が始まる。


声優歌唱祭が始まったと同時に、声優さんたちが登場する。


それと同時に、会場の観客が熱くなる。


まずは声優さんたちが登場し、6人で歌う。見事な歌の領域で観客も大盛り上がりだ。


そして、声優さんたちが歌ってきた名曲やキャラソンもそれぞれ歌う。それに答えるように、観客もボルテージを上げる。


そのあと、声優さんの新曲のコーナーが始まる。僕たちの楽曲が歌われるのもこのコーナーだ。


真瀬志奈

「始まるわ…………。」


真瀬莉緒

「うん…………。」


歌唱祭МC

「それでは次の曲です。お願いいたします!」


男性声優

「…………響け。この曲の想いを…………!!見ている、きみへと…………!」


私たちが演奏した楽曲が流れる。



演奏を終えると、私の目には少しだけ涙が零れ落ちる。


真瀬志奈

「薮本さん…………!この歌詞は…………もしかして…………!」


薮本さんはいない。すると、名雲さんが教えてくれる。


名雲メイ

「マサキなら、会場の外にいるわ。行ってあげて。」


真瀬志奈

「はい。」


私は会場の外に向かった。



声優歌唱祭 会場外



真瀬志奈

「薮本さん!」


薮本マサキ

「志奈さん。待っていました。」


薮本さんは片膝を着き、一輪の青い花を差し出す。


真瀬志奈

「薮本さん…………。」


薮本マサキ

「その…………僕じゃダメかな…………?」


真瀬志奈

「……………………。」


薮本マサキ

「これからも…………そばに居させてくれませんか?」


真瀬志奈

「……………………。」


答えは考える必要はなかった。


真瀬志奈

「もう…………ダメなわけないじゃない。」


薮本マサキ

「志奈さん!」


真瀬志奈

「これからも、一緒にいて下さい。…………お願いします。」


薮本マサキ

「もちろんです。志奈さん…………。ありがとう。」


真瀬志奈

「もちろん。…………マサキ。」


私たちは互いを見つめ合った。




虹谷サイ

「くそ…………もう限られた奴しかない!あと…………2人。急がないと。」


薮本マサキ編 完

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