第4章 青いゲームソフト(薮本マサキ編)中編
六郭星学園寮 莉緒・マサキの部屋
今日は前に言っていた、徹夜でゲームをする日だ。莉緒も名雲さんも参加する。
名雲メイ
「珍しく、マサキが提案したのね。どんなゲームをするの?」
薮本マサキ
「今日は、このゲームをやるよ。ロールプレイングゲーム。長丁場にはぴったりだ。あとでほかのみんなも来るから、みんなで協力して、このゲームのエンディングを見るんだ。」
真瀬志奈
「楽しみです。ロープレはあまりやったことないので。」
真瀬莉緒
「うん。僕も楽しみだ。」
薮本マサキ
「じゃあ、始めよう。先は長いからね。」
薮本さんはゲーム機の電源をオンにする。ゲームが始まった。
真瀬志奈
「おお…………オープンワールド…………!」
さすが最新ゲーム。とても綺麗な画質で主人公が動く。
薮本マサキ
「よし…………せっかくだから、志奈さんが動かしてみて。」
真瀬志奈
「私ですか?…………楽しみです。」
薮本さんのアドバイスで主人公を動かす。
画面が切り替わり、敵のキャラが出てくる。
真瀬志奈
「ここは…………。無難に攻撃ですかね?」
薮本マサキ
「そうだね。…………良いと思うよ。」
真瀬志奈
「はい。では…………。」
敵にダメージを与える。無事に敵を倒す。
真瀬志奈
「やった!やりました!」
真瀬莉緒
「さすが姉さんだ!すごいや…………!」
薮本マサキ
「順調だね。このままボスまでたどり着けそうだ。」
名雲メイ
「このまま突っ走りましょう!」
真瀬志奈
「はい。」
私たちは交代をしながら、ロールプレイングゲームを攻略していく。
浦川さん、初杉さん、春井さん、夏目さんの4人も途中で来て、ゲームをする。
時間も更けて、深夜帯になる。夜はまだまだこれから。
真瀬志奈
「ふぅ…………。疲れましたね。」
薮本マサキ
「そうだね…………。こんなにゲームをしたのは久しぶりだよ。」
真瀬志奈
「仮眠したらどうですか?私がやりますし…………ほら、莉緒も起きてきましたし。」
起きているのは、私と莉緒と薮本さんだ。ほかのみなさんは疲れて、寝袋で寝ている。
薮本マサキ
「ここは…………終盤が近いね。それじゃあ、お言葉に甘えて、仮眠をとるよ。よろしく。」
真瀬志奈
「はい。頑張ります!」
薮本さんは仮眠をとる。莉緒と私は、教会のセーブポイントまでやって来る。
真瀬莉緒
「教会か…………。」
真瀬志奈
「セーブしましょう。ここまでのみなさんの努力を無駄にしないように。」
真瀬莉緒
「そうだね…………。」
しばらく、無言になる。薮本さんも起きてきて、まもなくエンディングを迎える。
真瀬莉緒
「そろそろエンディングだ。みんなを起こそう。」
みなさんを起こして、このゲームのエンディングを見る。
エンディングは勇者が姫に告白をする。そんなエンディングだった。
素敵なエンディングを見て、ドキドキする。
真瀬志奈
「良いですね…………。このゲームのエンディング…………。」
薮本マサキ
「うん…………やった…………このゲームを攻略できたぞ…………!」
みなさん、ゲームのエンディングに感動する。
薮本さんもこのゲームのエンディングに涙する。無論、私も感動した。
真瀬志奈
「素敵な、作品でしたね。…………私、感動しました。…………いつか、私にもこういったことが起きれば良いんですけどね。」
薮本マサキ
「……………………。」
真瀬莉緒
「姉さんにか…………。」
真瀬志奈
「…………?何か言った?」
真瀬莉緒
「いや…………でも、大丈夫だよ。」
真瀬志奈
「…………まあ良いわ。」
莉緒の意味深な言葉が気になるけど…………。私たちはとりあえず、ゲームソフトをゲーム機から取り出す。
真瀬志奈
「青いゲームソフト…………熱いですね。」
長時間ゲームのせいか、青いゲームソフトは熱くなっていた。
薮本マサキ
「それほど、頑張ったんだよ。付き合ってくれて…………ありがとう。」
真瀬志奈
「こちらこそ楽しかったです。ありがとうございます!」
そして、その日は解散し、みなさんそれぞれの寮の部屋で、どっぷりと寝る。
そして…………私たちは運命の日を迎えることになった。
六郭星学園 大講堂
いよいよ、課題発表当日になった。課題はKクラスから1ペアずつ発表していき、そこからJクラス、Iクラスといき、Sクラスと回っていく。1ペアずつなので3日間に分けて発表をしていく。
そして今日はAクラスが発表していく。
Aクラスのトップを飾ったのは浦川さんのペアだ。
浦川さんのペアは戦国武将の甲冑を再現した模型を作った。
春井リカコ
「……………………やるじゃない。」
春井さんは素直に褒めた。
中盤に入ると次は初杉さんのペアが発表の時間になった。
初杉さんのペアはマジックショーを披露した。
夏目ホノカ
「…………さすがですね。」
夏目さんも素直に褒めている。
そして終盤に入る……そしてAクラスのトリを飾ったのは私たちだ。
ステージ裏で私たちは準備をする。
真瀬志奈
「いよいよですね…………。」
薮本マサキ
「うん…………大丈夫かな…………?」
真瀬志奈
「薮本さん………………。」
私は薮本さんの手を握る。
真瀬志奈
「大丈夫です。きっと、みなさんに喜んでくれますよ。」
薮本マサキ
「志奈さん…………。そうだよね。大丈夫なはずだ。…………うん。勇気を持っていくよ。」
真瀬志奈
「その調子です。行きましょう。」
私たちはステージに上がる。
真瀬志奈
「準備は良いですね?」
薮本マサキ
「ああ。問題ないよ…………行こう。」
真瀬志奈
「はい!では…………!」
私たちは演奏を始める…………!
演奏を終える、他の人の反応は…………?
男子生徒A
「とても良い曲だ…………最高だったぞ!」
女子生徒B
「良かった……!心に響きました!…………ありがとう!」
私たちは拍手喝采に包まれる。そうか……やったんだ……!
遊馬雄三
「……………………。」
柳原悠香
「素晴らしい演奏…………。感動しているの…………?」
遊馬雄三
「少しだけな。」
ステージ上から私たちはみんなにお礼をして、ステージから降りて行った。




