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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第6部 名雲メイ編

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第2章 黄色いメダル(薮本マサキ編)後編

バッティングセンター



薮本マサキ

「何だったんだ、一体…………。」


薮本さんはぶつぶつ言いながら、バットを振る。


バッティングがとても上手い。ピッチングマシーンから、投げられるボールをどんどんバットに当てる。


真瀬志奈

「すごいですね…………。」


ゲーム好きと言うイメージから、運動はあまり得意ではないような印象があったけど、なかなかの運動神経だ。


そう思っていると、薮本さんの振るバットが強い当たりをみせる。


白球は的に当たる。


薮本マサキ

「よし。…………ホームラン賞だ。」


真瀬志奈

「ホームラン賞ですか!」


ホームラン賞は1プレイがタダになり、もう1回遊べるシステムになっている。


薮本マサキ

「じゃあ、志奈さん。やってみますか。」


真瀬志奈

「私ですか?じゃあ…………せっかくなので。」


私は、バッティングセンターにあまり行かないので、打てる気がしない。


薮本マサキ

「大丈夫。ヘルメットをして、ボールをよく見ればきっと打てるよ。」


真瀬志奈

「はい…………では。」


私は、ボールをよく見て、バットを振る。


真瀬志奈

「えいっ!!」


 ボールはバットに当たり、ピッチングマシーンの辺りに転がる。


真瀬志奈

「やった!薮本さん!」


薮本マサキ

「さすがだよ!その調子で行こう!」


真瀬志奈

「はい!」


私はどんどんボールをバットに当てる。


ホームラン賞とまではいかなかったが、打球は高く上がることもあった。


とても満足した。たまにはバッティングセンターに行くのも悪くない。


薮本マサキ

「じゃあ、戻りましょうか。学園の門限も近いですし。」


真瀬志奈

「そうですね。じゃあ…………。」


バッティングセンターから出る。


バッティングセンターの駐車場に行くと、ギターを担いだ、あれがいた。


薮本マサキ

「また…………ですか?」


オレンジ

「ゲームマンオレンジ。さっきはラベンダーたちに会ったみたいだね。」


そこに、青色と黄緑色のヒーローたちもやって来る。


ライム

「お疲れ様です。ゲームマンライムと申します。」


ライムと言う、黄緑色のヒーローらしき人は敬礼する。


ブルー

「どうも、ブルーです。よろしく。」


青色のヒーローらしき人は普通に挨拶する。


薮本マサキ

「どうしても、必要なんですか?…………僕のこと。」


ブルー

「そうだね…………。きみがゲームマンになったら、この青色の戦闘服を渡そう。」


薮本マサキ

「えっ…………。」


薮本さんは少し動揺するも…………。


薮本マサキ

「それは…………すみません。」


オレンジ

「そうか…………仕方ない。」


オレンジ色のヒーローらしき人はギターを鳴らす。


真瀬志奈

「この人もギターを弾けるんですね…………。」


このギターの音を聞くと、作曲のアイディアが浮かぶ。


真瀬志奈

「…………戻りましょう。門限近いので、私たちは失礼します。」


ライム

「はっ。機会があればまた…………。」


薮本マサキ

「はいはい…………。」


私たちは、六郭星学園に戻る。



帰り道 道中



真瀬志奈

「ふぅ…………。」


薮本マサキ

「志奈さん。なんか…………ごめん。最近、何か付きまとわれているみたいなんだ。」


真瀬志奈

「いえいえ、でもなんで薮本さんのことを…………?」


薮本マサキ

「わからない。…………けど、ラベンダー色の人が言っていた、野球部のマネージャー…………なんか聞いたことあるような…………?」


真瀬志奈

「心当たりがあるんですか?」


薮本マサキ

「…………うん。もしかして…………?」


薮本さんが何かを言いかけると…………


ギギ……ガガ……


真瀬志奈

「えっ……!?」


この耳鳴りは……!?


ギギ……ガガ……


苦しい…………!


私は思わずしゃがみ込んでしまう。


薮本マサキ

「志奈さん!?」


そのまま意識が遠のく。



六郭星学園 保健室



真瀬志奈

「ここは…………?」


目が覚めると保健室だった。


辺りを見渡すと、ベッドの近くの椅子には間宮舞来(まみや まき)先生がいた。


間宮舞来

「…………あっ。目が覚めたみたいですね…………。良かった。」


真瀬志奈

「はい…………色々とご迷惑をかけました…………。」


間宮舞来

「お礼を言うなら…………彼に言ってください。」


真瀬志奈

「薮本さん…………ですか?」


間宮舞来

「はい。…………あとでお礼を言ってあげてください。」


真瀬志奈

「わかりました。…………では、そろそろ失礼します。」


私は保健室をあとにする。


廊下を出ると、名雲さんがいた。


名雲メイ

「良かった…………心配していたのよ。」


真瀬志奈

「名雲さん!…………すみません。ご心配をかけてしまって。」


名雲メイ

「それは良いんだけど…………。マサキ、何かつきまとわれているわね。」


真瀬志奈

「はい…………何かヒーローらしき人ではあるみたいなんですが…………。」


名雲メイ

「ヒーローらしき人?…………心当たりはないわね。」


真瀬志奈

「そうですか…………。…………あっ。薮本さんにお礼を言わないと。」


名雲メイ

「いってらっしゃい。マサキは部屋にいるわ。」


真瀬志奈

「ありがとうございます。…………では。」


私は薮本さんの寮の部屋に向かった。



六郭星学園 莉緒・マサキの部屋



薮本さんの部屋の前に着いた。私はドアをノックする。


真瀬志奈

「薮本さん。お疲れ様です。真瀬です。」


薮本マサキ

「はーい。今開けるね。」


薮本さんはドアを開ける。


薮本マサキ

「ああ。志奈さん。無事だったんだね。」


真瀬志奈

「はい。おかげで無事でした。…………ありがとうございます。」


薮本マサキ

「良いんだよ。莉緒くんもいるけど、入るかい?」


真瀬志奈

「では、お言葉に甘えて。」


私は薮本さんの部屋に入る。莉緒も迎え入れてくれた。


真瀬莉緒

「姉さんお疲れ。俺は今、名雲さんとの楽曲作成しているんだ。」


真瀬志奈

「本当?…………そういえば、薮本さんに私が思いついた楽曲アレンジを聴いてもらってないわね。」


薮本マサキ

「アレンジ?…………聞かせてもらっても良い?」


真瀬志奈

「もちろんです。莉緒。電子ピアノを貸して。」


真瀬莉緒

「了解。」


私は電子ピアノを借りて、アレンジの演奏を始める。



真瀬志奈

「どうでしょうか?」


演奏を終え、薮本さんに感想を聞く。


薮本マサキ

「素敵だよ…………。さすが、志奈さんだ。」


真瀬志奈

「ありがとうございます。」


薮本マサキ

「何かを思いついたら、また教えるね。志奈さん。これからもよろしく。」


真瀬志奈

「もちろんです。よろしくお願いいたします。」


満足した私は、自分の部屋に戻る。

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