第2章 黄色いメダル(薮本マサキ編)中編
六郭星学園 音楽室
薮本マサキ
「なるほど…………。」
真瀬志奈
「どうでしょうか…………?」
私は、薮本さん音源を聞いてもらう。
薮本さんはしばらく考えたのち、提案をする。
薮本マサキ
「この部分なんだけど…………こうした方が良いと思うんだ。」
そう言って、薮本さんはアレンジを演奏する。
真瀬志奈
「あっ…………!」
確かに、薮本さんのアレンジは私の演奏よりもとても良かった。
真瀬志奈
「確かに、この方が曲にぴったりですね。何か、他にアレンジはありますか?」
薮本マサキ
「そうだね…………ここはどうかな?」
真瀬志奈
「そこは…………こっちの方が良いんじゃないですか?」
薮本マサキ
「これは…………?」
真瀬志奈
「そこは…………こう…………。」
薮本マサキ
「なるほど…………。」
真瀬志奈
「だったら…………。ここを…………!」
私たちは思いついたアレンジを提案しあい、相談をしていく。
自分たちが納得いくまで、提案は続き…………なんとか、私たちは納得のアレンジを作ることができた。
真瀬志奈
「できましたね。…………まだ改善の余地はありますが。」
薮本マサキ
「そうだね。…………でも、その都度、その都度と意見交換しよう。」
真瀬志奈
「そうですね。ひと段落したんで、ゲームセンターにでも行きますか?」
薮本マサキ
「名案だね。最近、メダルゲームをしていないから久しぶりにメダルゲームをしたかったんだ。」
真瀬志奈
「メダルゲームですか!良いですね。早速、行きましょう。」
私たちは音楽室の片づけをしたあと、ゲームセンターに向かうことにした。
ゲームセンター
ゲームセンターにやってきた、私たち。そこには六郭星学園の生徒もたくさん通っているらしい。
黙々と、クレーンゲームをしているのは星野シキア(ほしの しきあ)さん。
星野シキア
「……………………ふぅ。なかなか取れないわね。」
すると、そこに根村ユウタ(ねむら ゆうた)さんがやって来た。
根村ユウタ
「…………ここは…………そこに…………クレーンを…………ひっかける…………。」
星野シキア
「えっ…………?…………こうかしら?」
すると、クレーンは景品のぬいぐるみがポケットに落ちた。
星野シキア
「あなた…………すごいわね。」
根村ユウタ
「それほどでもない…………。」
??
「ユウタ!」
そこに木沢アカリ(きざわ あかり)さんもやって来る。
木沢アカリ
「ごめんね!ウチの友達が!」
星野シキア
「そんなことないわ。…………あなたの友達のおかげで、景品が手に入ったんだから。」
木沢アカリ
「そう?…………それならいいや!じゃあ、ウチたちと一緒に回ろ!」
星野シキア
「そうね。…………面白そうだし、たまには良いわね。」
根村ユウタ
「行こう…………。」
3人はどこかへ行った。
真瀬志奈
「あっ…………メダルゲーム、やりますか。」
薮本マサキ
「そうだね。…………お、この台はなかなか多くのメダルが取れそうだ。」
薮本さんは、黄色いメダルの台の前に立ち、メダルを台に入れて、タワーになったメダルを落とそうとする。
薮本マサキ
「これで…………どうだ!?」
黄色いメダルタワーが崩れ落ちる。300枚以上のメダルを手に入れた。
真瀬志奈
「やりましたね!…………これだけあれば、またメダルゲームができますね。」
薮本マサキ
「うん。ちょうど、メダルが少なかったからね。せっかくの機会だから、半分を志奈さんにあげるよ。」
真瀬志奈
「良いんですか?…………お言葉に甘えて、いただきますね。」
私はメダルをたくさんもらう。せっかくなのでメダルゲームをやることしようとしたら…………。
??
「はっはっはっ!!」
薮本マサキ
「な、なんだ…………?」
真瀬志奈
「…………あっ!あの人は!」
すると、そこに以前、商店街でお会いしたヒーローらしき人たちの仲間っぽい人がやって来た。
グリーン
「ゲームマングリーン!見参!」
今度は緑色のゲームマンが来た。何人いるのか…………。
グリーン
「他のゲームマンもいる。2人を呼んでも?」
真瀬志奈
「関係のない話なので…………呼べるのなら。」
グリーン
「ラベンダー!ブラウン!」
薮本マサキ
「茶色…………?」
ブラウン
「あっ、どうも…………。」
ラベンダー
「よろしくお願いします。」
薮本マサキ
「はい…………あなたたちは一体、何者ですか?」
ラベンダー
「私たちはゲームマン!それだけよ。」
グリーン
「きみ。どうか仲間になってくれないかと。」
薮本マサキ
「…………すみません。困ります。」
ブラウン
「どうか…………お願いします。」
ラベンダー
「人見知りのブラウンが言っているので、どうか…………。」
薮本マサキ
「…………すみません。志奈さん。行きましょう。バッティングセンターにでも行って気持ちを整えましょう。」
真瀬志奈
「そうですね。」
ラベンダー
「あっ、野球部のマネージャーやっていた身としては…………!」
薮本マサキ
「野球部…………?」
そのワードに反応する。
真瀬志奈
「薮本さん…………?」
薮本マサキ
「ああ、ごめん。…………行こう。」
私たちはゲームマンと言う人たちを置いていって、バッティングセンターに向かう。
グリーン
「ああ!待って!…………はあ…………。西の方に帰らないといけないのか。」
ラベンダー
「仕方ありません。彼らに任せて行きましょう。」
その話が聞こえるものの、私たちは気にせずに向かう。




