第4章 青いシロップのかき氷(名雲メイ編)前編
冬。僕たちは学生生活を有意義に過ごしていた。そして、学生の本分である大事な行事が始まっていた。期末テスト。これが最難関と言っても過言ではない。僕たちはとても悩まされていた。
六郭星学園のテストは1年に1回しか行われない。しかもそのテストは1年間に学んだものが出題範囲になっている……つまりはかなり膨大な範囲のテストが行われる。
僕たちはなるべく上位を目指せるように勉強を頑張っていた。
六郭星学園 Gクラス教室
真瀬莉緒
「ふぅ…………難しいですね。」
名雲メイ
「頑張ろう!莉緒くん!」
僕たちは名雲さんと夏目さん。春井さんと勉強会を開いていた。
名雲メイ
「そういえば…………志奈から、プールのお誘いがあったんだけど…………みんなは行く?」
真瀬莉緒
「良いですね!…………僕も姉さんも泳げないですけど…………。」
夏目ホノカ
「せっかくのお誘いなので、参加させていただきます。」
春井リカコ
「仕方ないわね…………。期末テスト終わってからよね。」
名雲メイ
「もちろん!頑張って良い成績を残して、プールに行きましょう!」
真瀬莉緒
「はい!頑張りましょう!」
僕たちは勉強により一層の集中をする。
気がつくと、夜になっていた。
真瀬莉緒
「こんな時間ですか…………。」
夏目ホノカ
「勉強のし過ぎはよくありませんからね。今日は切り上げましょう。」
春井リカコ
「そうね。じゃあ…………。」
僕たちは寮に戻ることにした。
六郭星学園寮 莉緒・マサキの部屋
真瀬莉緒
「戻りました。」
薮本マサキ
「ああ。おかえり。」
真瀬莉緒
「勉強ですか…………。せっかくの悩みがなくなったのに…………。」
薮本マサキ
「そうだね…………。でも頑張らないと、ゲームが出来なさそうになるからね。勉強しないと。」
薮本さんは苦笑いでそう言う。
真瀬莉緒
「そうですよね。色々と落ち着いたときにゲームしましょう。」
薮本マサキ
「うん。頑張ろう。…………でも今日はもう休むよ。」
真瀬莉緒
「はい。じゃあ…………僕はベッドルームに行きます。」
薮本マサキ
「うん。おやすみ…………。」
僕はベッドルームで横になる。
期末テストまであと数日しかないけど…………やるしかない。
そのあとは声優さんに曲を聞いてもらって、課題発表して…………卒業式か。
真瀬莉緒
「寂しくなるな…………。」
そう呟いて、眠りにつこうとしたとき…………。
ギギ……ガガ…………。
真瀬莉緒
「えっ…………。」
ギギ……ガガ…………。
また耳鳴り……?くっ……苦しい……!
ギギ……ガガ…………。
真瀬莉緒
「ぐっ……ああああ…………!」
耳鳴りが鳴るもなんとか落ち着いた…………。
真瀬莉緒
「はぁ…………はぁ…………。…………寝よう。」
僕は眠りに改めてつく。
六郭星学園 Gクラス教室
柳原悠香
「今日は期末テスト…………です。テストの準備は良いでしょうか?」
クラスメイトたちが「はい。」と答える。
柳原悠香
「それじゃあ……開始!!」
僕はその言葉で裏返したプリントをめくる……
テスト終了のチャイムが鳴る。
僕のプリントは空白欄は無く、出来る限りの答えを出した。そして全員が提出した……
テストの結果は大広間にて貼り出される。1位から最下位まで名前が載る。貼り出されるまでの間、ドキドキが止まらない。
そして……結果発表当日。
名雲メイ
「…………結果がどうなるのか…………ドキドキする。」
真瀬莉緒
「はい…………あっ。貼り出されましたよ!」
そして、テストの順位が貼り出される……
生徒の人数は700人前後……僕たちの結果は……。
真瀬莉緒
「僕は……49位!良いところかも……!」
700人中の49位。上位にいると言っても過言ではない。
名雲さんの結果は…………?
名雲メイ
「26位!なかなかの順位ね!」
とても嬉しい順位だったみたいだ。
ほかの2人は…………?
夏目ホノカ
「32位…………この順位で満足できるとは…………!」
春井リカコ
「20位…………キリの良い数字ね。」
満足した結果だったみたいだ。
名雲メイ
「明日…………よね。声優さんが来るの。」
真瀬莉緒
「はい。声優さんに完成した曲を聞いてもらいます。」
名雲メイ
「歌詞は…………出来ているわよ。明日がドキドキでいっぱいね。」
真瀬莉緒
「どんな歌詞ですか?1回も見せてくれないですけど…………。」
名雲メイ
「それは…………内緒。でも、ちゃんとした歌詞にはしているから。…………きっと。」
真瀬莉緒
「わかっていますよ。期待をしています。」
名雲メイ
「ありがとう!じゃあ…………明日。」
真瀬莉緒
「はい!」
大きな返事して、それぞれ寮の部屋に戻る。
…………翌日。
六郭星学園 応接室
真瀬莉緒
「よし…………気合を入れていきますよ。」
名雲メイ
「うん…………。今ごろ神谷先生が案内をしているんだよね。」
真瀬莉緒
「多分そうだと思います…………。」
そして、ドアの開く音がする。
真瀬莉緒
「来ましたね…………。」
神谷先生と…………声優さんが入って来た。
僕たちは椅子から立ち上がる。
真瀬莉緒
「真瀬莉緒と申します。今回は貴重なお時間を頂きましてありがとうございます。」
名雲メイ
「名雲メイと申します。本日はよろしくお願いいたします。」
僕たちは挨拶をすると、声優さんは笑みを浮かべてくれた。
声優さんは椅子に座る。そして、いきなり本題に入る。




