第3章 チョコレートブラウンアイスクリーム(名雲メイ編)後編
真瀬莉緒
「名雲さん!!」
名雲メイ
「莉緒くん!!」
チーフマネージャー
「ええい!こうなったら…………!!」
チーフマネージャーは名雲さんの服を剝ぎ取ろうとする。
遊馬雄三
「おい!!やめろ!!」
遊馬先生はチーフマネージャーに飛び掛かる。
名雲さんは何とか服を剝ぎ取られず、僕たちのところへ逃げるように来る。
チーフマネージャー
「くそー!!殴り倒してやる!!」
遊馬雄三
「お前だけは許さん!!」
遊馬先生はチーフマネージャーと戦う。
チーフマネージャー
「くっ…………くそ…………!」
遊馬先生の方が一枚上手だった。パワーが強い。チーフマネージャーはそのパワーに圧倒される。
柳原悠香
「警察を呼びました。あなたのやったことは許されることではありません。反省してください。」
チーフマネージャー
「…………くそ。」
チーフマネージャーはロープで縛り上げられる。
真瀬莉緒
「名雲さん!大丈夫ですか!?」
名雲メイ
「え、ええ…………。莉緒くん…………助けてくれたのね。」
真瀬莉緒
「はい。もちろんです。名雲さんは大切な人ですから。」
名雲メイ
「…………ありがとう。」
櫻井シオン
「一応、救急車を呼んだわ。何かをされなかった?」
名雲メイ
「首を絞められたけど…………何とか…………。」
霧宮ナツハ
「けがはないけど…………とりあえず良かったわ…………。」
名雲メイ
「でも…………マサキが…………。」
真瀬莉緒
「薮本さんもここにいるんですか?」
名雲メイ
「助けに来て…………風呂場で気絶させられて…………。」
内野タスク
「真瀬さん!」
真瀬莉緒
「とりあえず、病院へ行きましょう。話は学園に戻ってからです。」
名雲メイ
「うん…………。」
救急車と警察が来た。チーフマネージャーは連行され、名雲さんと薮本さんは病院へ運ばれた。
あとのことは先生方に任せて、僕たちは学園に戻った。
六郭星学園 Gクラス教室
翌日…………僕は教室で春井さんたちに呼び止められた。
春井リカコ
「先生方から聞いたわ。2人は無事なの…………?」
珍しく春井さんが心配している。
夏目ホノカ
「…………心配です。2人が無事であることを祈りましょう。」
真瀬莉緒
「……………………。はい。」
すると、姉さんと初杉さんと浦川さんが来た。
浦川アイク
「薮本のことを聞いたぞ。大丈夫なのか?」
真瀬莉緒
「はい…………気絶させられたみたいですが…………。」
初杉ジロウ
「そうか…………。」
浦川アイク
「あいつ…………もしかしたら、チーフマネージャーのことを知っていたんじゃないか?それで、名雲を助けに行ったのかもしれない。」
春井リカコ
「最近、ゲームをしていなかったのもそれが原因だったかもしれないわね。」
真瀬志奈
「大好きなゲームをできないくらい悩んでいたなんて…………。」
そこへ、柳原先生がやって来る。
柳原悠香
「みなさん。名雲さんが戻りました。」
真瀬莉緒
「名雲さんが…………!?」
教室に名雲さんが入って来る。
名雲メイ
「みんな…………。」
真瀬莉緒
「名雲さん…………。」
僕たちは息を呑む。
名雲メイ
「莉緒くん…………!」
真瀬莉緒
「はい…………?」
名雲さんは僕を勢いよく抱きしめる。
名雲メイ
「ありがとう…………。私のために…………!」
真瀬莉緒
「名雲さん…………。」
名雲メイ
「私…………単純に霧宮さんに憧れていた。友達になりたかった。モデルになればそれだけで友達になれると思っていた。」
真瀬莉緒
「そうだったんですね。」
名雲メイ
「でも、違った。こんなにも怖い世界だったなんて…………。あの人がやっていたことも何もかも聞いたわ。」
真瀬莉緒
「光があれば闇もあります。良いことも悪いこともあります。名雲さんは悪い人に当たったんだとおもいます。」
名雲メイ
「うん…………でも、私はもう…………霧宮さんと同じ世界にはいられない。話も聞いて、あのチーフマネージャーは恐ろしいこともやっていたみたい。」
真瀬莉緒
「恐ろしいこと…………。」
名雲メイ
「もう…………霧宮さんとも会えないよね…………。」
??
「そうだったのね…………。」
浦川アイク
「霧宮…………!?」
ドアの方を見ると霧宮さんがいた。
夏目ホノカ
「まさか…………お会いできるなんて…………。」
霧宮さんは名雲さんに近づく。
霧宮ナツハ
「友達になりたいなら、そう言ってくれればいいのに。あのときの学園での撮影。楽しかったわよ。友達になりしょう!これからも会いたいわ!」
名雲メイ
「霧宮さん!」
真瀬莉緒
「良かった…………!」
教室にいた、みなさんは拍手をする。
そして、肝心な人が教室に入って来た。
真瀬莉緒
「薮本さん!!」
薮本マサキ
「いや…………ごめん。勝手に1人で無茶なことして…………。」
浦川アイク
「全くだ。でも、無事で何よりだ。」
名雲メイ
「マサキも…………ありがとう。」
薮本マサキ
「その様子だと、何か良い結果になったみたいだね。…………良かった。」
真瀬志奈
「じゃあ、せっかくだからみんなでアイスを食べましょう!友達になれたお祝いね!」
初杉ジロウ
「いいね!食べようか!」
そう言って、姉さんはチョコレートのアイスをみんなに渡す。僕たちはそれを食べる。
アイスはほろ苦いもののとても優しい味だった。…………美味しい。
名雲メイ
「これで…………莉緒くんの楽曲にもより一層、集中することができるわ!」
真瀬莉緒
「そうだ。それで、アレンジを手直ししたいんですが、これから来ていただけますか?」
名雲メイ
「もちろん!食べ終わったら行きましょう!」
僕たちはアイスを食べ終えると音楽室に向かう。
六郭星学園 音楽室
音楽室に来た僕たちは、楽器を取り出す。
真瀬莉緒
「では…………聞いてください。」
名雲メイ
「はい。」
僕は演奏を始める…………。
真瀬莉緒
「どうでしたか?」
演奏を終え、感想を聞く。名雲さんの反応は…………?
名雲メイ
「これが…………!私たちの音楽!とても良いね!」
真瀬莉緒
「ありがとうございます。このアレンジは名雲さんのことも考えて作りました。」
名雲メイ
「そうなんだね。…………頑張るわ。莉緒くんに負けない、演奏を見せるわ!」
真瀬莉緒
「はい!」
名雲メイ
「それと…………。歌詞は提供するの?もしよければ歌詞を私に作らせて。」
真瀬莉緒
「歌詞ですか…………?提供しますけど、任せても良いんですか?」
名雲メイ
「もちろん!私も色々と思うことがあるから…………。」
真瀬莉緒
「わかりました。お願いいたします。」
歌詞を名雲さんに任せて、僕は練習に専念をする。
この曲は…………絶対にみなさんが喜ぶ曲にするんだ!




