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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第6部 名雲メイ編

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第2章 白く咲く花(名雲メイ編)中編

六郭星学園 音楽室



音楽室で、僕は名雲さんにベースとなった音源を聞いてもらっている。


名雲さんはじっくりと聞き、深い息を吐いて、頷いた。


名雲メイ

「とても素敵な曲!莉緒くんの曲はとても良いわね!」


真瀬莉緒

「ありがとうございます!では…………この曲を、一緒に演奏していただけますか?」


名雲メイ

「もちろん。…………手伝わせて!」


真瀬莉緒

「はい!…………じゃあ、この曲を練習しましょう。これが楽譜です。アレンジが思いついたら、気軽に教えてください。」


名雲メイ

「うん。楽譜見せてね…………。」


名雲さんは楽譜を見て、演奏を始める。


名雲メイ

「ここを…………こうして…………。」


名雲さんの表情が変わり、真剣な眼差しで演奏を始める。


2人で作るとはいえ、ここまで真剣にやってくれるとは…………。僕も負けられない。


僕たちは黙々と練習を繰り返した。



どのくらい経ったのか、気が付くと夕暮れどきになっていた。


時計を見ると5時半。お腹もすくわけだ。


真瀬莉緒

「こんな時間ですか。…………そろそろ今日は切り上げましょう。」


名雲メイ

「そうだね。…………ふぅ。」


真瀬莉緒

「どうします?これから、どこか出かけますか?」


名雲メイ

「うん。今日は疲れたから、食堂で夕ご飯を済ませよう。」


真瀬莉緒

「わかりました。…………一緒に良いですか?」


名雲メイ

「もちろんよ。行きましょう!」



六郭星学園 食堂



真瀬莉緒

「さて、何を頼もうか…………。」


名雲メイ

「……………………。」


名雲さんはメニューをじっくりと見る。


真瀬莉緒

「名雲さん…………?どうかされましたか?」


名雲メイ

「ううん…………今日は気にせず食べるわ。」


真瀬莉緒

「あまり、食べないことはオススメしませんよ。」


名雲メイ

「でも、夢のためには…………。」


真瀬莉緒

「…………?名雲さんの夢って何ですか?」


名雲メイ

「うーん…………どうしようかな?莉緒くんになら教えても良いかな?」


真瀬莉緒

「教えていただけるなら、聞きたいです。」


名雲メイ

「それじゃあ、ラーメン食べて話そうか。」


そう言って、ラーメンを注文し、僕たちは席に着く。


真瀬莉緒

「じゃあ…………教えていただけますか?」


名雲メイ

「そうね…………私はね。霧宮さんに憧れているの。」


真瀬莉緒

「霧宮さんにですか。確かに学ぶべきところはたくさんありますからね。」


名雲メイ

「そう。だから私もモデルになりたいと思っているの。そのためには体型を維持しないと。」


真瀬莉緒

「否定はしませんが、体調にだけは気を付けてくださいね。」


名雲メイ

「ええ。ありがとう。心配させちゃったわね。」


真瀬莉緒

「良いんですよ。…………ラーメン、食べましょう。」


名雲メイ

「うん。いただきます。」


僕たちは黙々とラーメンを食べた。


真瀬莉緒

「さて…………食事も終わりましたし、寮の方に戻りましょうか。」


名雲メイ

「そうね。今日はありがとう!私も明日からまた頑張るから!」


真瀬莉緒

「はい…………よろしくお願いいたし…………。」


??

「あっ、莉緒!」


挨拶を言いかけると懐かしいような声がした。


真瀬莉緒

「あ!…………シオン!!」


声をかけてきたのは、合併前の高校の同級生の櫻井シオン(さくらい しおん)だった。


櫻井シオン

「久しぶりー!!元気だった?」


真瀬莉緒

「うん。シオンもどうだ?」


櫻井シオン

「私も元気だよ!全く会わないから心配したよ!」


名雲メイ

「莉緒くん?この人は…………?」


真瀬莉緒

「ああ。そうですね。紹介します。」


僕はシオンのことを紹介した。


名雲メイ

「そうだったんだね!今後会う機会があったらよろしくお願いいたします。」


櫻井シオン

「うん。こちらこそよろしくね!じゃあね!」


そう言って、シオンは食堂を離れる。


名雲メイ

「元気な子だね。仲良いの?」


真瀬莉緒

「はい。2年間同じクラスだったので、仲良くさせていただいてます。」


名雲メイ

「そっか…………。大切な友達なんだね!私もそうしてもらえると嬉しいな!」


真瀬莉緒

「はい!…………もちろんです。これからもぜひ。」


名雲メイ

「ええ。じゃあ、寮に戻ろう!」


僕たちは寮に戻ることにした。



六郭星学園寮 莉緒・マサキの部屋



真瀬莉緒

「戻りました…………。」


薮本マサキ

「ああ。おかえり。今日はどうだった?」


真瀬莉緒

「はい。名雲さんとは有意義な練習が行えました。これからも頑張るとも言ってましたので、僕も頑張ります。」


薮本マサキ

「そっか…………。そう言えば、遊馬先生が言っていたな。明日、霧宮って言う人。モデルさんみたいだね。明日の密着で学園で撮影があるみたいなんだ。」


真瀬莉緒

「霧宮さんの密着ですか。少し気になりますね。名雲さんも興味があると思いますよ。」


薮本マサキ

「うん…………多分、志奈さんも聞いていると思うから、志奈さん経由で知ると思うよ。メイの楽しそうな顔が目に浮かぶよ。」


真瀬莉緒

「わかりました。じゃあ、明日は休みですし、少し様子を見てみましょうか。」


薮本マサキ

「邪魔にならないようにね。」


真瀬莉緒

「わかっていますよ。」


そう言って、僕はベッドルームに入り、眠りについた。

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