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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第5部 根村ユウタ編

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第1章 ネイビーブルーな魚釣り(根村ユウタ編)中編

成瀬実

「では簡単に自己紹介をお願いします。まずはあなたから。」


内野タスク

「はい。内野タスクです。みなさん、1年間よろしくお願いいたします。」


成瀬実

「しっかり者ですね。次はあなた。よろしくお願いいたします。」


不知火カイル

「不知火カイル。みんなよろしくね!」


不知火さんが自己紹介をすると、女子生徒たちは盛り上がる。


成瀬実

「お静かにお願いします。…………次はあなた。」


真瀬志奈

「…は、はい。私は真瀬志奈です。この学校には莉緒という双子の弟がいます。特技は…私の家系は音楽一家なので楽器という楽器は全て弾けます!」


女子生徒A

「え!?すごーい!本当に!?」


成瀬実

「色々と聞いていましたが、やっぱりすごいとしか言いようがないです。今度、聞かせてくださいね。次はあなた。」


根村ユウタ

「根村…………ユウタだ…………よろしく…………頼む。」


クラスメイトたちは拍手をする。


成瀬実

「良かった…………。よろしくお願いいたします。」


クラスメイトは一通り、自己紹介を済ませチャイムが鳴る。


成瀬実

「それではみなさん。1年間よろしくお願いいたします。私はこの辺で失礼します。」


成瀬先生は職員室に向かった。


すると、さっきの男子生徒たちが話しかけてきた。


不知火カイル

「きみはすごいね!色々な楽器を弾けるなんて!」


真瀬志奈

「あ、ありがとうございます。」


根村ユウタ

「羨ましい…………。今度…………聞かせてほしい…………。」


真瀬志奈

「あ、はい。構いませんよ。」


内野タスク

「根村さん。あまり人を困らせてはいけませんよ。」


根村ユウタ

「…………すまない。」


真瀬志奈

「いえ、気にしないでください。私も慣れていますから。」


根村ユウタ

「…………ありがとう。」


不知火カイル

「良かったね。ユウタ。その様子だと、結構、話しやすいのかい?」


根村ユウタ

「…………わからない。…………けれど…………平気だ。」


不知火カイル

「そうか…………。」


真瀬志奈

「あの…………みなさんはお知り合いなのですか?」


内野タスク

「はい。説明会で知り合いましてね。そこから意気投合しました。」


真瀬志奈

「そうなんですね。仲が良いことは素敵です。」


不知火カイル

「そういえば…………きみとユウタは課題のパートナーなんだよね。ユウタも楽器を弾けるから、2人で楽曲を演奏するのはどうだい?」


真瀬志奈

「なるほど…………。そう言う手もありますね。根村さんが良ければですけど…………。」


根村さんを見つめると、返事が返って来た。


根村ユウタ

「大丈夫…………楽器も弾けるから…………その案で行こう…………。」


真瀬志奈

「ありがとうございます。では、明日にでも音楽室に行きましょう。どのくらい根村さんが楽器を弾けるのか、見せてください。」


根村ユウタ

「わかった…………明日…………よろしく…………頼む。」


私は、明日からの寮生活に向けて、一旦最後の自宅に帰宅をした。



真瀬志奈・真瀬莉緒の自宅



真瀬莉緒

「ただいま…………。」


真瀬志奈

「あ、おかえり。先に帰っていたわよ。」


真瀬莉緒

「姉さんもお疲れ様。」


私は、少し休もうと部屋に行こうとする。そのとき莉緒に止められる。


真瀬莉緒

「姉さん。ちょっと相談なんだけど…………。」


真瀬志奈

「どうしたの?」


真瀬莉緒

「ちょっと声優さんに楽曲の作成依頼の相談があったんだけど、俺は別の歌手に作曲の依頼を受けていて…………。姉さんの方で作曲の依頼を受けてくれないか?」


真瀬志奈

「そうねえ…………。ちなみにその声優さんは?」


真瀬莉緒

「ああ、この人。」


莉緒は写真を端末で見せてくれた。有名な声優さんだ。莉緒にできないなら、私がやるしかない。それに声優さんにも申し訳ない。さらにそれを課題の楽曲にすればいい。一石二鳥ね。


真瀬志奈

「良いわ。莉緒、この借りはいつか返してよね?」


真瀬莉緒

「わかっているよ。よろしくね。」


こうして、明日を迎えるため、一足早く眠りにつく。



六郭星学園 音楽室



真瀬志奈

「ここが音楽室ね…………。」


根村ユウタ

「すごく…………広い…………大した…………ものだ…………。」


初めて訪れた音楽室はとても広く、世界のあらゆる楽器が並べられており、さらには音響設備までも取り揃えられている。まあ、私の学校も合併されているのでこれが当たり前だと思う。


根村さんは音楽室に着くやいなや、楽器を探し始めた。


真瀬志奈

「根村さんの得意な楽器はどれですか?」


私は一緒に楽器を探す。


根村ユウタ

「あった…………これだ…………。」


根村さんは楽器を取り出す。


真瀬志奈

「これが、根村さんの得意楽器…………。」


根村ユウタ

「…………では…………演奏する…………。」


根村さんは演奏を始める。


見かけによらず、根村さんの演奏のレベルはとても上手い。下手すると、私よりも上手いかもしれない。


そのうえ、根村さんの演奏している姿はとても楽しそうな表情をしていた。


演奏を終えた根村さんの表情は元に戻っていた。


根村ユウタ

「どう…………だった…………?」


真瀬志奈

「素敵な演奏でした。これには私も応えないといけないですね。では…………。」


私は楽器を持って、演奏を始める…………。



演奏を終えると、根村さんの反応は特に変わった様子もなく…………表情の1つも変えない。


真瀬志奈

「あの…………いかがでしたか…………?」


根村ユウタ

「素敵だと…………思う…………。演奏で…………みんなを…………喜ばせたい…………。」


真瀬志奈

「本当ですか…………?ありがとうございます。では、演奏で行きますか…………?」


根村ユウタ

「ああ…………これで…………行く…………。」


どうやら本人はやる気満々みたい。楽しそうに演奏するから良いかもしれない。


真瀬志奈

「では、コンセプトなんですが…………。」


私が話そうとすると、音楽室に1人の女子生徒が入って来た。


??

「あっ…………すみません…………。」


根村ユウタ

「マナカ…………?」


根村さんがマナカと言った。知り合いなのだろうか?


真瀬志奈

「あの…………あなたは?」


夢野マナカ

「失礼しました。私は夢野マナカ(ゆめの まなか)って言います…………。あの…………ところで…………真瀬さんですか…………?」


真瀬志奈

「はい。真瀬志奈です。」


夢野マナカ

「そうですか…………私、真瀬莉緒さんのクラスメイトで…………課題のパートナーなんです。」


真瀬志奈

「そうなんですね!莉緒をよろしくお願いいたします。」


夢野マナカ

「こちらこそ…………。ユウタはここで何を…………?」


根村ユウタ

「課題の…………練習だ…………。」


夢野マナカ

「そう…………。頑張ってね。」


真瀬志奈

「じゃあ、私たちはそろそろ、寮の部屋に行きましょう。コンセプトはまた今度、お話しします。」


根村ユウタ

「わかった…………じゃあ…………。」


根村さんは私と夢野さんに頭を下げて、音楽室をあとにした。


真瀬志奈

「では、失礼します。」


夢野マナカ

「はい…………。ユウタを…………よろしくお願いいたします。」


真瀬志奈

「はい。」


私はそう言って、寮の部屋に向かう。

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