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転生ドラゴンの魔法使い~魔法はガチでプログラムだった~  作者: 喰寝丸太
第7章 国境のドラゴン

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第46話 SIDE:商人 深まる疑惑

 私、タルコットは拠点となるヤオマクについさっき帰ってきたところです。

 荷解きもせずに行ったのはミニア様に伝言魔法を送る事でした。

 待ち合わせ場所は広場の隣にあるオープンカフェです。


「これは、これは、ミニア様。調子はどうですか」

「悪くない」

「実はですね。実行できない魔法を幾つか手に入れまして。どうかなと思ったしだいです」

「ちょうど良い。魔道具。試作品」


 魔道具の試作品を受け取り、驚きました。

 この年齢で魔道具にも精通しているとは。

 灯りは良くある三秒間のものではなく一時間です。

 素晴らしいですね。

 鑑定も目標とした物を鑑定してくれる良くある物ですが、結果を文字で目の前に表示してくれる。

 イメージで頭に一度に伝えられると情報を忘れてしまう事があるのです。

 これはそんな事がありません。

 文字表示はただ文字を表示するだけですが、これの重要性に気づいておられないのでしょうか。

 イメージを文字にするという事は文字を知らない人も文字が書けるという事を示しています。

 辞書の役割を果たすのです。

 どれも素晴らしいですね。

 紡績商人を辞めて鞍替えしたいぐらいです。


「ふむ、ふむ、この大きさはFランク魔石ですな。材料費が安いのならば数が揃わないと」

「大丈夫」


 私の言葉に太鼓判を押すミニア様。

 どさりと魔道具が床に置かれます。

 驚きの連続です。


「これは、素晴らしい。何個ですかな」

「六千」

「どうでしょう。私に任せて頂けるのなら、材料費の二倍で引き取ります」

「では。それで」

「値段交渉なしとは太っ腹ですな」


 商談はまとまりました。

 値段を交渉してこないところが貴族を思わせます。


「魔法。早く。寄越す」

「すみません。こちらです」


 ミニア様は焦れたようです。

 しかし、表情には出しません。

 つくづく不思議な方です。

 私が魔法の書かれている物を渡すと嬉しそうに受け取りました。

 こういう所はお子様らしくてほっとします。


 手形を書くと無造作に胸元に入れます。

 大金なんですけどね。

 大貴族の風格を感じさせます。


 さてと各地の情報を魔法に忍ばせましたが喜んで頂けるでしょうか。


 次の日。


 ミニア様がブライシー騎士団について尋ねられました。

 情報の出所は国境です。

 地理には疎いようなのでチャンスです。

 私は案内を買ってでました。


「あのう、もうし訳ないのですが。荷物をドラゴンに積ませてもらえないでしょうか」


 せっかくですから商売するために高額な商品を持って行くとしますか。

 私が申し出るとアイテムボックスを使って下さるという事なので手始めに絹を入れました。

 まだ入りそうです。

 待ったが掛かるまで入れるとしましょうか。

 旅の手荷物が入り馬車一つ分の商品が入りました。

 凄い魔力量です。


「ミニア様の魔力量はいかほどで。もしや、お母様はやんごとない出では」

「む。秘密」


 流石に私の問いには答えてもらえませんでした。

 ロラシーを紹介します。

 ミニア様を見ている限り側仕えなどというものは必要ないでしょうが一応のためです。


 空の旅は快適でしたが魔獣に襲われました。

 ジャイアントイーグル、別名は空の災害です。

 出会ったら命はないと言われている魔獣です。

 魔法でミニア様があっと言う間に片付けました。



「ウィザ。無敵」


 魔獣を回収するために降り立った場所でミニア様を褒めたロラシーにミニア様言いました。


「ウィザが無敵?」


 私の口から疑問の声が漏れます。


「間違い。ミニア。無敵」


 訂正しましたが、変です。

 テイマーの秘儀でしょうか。

 従魔の能力を譲り受けるという様な。


 再び空の旅に戻り、村を見つけた私は降りるように懇願しました。

 報酬をねだられたので魔法を条件にします。

 胡散臭い呪文屋から差し押さえた中にまともな魔法がありましたから。

 魔法は写すだけで売れます。

 殆んど金も掛かりません。

 良い事です。

 ついでに集客も手伝ってもらいますか。

 村に降り立ち口上を述べます。

 集客にドラゴンを躍らせました。

 芸達者なドラゴンです。

 ミニア様のテイマーとしての技量はずば抜けてます。


 次の村に行く途中でオーガベアに襲われている親子を助けました。

 酷い怪我で遠目でしたがとても助からないと思い私は成り行きを見守ります。

 驚いた事に二人は助かりました。

 あれは幻と呼ばれる完全治癒魔法ではないでしょうか。

 ミニア様の秘術に違いありません。




 病気治療の魔道具が作れるとミニア様がそう申し出ました。

 本当に習得が早い。

 渡したのが二時間前です。

 もう物にしたのですね。


「ウィザ。がんば」


 そうミニア様が言います。

 ミニア様ではなくドラゴンが作るのですか。

 これはいよいよ秘儀の存在が疑われます。



 国境の街に着き私はギルドで領主様の依頼を見つけました。


「ミニア様、この依頼を受けて損は絶対ないと思います」


 どこかに伝言魔法で確認をとるミニア様。

 影の側近衆に連絡したのでしょうか。

 ミニア様は伝言魔法してから承諾しました。

 やっぱりです。


 領主様の依頼が終わったミニア様から呼び出されました。


「折り入って話とは何ですか」

「リトワース。聞きたい」


 それはあなたの母国なのでは。


「あなたがそれを聞きますか。まあいいでしょう。二十年前に亡んだ国の名前です。噂ではその国の姫が一人逃げたと話題になりました」


「ブライシー騎士団。関係は?」

「はて、ブライシー騎士団との関係。一説では姫が逃げる時に火竜騎士団が護衛についたと。残党は各地に散らばっているでしょうから。ブライシー騎士団に一人か二人が身を寄せていても不思議はないと思います。ただ二十年は長い。火竜騎士団のメンバーも代替わりしている事と思います」

「ありがと」


 火竜騎士団の生き残りを探しているのでしょうか。

 それなら合点がいきます。

 後日ミニア様が国境の街に当分の間、居ると言い出しました。

 魔道具は飛ぶように売れています。

 この縁は切らしては駄目です。

 商人の勘が言っています。

 しばらくこの街に滞在するとしましょうか。


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