そういう問題
「お前達は良いよなー。守役様をこんなお近くでさー」
「レオン、運も実力って言うだろ~」
「アルバートがこれまでよく隠し通せましたね。すごいです」
「アルバートも日々成長しているからな」
わかった。
皆さん仲が良いのはわかった。
しかし先程から続く正体がばれたのにこのちやほやされない感じはなんなんだ。
でもちやほやはされたいが、御使い仕様で敬われすぎると遠慮したくなるのは日本人だからなのか……。
ちやほやじゃなくこっちをチラチラ見ているのはアルバートさんだけという事実。良い子。
一族の視線は守役様に釘づけ。
「はるの実力じゃないから」
チカチカさんは私の心の声を読むのやめて。
「あとおろおろの素と姉が呼びに来る」
惑星のネーミングセンスよ。素て。おじいちゃんの事であってます?
でもようやく私も目立てそう。
「皆さん、ギルバートさんとアレクシスさんが呼びに来ると守役様が仰っています」
ふふふ、こんな事もわかるんだぜ。ふふふ。
「守役様ってそんな事もお分かりになるんですか! さすがです!」
え、いやまあそうなんですけど……。
「じいさんは隠し通せるかな?」
「お祖母様が問題ですね」
「じいちゃんの事良く見てるからなー」
……よし、私はこじんまりにモフを押し付けられているアルバートさんを大人しく見ている事にしよう。
「食事の用意が出来たよ」
「まったく女の子をこんな人数で囲んで――」
姿を現していたこじんまり達がソファーの陰に移動し、白フワがふわふわと窓の外に消えた途端扉がノックされおじいちゃんとアレクシスさんが入ってきた。
アレクシスさんはぷりぷりしてるけど。
「商いについて指導してたんだよ。母さん達と一緒! ――さ、ヤマチカちゃん行こうか! 俺隣の席な~」
「あ、はい。アレクシスさん、お言葉に甘えさせて頂きましたありがとうございます。ギルバートさんもありがとうございます」
そう言うとおうじいちゃんがにこりと笑顔を見せてくれた。慈愛の権化。
ごめんなさい、色々気になってるでしょうけど詳しい説明はまた後で。こじんまりの態度の謝罪も併せて。
「良いのよ。レオンは感覚的に教えるからルイスの方が分かりやすいと思うけど。私も他に何か教えられる事が――護身術を極めてみる?」
「姉さんはもういいから……!」
「アルバートの家には優秀な先生がたくさんいるからすごいよな~」
わいわいと仲が良さそうに会話をしているアルバートさん一家とカセルさん。
一緒にいるこっちまで何だか幸せ。
「お客さんですね」
会話を聞きながらニヤニヤほくほくしながらキッチンに向かっていると、カセルさんが急に立ち止まった。
そして響くノックの音。
アレクシスさんが美しい歩き方で玄関に向かうと――
「急にごめんなさいね、アレクシス。近くに来たから寄ってみたのよ。ローザは?」
「俺も!」
「あんたは勝手についてきたんじゃないの!」
……なんか偉い人が3人見えるんですけど。
長的な人が3人見えるんですけど。




