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第213話 エネルギーをためる儀式!

すいません。すいません。すいません。。。諸事情で。。

ここから一気にペース上げていきます!


「ば、馬鹿言うなって。俺は今マジメにやってるんだからな。ふざけてるヒマは――」


 ソードダンサー装備の姿が見たいだろうと言われればそりゃ見たいのだが、攻略への本気度を疑われそうなので自重である。


「あら? それで元気出るなら、わたしは別にふざけてるとは思わな……」

「じゃあお願いしまっす!」


 あきらがいいなら全然見せてもらおう! やったぜ!


「掌返しはやっ!? もの凄い食い気味だったね!?」

「やっぱり定期的に見とかないと、いいもんだからな!」

「まあ、そんなに見たいなら――シズクさんもいないしね。はい、どうぞ♪」


 と、あきらがソードダンサー装備に着替えてくれる。

 おぉ~久しぶりだ! 夏休みに入ってから見てなかったからなあ!

 浴衣も良かったが、やっぱこっちがいいなあ、露出度が違うよ露出度が!

 かと言って可愛らしさも保っていて下品な感じもしないし、絶妙だと思うんだがなあ。

 これがあきらの実家に怒られて退学になるかも、というのは残念な話だ。


「うんうん。やっぱこれだよなあ、あきらは!」

「ははは……近い近いって。ホント何の遠慮もなしに思いっきり見るよね、わたし以外なら怒られるんだからね?」

「もちろん分かってるって! ちゃんと相手は考えてる!」

「そうかなあ――まあいいけど、わたしにだってゲームの中でしかダメだからね? 外ならもうちょっと自重しなきゃダメだよ?」

「え? ゲームの外か? まぁそこは流石に分かってるつもりだぞ。まぁゲーム内だしキャラ鑑賞モードって事でひとつ」

「ほんとかなぁ……ちょっと心配だよ。わたし」

「とはいえリアルにあきらがこの格好で俺の前に現れる事なんて無いだろうしなあ。そこは考慮しなくていいんじゃないかと」

「あ、あはは……わ、分かんないよそれは――」

「そっかぁ? ただでさえ一般人とは住む世界が違うのに?」

「住んでる世界は一緒だよ! おんなじ地球だし、日本だし!」

「おぉなんかグローバルな話ですな?」

「そうそう。そこから考えたら、家がどうこうなんて小さな差だし! 蓮くんはぐへへ、こいつをモノにすれば逆タマで一生食いっぱぐれねえぜ、くらいに思ってていいよ!」

「いやいや、そんなゲスいことは考えませんけど!」

「まあ冗談は置いておいて――そこがリアルだろうとゲームの中だろうと、一番楽しい時間を一緒に過ごしてるのはお互い様でしょ? 違う?」

「いや、違わねえよ。おっしゃる通り」

「だったら、わたし達の住んでる世界は一緒だよ? リアルがどうこうは関係ないよ。何も気にしないで、わたしはわたしだから」


 なんだかちょっと真剣な表情で、あきらは言う。

 俺は少々気圧されしてしまう。


「お。おう――」

「というわけで、じゃあ出発しようか?」

「あ、ちょっと待った! もぅちょい! あのさ、くるって回ってくれるか?」

「ん――はい、これでいい?」

「おういいねいいね! んじゃついでに『エンジェルチャーム』姿も久しぶりにお願いします!」

「もう、攻略法探しに行かなくていいのぉ?」


 ちょっと呆れた目で見られた!


「行く行く! 行くけどこう、出発前にエネルギーをためる儀式ですね!」

「じゃあまあ元気をためながら聞いて欲しいんだけど、今日はどこに行ってみる?」

「うーん悩む所だな――今のところ手掛かりがねえんだが……なら、とりあえず『上級転移石』の調達にでも行ってみるか。打開策が見つかった時に必要になるしな」


 今の手持ちの『上級転移石』の数は1つしかない。

 B51F以降はセーブが10層刻みになっているので、長くダンジョンにいられる『上級転移石』を投入しないと、セーブポイントまで辿り着くのが難しいのだ。

 とりあえずそれを増やしておく事は、無駄にはならないだろう。


「そうだね。やれる事をやろうか」

「んじゃ、堪能したしそろそろ行くか! 『上級転移石』が取れるのは、『アーズワース海底遺跡群』の中か――それか縁日のゲームの景品だよな」

「ダンジョンは二人だけだと不利だよね――なら縁日のゲームで取ろうか?」

「だなぁ。まぁ俺まだ取ってないのあるからな。荒稼ぎしてやるぜ!」

「うん。オッケー、行こ行こ!」


 遊びに行くんじゃないぞ! 攻略に必要なアイテム取りだこれは!

 というわけで俺達は『上級転移石』ゲットのため、縁日のゲームコーナーに向かった。

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