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第206話 追加検証へ

 俺がデスチャリオット装備の入手方法を伝えると、ほむら先輩は声を上げる。


「えー!? そんな方法なの!? よく気が付いたわね、そんなの!」

「まぁ偶然ですけどね。あの人が一緒に居たんで――」

「えええぇぇぇっ!? それってアレでしょ!? まぁ確かにそうよね、裸だもんね。確かにそれなら取れるわよね、条件的に……」

「ですねえ。正直完全な偶然でしたけどね」

「まぁ、それで新しいアイテムが手に入るなら別になんだっていいわ! よし行くわよ雪乃! 装備を集めにね!」

「馬鹿を言うな、目的が変わっているだろう。私達はハーデスローズと戦うための『上級転移石』を集めに来たんだぞ」

「だったら別にどこの階層に行ってもいいでしょ! 『上級転移石』がどこで出るかなんてランダムなんだから。ついでにデスチャリオットの装備も取るのよ!」

「ああ、先輩達もハーデスローズでやられたんですか?」

「蓮達もか? やはりあれは中々厳しいよな。恐らく、あれの攻略法を早く見つけ出したパーティーが『レインボーガード』にぐっと近づくんだろうな。明らかにそれまでのボスよりも強いからな。私達も試行錯誤している最中だ」

「こっちもそうです。じゃあ今の所の進捗は互角ですね」

「ああ。大半はそこで止まっているんだろうな。皆それぞれに策を練っているから、今日はこの辺りにそれ程人がいないのさ」

「……先輩達は『アーズワース海底遺跡群』に来たって事は、『上級転移石』以外にも何か気になってる事でも――」

「ふふっ。まあ試したい事はあるがな。蓮もそれは一緒だろう? その装備を使って、何か手を考えるんだろうからな」

「はははっ。まあお互い頑張りましょうって事でお願いします」

「ああ。ではな。あきらもみんなも頑張れよ」

「さ、ぐずぐずするんじゃないわよ雪乃! 新しいアイテムがあたしを待ってる!」

「うるさいぞ。はしゃぐな、みっともない」


 とまあまたいがみ合いながら、雪乃先輩とほむら先輩達は『アーズワース海底遺跡群』の入り口に向かって行った。

 さて、こっちもいったん水上コテージに引き上げますか。


「ねね、蓮くん! 次はわたしにそれ着せてよ!」

「おう、じゃあ交代だな」


 あきらに装備を渡すと、嬉しそうに身に着けて辺りをギャリギャリ回り出す。

 うーん、うるさい割には移動速度が遅いぜ。


「あはははっ! 派手なだけで全然スピード出ないね、これ!」


 あきらが着ると余計シュールかも知れない。

 何せこの見た目なのに、発する声は可愛らしい女の子の声だからな。

 まあそんなこんなで、途中でシズクさんにもチェンジしたりして遊びつつ、水上コテージまで帰った。

 で、一息つくとあきらが俺に訊ねて来る。


「で、狙い通り闇サークル100%になったんだよね? ここからどうするの?」

「ああそれは勿論……」

「検証だよね」

「検証よね」

「検証ですし」


 あきら達が三人で口を揃える。

 うんうん、相互理解も深まって来ているようで何よりですね!


「まあ仰る通り! 昼飯食ってからちょっと検証してくる! 皆は好きにしててくれ」

「おけーい! じゃあたしは落ちてちょっと出かけて来るですし」

「私は夏休みの宿題をやっておこうかしら。高代君や優奈もやっておいた方がいいわよ。途中で夏休みの課題の中から問題、みたいな事もあるかも知れないわ」

「あり得そうで怖いな、それ!」

「まぁ、ことみーがいればそーいうのは大丈夫ですし!」

「知らないわよ。回答者を指名されるかも知れないし」

「とはいえ、まずはリアル宿題よりゲーム的な夏休みの宿題だぜ。ハーデスローズ討伐レースは負けられねえし」

「ええ。手伝いが必要になったら連絡を頂戴」

「では、わたくしもやりたい事がありますので一時解散ですわね」

「では、また明日だな? また同じ時間に様子を見に来よう」

「はい、お願いしますシズクさん」

「あ、わたしは検証付き合ってあげるよ~。ご飯食べてから集合だね?」

「おぉ。サンキュー! よしじゃあ昼飯食って来るぜ!」

「うん、わたしも!」


 というわけで、一旦解散である。


 ――一時間後。

 俺は母さんに飯を食わせてもらってから、再びログインした。

 ちなみに昼飯はチャーハン。普通に美味かった。

 そういやあきらは、こういう時の昼飯何食ってるんだろうな?

 まさか俺みたいに庶民のチャーハンなんて食ってないだろうしな。

 家にコックさんとかいるんだしな。美味いもん食ってるんだろうなあ。

 由緒正しい家柄のお嬢様だからなあ、ああ見えて。


「よっと! ん――あきらはまだみたいだな」


 水上コテージには他に誰もいなくて、俺を見つけたリューが喜んで纏わりついて来る。


「よし、リュー! 今のうちに『エレメンタルサークル』をもっと検証しとくぞ!」

「きゅ~きゅ~!」


 俺はあきらが来るまで、デスチャリオット装備で『エレメンタルサークル』を唱えまくった。

 やはり100%闇サークルが発動する。

 間違いないな、これは間違いない。神装備だな!

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