模擬戦 1
レバイディ君、三度登場。怪しい雲行き。
「えー、それでは、これから模擬戦を行います」
へ?
「ちょ、ちょっと、いきなり模擬戦ですか?!」
「そうだ! 何か文句があるのか?」
「・・・・・・」
戦士課のB組だと思うけど、誰かが急な先生の模擬戦の言葉を聞き返したら、威圧的に黙らせて来たのは、魔導士課の男性教師のグァズベルド・ルーデフィスタ先生だ。
ん? ルーデフィスタ? もしかしてレバイディ君と関係があるのか? そう考えると雰囲気は良く似ているきがする。
「ルーデフィスタ先生、そんな一方的な言い方は良くありませんよ」
お、ルールディ先生が、見た目で判断しちゃいけないのだろうけど、陰険そうなルーデフィスタ先生に毅然として正す姿は恰好良いです!
「ふん、サリダ学校長のパートナーとはいえ、この1学年の主任教員は私なのですぞ? 私の言葉に不満を言ってもらっても困りますな」
「お言葉ですが、生徒に何説明もなく一方的に言えば、不審がるのも仕方ありませんよ? ちゃんと説明するのが教師の務めではないのでしょうか?」
知的な雰囲気のあるルールディ先生の怒る姿に、男性、女性問わず、尊敬の眼差しを向ける生徒がたくさん居た。
うん、うん、その気持ち分かるよ。
それに引き換え、あのルーデフィスタ先生の、威圧的な態度は反感をかうだろうな。でも一人それを、うん、うんと頷いて納得顔の生徒がいた。
あ、レバイディ君だ。復活したのか?
「ルールディ先生に言われなくても説明するつもりでしたが、その前に馬鹿な生徒が叫んだので一喝したまでの事です」
「・・・・そうですか」
ルールディ先生もこれ以上言い争っても、きりがないと思ったのか、その場は引かれた。
「でわ、改めて説明するが、本当ならここで、今までの測定結果を踏まえ、今後の支援強化訓練の為の戦士課の生徒と魔導士課の生徒との仮のパートナーを発表するだけだったのだが、今年の新入生で既に、国家戦士級の者に支援強化の実践使用経験がある生徒がいたのでな、その者による模擬戦を君達生徒に見せてあげようと思ったのだ」
まさか、その生徒って・・・
「その生徒の模擬戦を見れば、戦士を飛躍的に強化支援できる有能な魔導士になれる、その道標になると思う」
何となく見えてきたぞ。そう考えながらルールディ先生の方を見ると、溜息をついておられた。やっぱり先生の雰囲気からして想像通りの気がしてきた。でも僕が見ている事が分かると、何故か、ニッと笑い返してこられた。
? なんだ?
「では、その生徒を紹介しよう! レバイディ・ルーデフィスタ君、前に来るんだ」
ルーデフィスタ先生の少し自慢気に紹介を受け、肩で風を切る様にして歩き前に進み出て来た男子生徒、レバイディ君だ。
それにしても、測定会の時あれほど痛い目に合っておいて、もうこの場に居るのか? ルーデフィスタ先生って学年主任といっていたけど、職権乱用でレバイディ君の咎めを無効にしたのか?
「叔父さん、いえ、ルーデフィスタ先生、あまり私を持ち上げないでください。皆が嫉妬してしまいますよ」
キッラーン!
え? 今あいつの歯が太陽に反射して光らなかったか?
「きゃー! レバイディ様!」
「威風堂々としたそのお姿に私、惹かれてしまいます~!」
お? 以外にモテるな? と言っても一部の女子生徒だけで、大半の生徒は引きまくってるみたいだ。
どうせ、侯爵家の地位目当ての取り巻きだろう。
「それでは、レバイディ君に模擬戦をやってもらうのだが、本来なら魔導士課A組と戦士課A組のトップが組んで、対戦してもらうところだが、ルールディ先生のたっての願いで、E組のフェルという魔導士をたてる事になった」
・・・僕?・・・
・・・え?・・・え?
「えぇえぇえぇえ!!?」
ルールディ先生! そんな嬉しそうに手を振ってもらっても困ります!!
ん? ルールディ先生、両手を口に添えて僕に大声だして何か叫んでいる? 遠くてよく聞こえない。ん~、読心術で・・・・
『頑張って、あんな胸糞悪い男、コテンパンにやっつけて! と、サリダ学校長が言っておりました!』
って、サリダの指示か! 僕に、適当にやっつけさせて、驕りを失くそうとでも思っているのか?
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