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測定会 2

みんな、仲良くね。

このラグスウィル育成学校は、1~5年生で下は8歳から上は、15才くらいまでの次代を担う若者が戦士と魔導士の勉強をするところで、全校生徒が800人を少し超えるくらいの生徒が居るそうだ。

その為、学舎も学生寮の数も多く、訓練場も第1~第5まで存在し、その一つ一つがちょっとした村がすっぽり、入ってしまいそうなほどの大きさを誇っていた。

その上に、雨天でも訓練できる、屋内訓練場が地上に3か所、地下に2か所造られているので、校内を全て回ろうとすると3日はかかると言われているとか?

噂では、遭難者まで出て、帝国騎士団の捜索隊が出たとか出なかったとか?

まあ、それぐらい広大な敷地にある学校ということだろう。


「なんだ、フェル知らないのか? 去年も5人程遭難したらしいぞ?」


本当の話しだったのか。


僕と、ゴルドは訓練用の服に着替えて、第3訓練場に向かいながら、この学校の事を話し合っていた。


「それにしても、この訓練用の服って軽いよな?」

「そうだね。でも結構な物理防御と魔力防御も付与されているらしいから、冒険者の防具装備より、頑丈だってルールディ先生が言ってたよ」


そうなんだ、着てみて判ったけど、これって物凄い技術の塊みたいな服だった。

上のアンダーは身体にくっつくほどピッタリな半透明な素材で、その上から首周りに襟とか無い丸首にカットされた半袖の上ら被る様に着る、簡単な服だ。

下は、同じ様にピッタリとした黒い6分丈のアンダーにその上から上着と同じような素材で出来た、短パンで構成されていた。

手足は結構肌の露出が多いけど、動きやすい柔らかい靴とセットで簡易の防御結界を身に纏うように展開できるらしい。

300年間の技術進歩は大変、進んでいた。

もし、これを同じ様な効果を出そうと300年前に作ったら、ダルマの様に着膨れして動けないだろうな。


「お! 居た居た。こうして見ると、結構な人数だな」


ゴルドは、先に集まっていた1年のAからD組の魔導士の集団を楽しそうに見ていた。

やっぱりルールディ先生に自分達の能力が優秀だと聞いて少し余裕が出たのかも?

始めに会った頃の様なら、ムスッとして睨んでいたと思う。

でも・・・


「ゴルド、ルールディ先生にああ言われたけど、これからの僕らの頑張りしだいで、最高の魔導士に成れるもかもしれないし、成れないかもしれない。これだけ・・」

「あったり前じゃん! 平民の俺がそんな事で驕る訳ないじゃん!」


ふむ、ゴルドは大丈夫かな。


「フェル様! と、そこのゴン、お待たせしましたわ」

「おい、ゴンって俺のことか?」

「そうですわ。ゴルドランですから、ゴン。今のあなたならこれくらいで十分ですわ」


また、どうしてこの二人は顔会わすと、喧嘩腰になるんだ?


「まぁ、いいや。別に好きに呼べば良いぜ。俺はお嬢ちゃんに比べて大人だからな。それぐらいで目くじら立てる事はないぜ?」

「はぁ?! 誰がお嬢ちゃんですって?!」

「どう見たって、お嬢ちゃんじゃねえか。姫さんに比べてその胸、子供だろ?」

「キィイィイ!! アルーラ様の爆乳と比較する方がおかしいのですわ! あの方のは年齢詐称な大きさですのよ!」


う~ん、僕はカルファーナさんもそこそこ年齢の割にはある方だとは思うんだけどな?


「みんなぁあ! 何、何? 面白い話? 私も混ぜて!」


そこへ、クルルさんが元気いっぱいに手を振りながらこっちに走ってきた。

その後ろからは、ゆっくりと急ぐ素振りも見せず、レノアラーヌさんが近づいて来る。


「別に、面白い話じゃないですわよ!」

「そうだ、どっちのおっぱいが凄いかの話だ!」

「違いますでしょ! 大人か子供かの話では、ありませんの?!」

「・・・・クルル、子供だから胸ないよ? でも! レノアラーヌなら制服とか着てると分からないけど、結構大きいよ!」

「クルル様! なんて事を言うんですか!」


あ、レノアラーヌさんって、こんなに感情的にもなるんだ。


「まあ、まあ、みんな、仲良くしようね。ただでさえ他のクラスに比べて人数が少ないんだ。仲たがいしてるところ見られると、舐められるよ?」


僕が、そう言うと皆も黙ってくれた。分かってくれたのかな?


「そうだよね?! クルルもそう思うんだ! みんな仲良しが良いよね? フェル兄ちゃん!」

「お、お兄ちゃん?」

「ダメ?」

「いやいや! クルルちゃん何歳だったかな?」

「え? 10才だよ?」

「僕、一応、8歳だよ! 年下だよ?」

「8歳で入学とは、あなた特待生ですか?」


レノアラーヌさんが、鋭い目つきで僕に聞いてきた。


に、睨んでる? 睨んでるよねぇ? な、何かまずいことでもあるのか?


「フェル殿、お見逸れいたしました。あなたがそれほどの実力者の持ち主とは、クルル様が気になるのも頷けます。私も得体のしれない圧力といいますか、迫力を感じましたので警戒しておりました」


そ、そうなんだ。この人感覚的に僕が転生して精神年齢が高い事見抜いているのか?


「それじゃあ、レノア、私がお兄ちゃんって呼んでも良いよね?」


クルルちゃんが、尋ねると、少し微笑んで頷くレノアラーヌさん。

今、笑った? 感情が分かりにくい。


「やったぁ~! お兄ちゃんよろしくね!」

「いや、だから、それは年齢的にはおかしい・・・」


!! レノアラーヌさん、そんな殺気ある目で睨まないでください!


「わ、分かりました。クルルちゃんよろしくね」

「お兄ちゃん! クルルって呼んで、ちゃん付はいや!」

「え、でも・! わ、分かったよ! クルル・・・」

「うん!」


レノアラーヌさんが怖い・・・


「では、フェル殿、改めてよろしくお願いいたします」


まるで貴族軍人の様に、背筋を伸ばしたまま、直角に腰を曲げお辞儀をするレノアラーヌさん。


「レノアラーヌさん? そこまで畏まらなくても・・」

「いえ、これはケジメですので・・それと私の事は、レノアとお呼び下さい」

「え? でも・! わ、分かりました!」


反論するたびに睨まないでください・・


「フェル、お前、女難の相が出てないか?」


肩を優しく叩いてくれるゴルドが凄く優しく感じてしまった。


読んでいただきありがとうございました。

またお越しください。

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