測定会 1
最初の授業は?
「おはようございます!」
「「「「「おはようございます」」」」」
「おっす!」
「こら! ゴルドラン君! 挨拶はちゃんとしなさい!」
「あ? ・・・うっす!」
「・・あまり変わってないように思えるのは、先生だけなのかしら?」
あの後、アルーラは戦士課の学舎なので途中で別れ、僕達3人は1年E組の教室へとむかい、朝礼を始めていた。
教室に向かう途中、他の生徒から、ヒソヒソと何やら言われていたけれど、特に僕達は気にしないようにしていた。
昨日の先生の話なら、どちらかと言うと僕達の方が優秀である可能性が高いらしいので、気にする必要もなかったのだけど、ゴルドは我慢できずに暴れ回っていたのは、内緒にしておこう。
「レノアラーヌ・フリュウさん、クルル・ロンディさんもおはようございます」
「はい! 先生おはようございます!」
水人族のクルルさんは、相変わらず元気いっぱいだな。綺麗な水色の短い髪がピンピン跳ね回っている。
「おはようございます」
それに引き換え同じ水人族のレノアラーヌさんは、落ちつた感じの人だなあ。あの二人本当に同じ年齢なのだろうか? と疑ってしまうほどに、彼女は大人びて見えた。
二人とも美人なのだけど、クルルさんは目がクリッとして可愛らしいのに対して、レノアラーヌさんは、鋭い目つきに線の細い顔つきに背が高いので、下手するとルールディ先生より年上に見えてしまう程の超絶美人さんだ。
「フェル様? やけにレノアラーヌさんの事、注視しておりますね?」
カルファーナ嬢が、僕の視線の先がレノアラーヌさんだと気付いたのか、そんな事を聞いてきた。
「別に、そういう訳じゃないけど、ちょっと不思議な感じの人だなと思ってね」
「そうですか? でももの凄い美人ですわ。フェル様はああいうお方も好みなのでしょうか?」
「え? そ、そんな事ないと思うけど?」
「・・・・そうですか。あまり意識されるようでしたら、アルーラ様に報告をいたしますわよ?」
え?
「私、アルーラ様から、フェル様に言い寄る女がいる様でしたら、逐一報告するよう承っておりますの」
「そ、そうなんだ」
「はい、でも特に意識される必要はございませんわ。アルーラ様もフェル様が良いと思われたらそれは、それで仕方無い事だと仰っておられましたから」
は、は、そんな事言っていたのか。
「なんでも、お婆様、ラリーア様のお話で、そういう性癖がお有りだとか?」
ラリーア、また余計な事を。
「うん、分かった! 気を付けるよ!」
うん、気を付けよう。
「さて、みなさん! 改めておはようございます。今日から本格的に、魔導士としての勉強、実地研修が始まりますので宜しくね!」
「「「「はい!」」」」
「で、さっそくなんだけど、第3訓練場に出て各種の魔導測定を行います。これは1年のA~Eまで、合同で行いますので誰がどれほどの力と技術を持っているか確認できるいいチャンスでもあります」
なるほど、僕にとっても今の子等がどの程度の魔導適正を持っているか確認できるのでちょと、楽しみだな。
「先生、質問よろしいでしょうか?」
「はい、カルファーナさん。どうぞ?」
「ありがとうございますわ。その測定の内容とはどういった物なのでしょか?」
「う~ん、そうね。簡単に言えば、その人の現時点での魔力魂の成長度合いを確認するのが目的ね」
「魔力魂ですか?」
「そう、世間では魔導士の優劣は、属性の数と思われがちだけど、いくら沢山の属性を持って、色々な魔術や魔法を発現できても、その源となる魔力魂の成長が無くては、魔法の威力や操作は桁違いに差が出るの」
さすがルールディ先生だ。魔力魂の成長をないがしろにする魔導士は昔も結構いたし、そういう者が往々にして多属性持ちで、いっけん派手なんで持ち上げられるんだよな。
その風潮は今の時代も同じなのか。
でも、この学校ではちゃんとその辺りが分かっている教師がいるということだね。これは期待できそうだ。
「それと、隣の第2訓練場では、1年の戦士課のクラスも測定会しているから、そちらも合間に見学するのも良いかもしれないわよ。未来のパートナーが見つかるかもしれないしね」
と、言う事はアルーラの測定しているところも見られるかもしれないな。
「それじゃあ、みんな! 訓練着に着替えて訓練場に15分後に集合ね」
「「「「はい!」」」」
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