幸か不幸か?転生 1
投稿いたします。
暗い、ここは・・・あれ? 僕は誰だ?
まてまて、よく考えろ・・
確か、戦ってなかったか? 僕がか? いや確かに戦っていた。誰と? う~ん・・何かとてつもなくデカい相手だったような?
そうだ! 竜! 竜神! あいつどうした!
僕は周りを見渡そうとするが、体が思うようには動かない事に気付いた。
なんだやけに体が重い。錘を付けられた見たいにびくともしないぞ?
これはあの戦いの影響なのか? いや、待てよ? 僕は竜神と一緒に落ちて時空結界を施して・・・? ならここはその結界の中なのか? いやそもそも結界を構築するのに僕は自分の命を代償にしたはずだ。だからこうして生きているのがおかしい?
なら、なんだ、今の状況は・・・
頭が混乱する。うまく思考できない・・・
とにかく、現状が確認したい。せめて目が見えれば・・
僕は瞼を開こうと集中する。とてつもなく重い。けど動かせる感覚はある。やっぱり僕は生きているんだ! そして何度目かの挑戦でようやく瞼を開ける事に成功した。
ぼんやりしてよく見えないな・・・
目をこすろうと手を上げようとするけど、その手は一向に動こうとしない。
僕は本当に生きているのか? 体はあると認識出来るけど、それが全く動いてくれない。
とにかく落ち着け! 自分!
ぼんやりとだけど見えるんだ。集中しろ!
視線の先をとにかく見つめる。何かが在るのは分かる。それに向かって目を凝らし見続けると、ようやくそれが何かが分かった。
灯り?
そう、それは金属の小さな器に紐が付いていて、その紐の先に小さく火がついていた。
器の中は油か? ちょっと変な匂いがする。
お? 匂いか・・うん! 匂う。やっぱり僕は生きている様だ。しかもここはまともな地上世界。どこかの家に中みたいだ。
ただ、灯りが小さすぎるので、奥まで灯りが届かないので、何となくとしか言えないけど、家の中だという事はわかった。
「どうするよ、こいつ」
あれ? 僕以外に誰かいるぞ? 大人の男性の様な声だな。
「どうするって、もう死にそうだよ? とっとと捨ててきてよ」
今度は女性の声だ。何か投げやりな言い方だが、ん? 死にそう? 捨ててきて? なんだ!? やたらと物騒な事いってるぞ?
僕は焦った。
どう聞いてもその対象って僕だよね? それって相当瀕死の状態なんだろうか?
確かにあの竜神と一緒に結界に入って、死んだと思ってたからな。運よく生き残れたとしても、虫の息だと言うのは納得・・・・いやいや! あの結界はそう簡単に破られるものじゃない! それに結界がもし不完全で僕が生き残れたのなら、あの侵略者たる邪竜神によってこの世界の住民が、死に絶えているはずなのに・・・
こうして人が存在し家まであるんだ。
人類は滅んでない。
なら、どうして僕はここにいるの?! どうして死にかけているんだ?!
「まったく、簡単に言うけどな捨てにいくのも面倒なんだぞ?」
「仕方ないじゃない! このままほっとけば家に中で死んじゃうんだよ? そしたらその死臭を嗅ぎ付けて、魔物や人ならざるものがやってくるんだよ?」
「分かってるって! しかし奴隷として売る前にくたばるなんて、なんて親不孝な子なんだか」
「ほんとだよ、5年間、喰うだけ喰って育ててやったのに、流行病にかかっちゃうんだもん、うんざりだわ」
「まあ、しょうがねぇ。ちょっと早いが下の子を奴隷に売って当面はそれで何とかしよう」
「あ~あ、また子供作んなきゃね」
「良いじゃねえか、気持ち良い上に金になるんだからな」
「あんたは良いわよ! 私のお腹に入れるだけなんだからね! 私はそれを痛い思いして生まなきゃいけないんだから!」
「へ! お前だってしてる時、がっついてくるくせによ!」
おい、なんだ、こいつらの会話。
まるで僕はこいつらの子供で、しかも奴隷として売るために育てられているみたいな・・
ちょっと待って! 僕は子供なのか?
どういう事だ!? いったい何がどうなった?
記憶も意識も混乱する。正常な判断ができない。
とにかくこのままじゃ駄目だ! なんとかここから動かないと!
そう思って体を動かそうとするが全く力が出ない。それに意識ももうろうとしてきた。
視界がまたぼやけてきた。
まずい! まずい! まずい! まずいぞ!!
このままじゃ・・・
僕は薄れゆく意識の中で、何かにまかれたあと、ふっと宙を浮いのを感じていた。
あぁ、たぶん担がれたんだ。これから捨てられに行くんだろうか・・・・
だめ・だ・・・もう・意識が・・・・
僕はここで意識を失ってしまった。
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