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【本編2】シリア、知らない記憶を手に入れる

奥沢さんのマスタリングでプレイするTRPG。


『塔(ⅩⅥ THE TOWER)』のカードに象徴される、時間と記憶を操る『邪神:オメガバージェス』を倒し、魔法学園都市に平和を取り戻せ!


本編2シーン目は、前回に続いて、GBさんのPC:シリアのシーンです。

奥沢:じゃあ、次のシーンに入りましょうか。

奥沢:次にめくるカードは決まってますね。その端のカード。

奥沢:次の人、めくってください。

GB:はい。(めくり)

挿絵(By みてみん)

奥沢:お、ハイエロファント。

(場面説明:厳格な守護者、法王庁、大聖堂)


奥沢:これ、だーれのだ?

GB:(おずおずと手を上げる)

一同:笑

奥沢:GBさんが先にぜんぶいっちゃうのね笑


奥沢:じゃあ、連続でシリアのシーンいきましょうか。

奥沢:注意しなきゃいけないのは、場札が最初に2枚とも出てるってことは、後出てこないってことですよ。

狼子:えっと……つまり、今の内にシリアのストーリーは詰めておかないとってことですか?

奥沢:うん。あとは、誰かがシーンに呼んでくれなきゃ出番がないってことね。

狼子:なるほど。

狼子:(呼べばいいのか!)


まほそ:あっ、すごいことに気付いたぞ!

GB:はい?

まほそ:ハイエロファントのシーンは法王庁とか異端審問官とか出てくる!

GB:そう、クライマックスのカードかなっと思って出してたんですけど。こんな最初に来るとは。

まほそ:よくあるよくある笑

GB:今回は、シーンの中の、「大聖堂」を採用しようと思うんですよ。


まほそ:えっと、さっきのラストだと、そこで私の登場よね?

奥沢:そうですね。ここでイグニスと出会うシーンにしてしまっていいんじゃないかと。


GB:さっきのラストで、落っこちて……えっと、これ受け身判定とかいります?

奥沢:いや、必要ないですよ。シーンが導いてるので。まあ、ダメージ受けたければやってもいいですけども。

GB:あ、いや、いいです。(即答)


GB:じゃあ、シリアはすごいうまいこと身をこなしたってことで。

まほそ:何か重力操作が入ってるんじゃない?

イグニス(まほそ):「我の城だからな!」


奥沢:それに、落下の時にシリアのワイヤーアクションとかさ、コミカくんの格好いいアクション――抱きかかえてジャンプとかあってもいいかな。

狼子:あっ主役っぽい!

奥沢:落下してからイグニスの下に辿り着くまでに、なにか冒険アクションめいた旅路があったことにしたらいいよ。

GB:ふむ……。


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


シリア(GB):ほんなら、落ちたところからなんとなくこう、移動するじゃないですか。

シリア:ねっ?(コミカを見ながら)

コミカ(狼子):うん。

一同:笑


奥沢:色んな罠をかいくぐりつつね。

シリア:穴から降りたところに、向こうから岩が転がってくるとか?

まほそ:足元が崩れていって、崩れ切る前に向こうにわたるとか。


奥沢:その過程で、お互いの能力をある程度理解するんでしょうね。

シリア:そう、そんな感じ。

奥沢:シリアの方は魔動機術をかなり使いこなしてるということが伝わるんですね。ワイヤーアクションを見せつけて。

まほそ:あーああー!(ジャングルの王者的な身振り)

コミカ:この動き……明らかに素人じゃない!

一同:笑


シリア:そんで、コミカにはジャンプブーツがあって……いや、ジャンプブーツは私のか。じゃあ、しゃーないな。ワイヤーアンカーを出しながら、コミカを抱えて道の途切れたところを渡ります。

まほそ:えっ……逆?

一同:笑


シリア:ヒロインはコミカだった笑

コミカ:えへへ……(照れ)

シリア:そんな風に、道中でなんとなく、こう……

コミカ:力関係が決まって。

まほそ:笑


シリア:いや、力関係じゃなくって! 道中でコミカは怖いひとじゃないなと分かったので、ざっくりと自分の目的を話します。

シリア:「私は、お世話になったひとを助けるためにここに来た」

シリア:「行かなきゃいけないところがあって……そこを探してる」

シリア:「だから、もっと奥の方に向かうつもりだよ」

コミカ:「そう……なんですね」

シリア:「そうなの」


シリア:そんな感じでくっちゃべりながら2人で歩いていると、いきなり広い部屋に突き当たります。それこそ、大聖堂かな、っていうような。

奥沢:あー、カテドラルっぽい場所ね。

シリア:はい。天井高くて荘厳な感じの部屋です。


シリア:「なんだろう。今まではどこか見たことのあった雰囲気だったけど、ここは覚えがまったくないなぁ」

シリア:見覚えがないので、ちょっと慎重めに様子をうかがいます。

シリア:が、いかんせん聞き耳とかは能力にないので。

奥沢:あー、つまりシリアさんは慎重なふりをしてるだけなのね。

一同:笑


シリア:「何か聞こえる?」(コミカに話をふる)

コミカ:(ふるふるふる)

シリア:「じゃあ、奥に行ってみようか」

シリア:と、いうことで、そろそろとイグニスのいる方に進んでいきます。


奥沢:えっと、イグニスはどうする? どういう風に寝てるの?

イグニス(まほそ):えー? 宙に浮いた柩みたいなベッドに寝てる。

コミカ:格好いい!

シリア:えっえっ? それってむっちゃ見える感じ?

イグニス:見える。


シリア:えっ、じゃあ警戒とかしてる場合じゃないですね。

シリア:「ちょ、あそこになんかあるよ!?」

一同:笑


奥沢:じゃあ、シリアはイグニスについて知っているかどうかっていう判定をしましょうか。

シリア:私、知識ないんですよね。


奥沢:セージ技能はどちらも持ってないですよね?

シリア:はい。

コミカ:ないです。

奥沢:じゃあ、ルーンマスター技能(魔術系技能)で代用しましょうか。魔神なので、魔術師には知られているかもしれない。


奥沢:ルーンマスター技能+知力ボーナス、知識ボーナスに関するアイテム装備があれば、それも足してください。

シリア:んっ? 私のルーンマスター技能は……?

奥沢:あなたは魔動機術。コミカはプリーストね。

コミカ:はい。

奥沢:代用判定になりますので、達成値にマイナス2をして報告してください。


シリア:……(コロコロ)おっ、けっこういきました。

コミカ:……(コロコロ)すみません、アホな上にイマイチです。


奥沢:シリアの達成値高いなあ。通ってますよ。

奥沢:そうすると、古い記録に思い当たったシリアは頭の中に閃光が走るような衝撃を受けます。

奥沢:その柩に眠る存在こそが、魔神イグニス。かつて天空にあり、この地を天空城から支配したという魔導王の一人です。

シリア:はー……あれは魔導王やな。

奥沢:彼はかつて、時間と記憶を操る禁呪に手を出し、そのためにこの魔法学園都市の地下に封ぜられたと言われている伝承の男だと気が付きます。

シリア:なるほどなぁ。気が付きました。


シリア:じゃあ、コミカにそのことを教えます。

シリア:「あ、あれは魔神イグニスや」

コミカ:(こくこく)

シリア:今のところ伝承しか知らないので、もしかすると師匠が記憶を失っているのはこいつが元凶かもしれない、と少し警戒します。

シリア:うーん、だけど何か見覚えないなあってちょっと悩みます。


奥沢:あ、なるほどね。じゃあ、これが初遭遇なのかもしれませんね。

奥沢:今回、コミカと出会ったことで起こったイレギュラーなのかもしれない。

シリア:イレギュラーやね。

シリア:遠目に見ててもしゃーないし、とりあえずちょっと近づきます。


奥沢:近付いた後はどうする? シーンプレイヤーが決めていいけど。

シリア:そうなん? 起きますか、イグニスさん?

イグニス:えっ、私が決めていいんですか?

イグニス:じゃあ……どう起きよう。

コミカ:どう起きます?

イグニス:起き方は大事ですよね。

コミカ:魔神ですもんね。


コミカ:しかも柩は宙に浮いてますし。

シリア:落ちたら痛そうやな。


奥沢:えーと、後はそうだな。シリアは彼の柩に刻まれている紋章が、師匠を襲ったローブの男が残した帽子の装飾とよく似ていることに気が付きます。

シリア:まったく同一という訳ではないんですか?

奥沢:正位置と逆位置の関係――つまり、上下が逆だということです。

シリア:かなり核心に近い存在なんかなぁ。

イグニス:下の彼女と逆なんじゃないかしら。

コミカ:なるほど! 対なんですね。

イグニス:そう、仲良しなの。


イグニス:ここまで来たら、派手に起きたいよね。光っちゃう?

シリア:どのくらいの高さにいます?

イグニス:5mくらいかな。

奥沢:ふむ。じゃあ、人間のジャンプじゃとても届かないですね。ワイヤーアクションなら可能ですけど。

一同:笑


シリア:いやいや、人を起こすのにそれはなかなかためらうものが笑

奥沢:何だと? 今さら何をためらっているんだ!笑


イグニス:イメージ的にはね、仏様の蓮の台座みたいなものが下にあって、その上に磁力みたいなので浮いてる感じ。

一同:おー。


コミカ:これ、下ろしたりとかできるんですかね?

イグニス:目が覚めたら自動的に降りてくるのかも。


シリア:とりあえず、今の時点でこの柩の中の存在は師匠の記憶を取り戻すための中心人物やと思ってる訳やから、起こしたいですよね。

イグニス:なにか、起きるきっかけが欲しいですね。

シリア:そうですね。何かしますか。


イグニス:あと、ここでGBさんの2度目のカードがもう出ちゃったから、GBさんのループの秘密をある程度暴露したいよね。

奥沢:そうだね、この後に目覚めた魔神が教えてくれてもいいけど。

イグニス:それも、魔神が語るに至るだけのフックが欲しいよね。


シリア:あ、じゃあこういうのはどうでしょう。

シリア:小さいときに、師匠から貰ったペンダントがあって、それを掲げながら近付いていくっていうのはどうでしょう。それをきっかけに、イグニスが目覚めるの。

奥沢:いや、うーん……いいんだけど、何にもないのにシリアが突然ペンダントを掲げるっていうのは、ものすごいとってつけたような動き方ですね。

一同:笑


シリア:じゃあ、台座に文様が刻まれてて、その文様とペンダントの模様が似てるっていうのは?

奥沢:あー、はいはい。ありだね、なるほど。

奥沢:ただ、できればペンダントじゃない方がいいなぁ。たとえば、手のひらに刻印か何かがあるとか。(※1)


イグニス:あ、いいね。それが帽子と同じ模様なのかも。

奥沢:そうそう。そういうのいいと思うよ。

シリア:まったく同じやったら、オープニングで気付いてたやろうから……帽子の複雑な模様の中の真ん中へんの一部が、よく見たら手のひらの痣と一緒やったってのはどうかな。

イグニス:実はよく見ると一緒で、台座を見たことで今になって気付いたっていう。

シリア:こうやって台座を見たら、コアの部分が一緒だって気付いたんよね。


奥沢:分かりました。それでいきましょう。

奥沢:シリア自身は、その刻印が一体いつからあるのか記憶にない、ということにしましょう。


シリア:えっ!?

シリア:「……あー、記憶にないわー」(棒)

シリア:「一体いつからあったんかな、こんなん」(棒)

奥沢:……この人をヒロインにしたのは間違いだったかもしれん。

一同:笑


シリア:「あれ、この痣、いつからあったかぜんぜん知らんけど、台座の模様と同じみたいや」

コミカ:「あ、似てますね」

シリア:「えっ一緒? ちょっと近付けてみる?」

シリア:台座に手を近付けます。


奥沢:そうすると、柩の方にも反応があるでしょうね。

イグニス:手のひらと台座の間で、ブーン、と細かな振動と共に光が生まれるんだよ、きっと。

シリア:光がぴーんって。

イグニス:ブーン……ブーン……ブーンってこう、段々振動がね。

奥沢:非常にゲーム的演出ですが、きっとそうでしょうね。

一同:笑


奥沢:シリアはどうしますか?

シリア:じゃあ、光ってるところに、べたっと当ててみます。

奥沢:では、今の接触で何か魔術的な回路が接続されるんでしょう。イグニスの封印が解かれます。


コミカ:ここで、イグニスの起床シーンの演出が!

シリア:あ、そうか!

コミカ・シリア:(わくわくした顔でイグニスを見る)

イグニス:えっえっ?


奥沢:えっと……起床演出は次のシーンに回すこともできますよ?

イグニス:次のカードがわれのシーンとは限らなくない?

奥沢:まあ、可能性は高いですけどね。シリアのシーンカードはもうないから2分の1。

イグニス:えっ? じゃあそうしようかな。我のド派手な起床シーンで終わっちゃうと、シリアのシーンっぽくなくなっちゃうから。


奥沢:なるほどね。じゃあ、起床の細かい描写は次に回して、シリアのキャラクターを深掘りしてシーンを切りましょうか。


奥沢:今、回路の接続があったことで、シリアの記憶に変化が生まれます。

奥沢:具体的に言うと、「あれ? なんだかこの人のこと、昔からすごく知っている気がする」と気付く訳です。

奥沢:頭の中に、自分の経験では絶対にありえないであろう、彼と過ごした記憶がフラッシュバックします。


シリア:「えっ、これは……誰の記憶だろう?」

シリア:「私の中に、知らない誰かの記憶がある!」


イグニス:じゃ、目覚めの演出は次に送って、目覚めた我がシリアに告げるところで終わりますね。

シリア:えっ?


イグニス:「また、我のもとに現れたか……!」


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


一同:おー!

狼子:引きに力があります!


奥沢:OK、GBさん。経験点を加算して、シーン効果を読み上げてください。

GB:生命力・精神力ボーナスに加点です。

奥沢:重要ですね。忘れずにプラスしておいてください。

奥沢:僕はシーンカードによるボーナスは管理してないからね。このボーナス、結構大きいよ。


奥沢:……さ、それでは、次のシーンに続けていきましょうか。

※1)この刻印の存在を忘れてはいけません。(前フリ)

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