1、エタってます
※エターナル:永遠の未完
エタる:更新が長期間、止まっている状態
初めて私が小説を書いてみようと思ったのも、このサイトに作品を投稿したのも、ほんの気まぐれ、軽い気持ちからだった。
(詳しくは別のエッセイ『小説家になろう』に初アクセスしたニワカが~を参照)
小説創作にあたって、別に『これを書きたい』とかは無かったが、あえて言うならデス・ゲームが書きたかった。
私は昔っから生皮をはぐような人がたくさん死ぬようなストーリーが大好きで、少し前に流行ったいわゆる『デス・ゲーム』ものも大好物だったからだ。
ところが、で、ある。
このサイトは『エ○リスタ』ではなく、『小説家になろう』なのである。
デス・ゲームより、断然【異世界転生/転移】が強い。(※転生/転移がジャンル別ランキングから隔離されている今は、以前とはだいぶ事情が異なってきていますが)
恋愛はもちろんのこと純文学からSFまで読む、特にジャンルにこだわりのない雑食の私は、このサイトで流行っている系統を確認すると、あっさりデス・ゲームを書くのは止めて『乙女ゲーム転生もの』に鞍変えした。
プロットは一応、ハリウッド式三幕構成を意識して(あくまでも意識しただけ・笑)小一時間ぐらいかけて書いた。
同人誌漫画を描くのが趣味な私は、主要ストーリーは適当にやっつけ、中盤でもう恋愛成就させちゃって、後半は同人的にカップルでイチャイチャさせてニヤニヤしようと思った。
「趣味で書く小説なんだから、やりたい放題でいいよね。どうせ私みたいな初めて小説書く人間の駄文じゃ誰も読まないと思うし」
そう思い、前半部分を『乙女ゲームの悪役令嬢が死亡フラグを回避するために努力する』というありきたりなテーマにして、後半を『世界を巻き込む展開になって、異世界をカップルでイチャイチャしながら旅する』という、まるっきり読者の目線を意識しない、自己満足全開の構成にした。
でもって、結論を言うと、読者はいた……。
読んでくれる人が私の想像のおおよそ100倍ぐらいいたのである。
同人誌ならばせいぜい数百名に読まれれば良いのに、ブクマだけでもその数、二千以上。
これは嬉しい誤算であると同時に、大きな失態でもあった。
「うわ、こんなに読んでくれる人がいると知っていたら、もっと違う構成にしていたのにぃいい!!」
後悔先に立たずである。
ともかく、一度走りだした列車は止められない。
ブクマの数に比例するように私のやる気は一気に上がり、筆の勢いは乗りに乗って、連日更新の日々が続いた。
しかし――あることがきっかけで、じょじょに更新スピードは失速していき――現在、その作品は絶賛『エタ』り中である。
「えっ、お前、下らない前置きをダラダラ書いたうえに、結局エタっているって何だよそれ?
エタっているお前がなに偉そうに『エタらない技術』なんていうなテーマでエッセイ書いているの?」
なんて、思わず読んでいて、ムカついちゃった人は、ちょっと待って欲しい!
エタっているからこそ、初めて見えるものってあるじゃないですか?
たとえばエタることの辛さとか、エタる原因とか。
ですから私は実際エタっている自分の作品『喪女がビッチな悪役令嬢とか、無理ゲー過ぎる!』と完結作である『蒼白のレティア~悪役令嬢は湖の夢を見る~』を実例にあげて、以下について検証しようと思います。
1、エタる原因
2、エタることは悪か?
3、エタらないために出来ること~作者編
4、エタらないために出来ること~読者編
このエッセイでは私が身を持って体験して得た教訓を生かし、作品エタらせないための『注意点』と『方法論』をまとめる予定です。
所詮、小説執筆歴となろう歴が『10ヶ月』の初心者の戯言でありますが、これを書くことで、今後の自分のなろうにおける創作活動(作品をエタらせない&エタっている作品を完結に導く)における指針・指標と、これから小説家になろうで作品の発表を考えている人や、現在作品をエタっている方達の参考になればと思います。
現在『蝿の女王』という無駄に長い作品を連載しているので、合わせてよろしくお願いします。




