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現代ダンジョン・オーバーキル!  作者: フェフオウフコポォ


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53/87

第53話 そのころ、当人は

スマホデトックスなう。


はい。セリフィアの指令により、俺。

今日は完全に電子機器オフ。

というか、スマホもタブレットも全部、彼女に没収されてるなう。


当のセリフィアはというと、洞窟ダンジョンの一角をSOHO(ソーホー)――スモールオフィス風に整えて、バリキャリ顔で黙々と仕事中。


普段なら、彼女ひとりに労働を任せるなんて絶対しない。断じてしない。

俺も働く。いや、俺が働く。


だが、「私を信頼して、全てを任せていただけませんか?」なんて美少女に言われてしまえば――100%任せる男。それが俺だ!


なので今、俺は


「は~い。革命ね。」

「そんなぁーっ! ……むぅ、大富豪を舐めるニャ! 革命返しニャ!」

「ジョーカー2枚も使ったら……勝ち目が薄くなるのでは?」

「返さない方が勝てそうな気がしますね……」


俺は、美女と美少女、そして美女と美少女の5人で、大貧民をして遊んでいるというわけだ。


「うーん。眼福。」


最初の美女は、フェロモンムンムン系美女。

キャラエピでイケないことしてた、あのエチチ美女ことカリーナ・エルフェリス。


元気な美少女は、ネコミミが可愛いミリィ・ルルフィア。

格好はパジャマバージョン。寝る為の恰好してるのに一番元気な娘。


続く美女は、アイテムを増やしてくれた、しっとり豊満美女のミレイユ・ピースメンド。

今回はリゾートドレスバージョンで優雅に参戦。


そして、癒し系美少女のカグヤ・ミカヅキ。

彼女も、いつもの巫女衣装ではなく、ハロウィーン衣装。

普段見えるはずのない、隠されていた胸の谷間が見える衣装で、もうセクスィー。フゥー!


最後にオッサン。

俺である。


普通なら、こんな集団からは弾き飛ばされて然るべきオッサン。

百合の間に挟まれて消滅しろ枠だが――いやぁ、全員からの好感しか感じないから、居心地最高なんですよねぇ。うへへへへへへ。

こんな幸せあっていいんだろうか? いいんです!


「あぁ、楽しいなぁ……」


俺の漏れた本音を拾ったカリーナが、魔性の笑みを浮かべる。


「あらぁ、それではもっと楽しめるように……罰ゲームも入れていきましょうか。」

「えっ? 罰ゲーム?」


空気にピリっとした何かが走った。


「……残り、5枚。むむ……」

ミリィがカードを見つめながら、耳をぴくぴくさせる。

パジャマの萌え袖から覗く指先が、微妙にせわしなく動いている。


「私は9枚。全然ですね」

ミレイユが静かに告げる。

リゾートドレスの裾が揺れ、どこか大人の余裕を感じてしまう。


「わたくしも……9枚。いきなり罰ゲームは不公平です。ねぇご主人様?」

カグヤが呟き、俺に振る。

ハロウィーン衣装のスリットから覗く太ももが、眩しい。


「俺、だいひんみん! 1枚も切れてないけどオッケーだよ!」

俺は正直、どう転んでも面白い状況なので、どっちでも良いのだ。


「5枚ね……もう革命も返されて勝ち目はないけどね。ふふふ……まぁ、ただのゲームですから。ねぇ。」


カリーナがカードで口元を隠し、俺を見た。

その目は、何かを企んでいるようにも見える。一体何を企んでいるというのか。このエチチ美女め。


「いったいどんな罰ゲームなんだ……もう期待しかできない。」

「あらあら、うふふ。ナニを期待をしているのかしらね?」


クスクスと笑うカリーナ。


「まぁ、とりあえず試しですから、大した罰ゲームじゃありませんよ……そうね。勝者は、敗者の中から選んだ人に、耳元で甘ぁい言葉を囁いてもらうとか、どうかしら?」


……それは、状況的に俺が囁く役に選ばれる確率が高いのでは?

俺は……どちらかと言えば囁かれたい方なのだが?

うん? ……なんか罰ゲームな気がしてきた。


「なにか他に思いつく罰ゲームがあれば、それでも良いわよ? してほしい事……なぁんでも。」

「……なぁんでも?」


カリーナの妙に甘い言葉が、俺の脳を溶かしてる気がする。


「ミリィはご主人に膝枕してもらうニャ!」


ミリィが元気よく宣言すると、カリーナはふふふと笑った。


「それじゃあ罰ゲームは、勝者が内容を決めるということで……続きをしましょうか。面白くなってきたわ。」


微妙に真剣さが増した大貧民に、熱が灯り始めるのだった――



★ ☆ ★ ☆彡



「想定よりも動きが早いわね。良い流れ。」


ミリィを膝枕しながら、頭を撫でて満面の笑みを浮かべる男の姿を横目に見ながら、セリフィアは静かに頷いた。


期待通りの反応。

想定通りの流れ。

彼女の胸の内には、淡い満足感が広がっていた。


タブレットやPCにはメッセージが断続的に届き続けている。

だが、彼女の指が止まったのは――これまで反応がなかったスマホの着信履歴。


発信元番号を検索し、照合結果が表示され、セリフィアの目が細くなる。


『超常資源庁 第七特定資源群分析室』


一番、連絡を取りたかった相手。


「とても良い……さぁ、次の段階に進みましょうか。」


スマホを手に取り、着信のあった番号へ掛けなおす。


彼女の少し離れたところで――ミリィの笑い声と、男の困ったような声が響いた。


「ご主人、そこはくすぐったいニャー!」

「いや、ミリィ、もう膝が痺れ……って、ああっ!」


セリフィアは、そっと微笑む。

その笑みは、どこまでも穏やかだった

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― 新着の感想 ―
素晴らしい。 なんて素敵なパラダイスだ。 そしてセリフィアの正妻の余裕感よ。 君、対人コミュもいけるんやな。 確かに研究者は必要のためなら全く知らない外国の研究機関や別分野の研究者に突撃するコミュ力…
なんかソシャゲのキャラを実体化できる系って戦争ものっていうか王としてってシチュでキャラも割と男女バランスとりましたみたいなのばっかりだからこういうキャラ全員美少女で純粋にチヤホヤしてくれるようなやつは…
美少女と美女に囲まれての接待なら勝ち負けなんて二の次三の次ですか 無敵か
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